雨の通り道
5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。
東宝「レディ・ベス」DVDスターバージョン感想
- 2020/04/18 (Sat) |
- 日記というか雑記 |
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話題に合わせて英国淑女のレディ・ベアトリス・フィッツジェラルド
そう言えばこの子も略すとレディ・ベスだ…(笑)愛称はべティなんですが。
でもフィッツジェラルドって多分英国人の名字じゃないよね…
今月1日に注文した東宝ミュージカル「レディ・ベス」のDVD
2度の問い合わせを経てようやく16日に到着しました~
コロナで人員減らしてると東宝モールのトップに書いてあったので仕方ないですが
国内の通販で半月かかるって…
レディ・ベス、本当は3月ミュージカルアナスタシア観に行く予定だったのがパアになったので
代わりに購入したのですが、
検索するとサジェストで
レディ・ベス つまらない
とか出るので不安でしたが、思ってたよりずっと楽しめて良かったです~
幕が開いて冒頭レディ・ベス=エリザベス一世の占星術を示す星空を表す円形の舞台が現れて、
ベスの家庭教師ロジャー・アスカムが語りだす始まりはわくわくしたのですが、
その後も装置はその円形の舞台が基盤になってて、
豪華な舞台装置が次々入れ替わるのが好きな私にはちょっと残念だったのと、
期待してたチューダー朝英国の衣装が何か質感とか作り物っぽ過ぎるし
思ったより地味でモブの衣装もショボかったのも期待外れ…
同じクンツェ&リーヴァイのエリザベートはモブの貴婦人まであんなに衣装綺麗なのになあ…
でも冒頭のキャサリン王妃のブーゲルフードに地紋の入った茶色いドレスとか
アン・ブーリンの血の色を表すような赤い重厚なドレスは好きです~
ベスの衣装は初登場時のピンクの衣装が一番可愛かったかな。
後冒頭に出てきたリトルベスとリトルメアリー役の子役の女の子二人もとっても可愛かった♥
ストーリーはごく単純で、父ヘンリー8世に母アン・ブーリンを殺されて
田舎で家庭教師のアスカムと侍女のキャットに見守られて静かに育ったレディ・ベスが
ひょんな事から自称アーティストの平民ロビン・ブレイクと出会って恋に落ちるも、
女王となる定めのベスはロビンとの恋を封印し玉座につく…という物語。
エリザベートではあえて悲劇を肯定していましたが、
今作では愛や優しさを感じさせる前向きなメッセージが伝わってきて
ロビンも処刑されたりしないで穏やかな終わり方だったのがほっとしました~
そして何より主役二人の恋に説得力がある‼
ミュージカルの恋人同士って得てして色ボケで生温い目で見たくなるのばかりなのですが、
レディ・ベスでは王女のベスと庶民のロビンが出会って惹かれ合うまでが
とても良く理解できて、少女漫画ちっくな身分違いの恋に萌えられました~(>∀<)
てっきり悲劇的に終わると思ってたので前述のように穏やかな終わり方で良かったです。
ベスを処刑しようとした腹違いの姉メアリーも
悪役ではなく父に愛されず孤独に苦しんでいた不幸な女性として描かれていて、
ベスとの和解のシーンは感動的だったし
ヒールだと思ってたフェリペも案外良い人だったり、
そして何よりベスが女王になる覚悟をして去ることを決めたロビンにアスカムが
「あなたも彼女に教えた」と彼の生き方や行動を肯定する所が
とても救いが感じられて、
クンツェ&リーヴァイがエリザベートの時からかなり丸くなったのが感じられました~
キャストの皆さんはベス役の平野綾さんは本業の歌手だけあって
歌声凄く伸びやかで高音も透き通って綺麗だし、
はじめての台詞からベスの凛とした意思の強さと気品が感じられてとっても良かった!
ロビン役の加藤和樹さんは身軽で自由な役柄を良く体現していて魅力的でした。
アン・ブーリン役の和音美桜さんも母の愛でベスを見守る姿がとても感動的で、
歌声も母の慈愛に満ちていて泣けました~
印象的なシーンはいっぱいあったけど、
一幕で姉メアリーに淫倍の売の子と言われて母の肖像画に激情をぶつけるベスの場面とか、
震える激情の声がベスの苦悩を語っていて良かったし
メアリーとの和解シーンでメアリー役の未来優希さんが
ベスの腕の中で目を見開きやがて目を伏せ目を閉じる一連の表情に
ああ今未來さんはメアリーを生ききっているんだ、という実感が感じられて良かったです。
何と言ってもロビンとお忍びで男装して酒場に出掛けたベスがロビンに教えられて
「うっす!俺トム!よろしくな!」と何度も挨拶の練習をするシーンが可愛くて大好き♥
特典映像では平野さんが
ロビンのダブルキャストの山崎育三郎さんと
「傷ついた翼」を歌うボーナス映像が入ってましたが、
山崎さんのロビン普通に貴公子に見える美形で
そこらのミュージカルの陳腐な恋人に見えてしまって
加藤さんの飄々とした身軽な詩人ならではの魅力が出ているロビンの方がずっと好みでした~
演出の小池修一郎さんのインタビューで
「女性としての自由より選らばなければならない事がある
その心情を描きたかった」という言葉と
ベス役の平野さんの「ベスは可哀想に見えてしまいがちなのでそうならないようにと言われた」
という言葉はなるほどと納得させられました。
愛し愛されながらも別れざるを得なかったベスとロビンですが、
それからの二人の人生でその恋の思い出が希望の光を与えるんだろうなという
とても感動的な幕切れでした。
戴冠式を終えて女王となったベスが
全てを吹っ切るように振り向くラストシーンがとても印象的でした。
幸い何故か観てもいないのに舞台写真目当てでブックオフで買ったベスのムック本があるので
出演者インタビューとか後でゆっくり読もう…♥
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7月15日生まれのかに座、A型。
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