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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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キエフ・バレエ「眠りの森の美女」


昨日5日は新年早々上野の東京文化会館にバレエ観に行ってましたー
キエフ・バレエの眠りの森の美女。
でも正直凄く期待外れでした…
キエフ・バレエ観るのはは2014年の12月にくるみ観に行って以来なんですが、
くるみでも思ったけどとにかく装置がショボい!コールドが少ない!!
くるみが特別ショボかっただけで他の演目はまともなんだろうと眠りのチケ取ったんですが、
パンフの豪華そうな写真に騙されました…
ダンサーは綺麗なんだけどとにかく装置がショボいのと人数が少ないせいで
全く話に入り込めなくて、第1幕観た時点で帰ろうかと思ったくらいです。
バレエでこんな事初めて…これで一番安い席でもチケット代7000円はなあ…
どうせ払うなら何度でも見返せるDVDでも買えば良かったと思いましたよ…

でも主役のミハイロフスキー・バレエからのゲストの
イリーナ・ペレンとレオニード・サラファーノフが良かったのと
さすがに第3幕はちょっと豪華になってたのでまあ…
ペレンは私が高校生位の時から踊ってるのでもう30代半ば以上だと思いますが
初々しい可愛らしいオーロラ姫で良かったですー
でも第1幕の登場シーンで見守る貴族とかが少なすぎて
「高貴さ」みたいなものが表現できてないのが痛い。
眠りは豪華な衣装着た貴婦人や貴族達モブがいてこそ
主役のオーロラ姫やデジレ王子、フロレスタン王や王妃の高貴さが際立つと思うのです。
高貴さって相対的なものなんだなーと思います。
大勢いる貴族達に見守られていてこそ姫や王達の高貴さが可視化されるのだと思うのですよ。
人数も少なすぎるせいでせっかくのウクライナ国立歌劇場管弦楽団の生オケ演奏も
曲のスケール感に舞台が全く合ってなくて、
いつものバレエを観てると感じるお伽話が現実に立ち現れてくるような感覚が全くなくて
生身の人間が演じてる感バリバリで興ざめでした。
もうキエフ・バレエの公演は絶対観に行かない…
プロのバレエの舞台を観てがっかりすることがあるなんて思いもしなかったので
本当に残念でした。華やかな歴史絵巻を期待してたのになあ…
でもせっかく観に行ったのでつづきから箇条書きででも感想を…

序曲の後幕が上がる瞬間はどきどきしてましたが、
セットは第1幕はお城の柱みたいな絵が描かれた板が左右に何枚かレイヤード状になってて、
背景は良く分からない絵みたいなのが描かれててとにかくショボい。
貴婦人や貴族の衣装も赤と緑で色遣いがあまり好みじゃなかったです…6組位しかいないし。

注目の王妃の衣装はさすがに手抜いてなくて良かったですー
スカートは膨らみがないすとんとした形で、
肩にレースがあしらわれてて胸元とスカート下部には刺繍が入ってて、
オーバースカート状になっててトレーン(裳裾)をひく感じがとってもエレガント。
王妃役のクセーニヤ・グリャーエワのクールビューティーぶりも相まって素敵でしたー
白いカツラも似合ってて王共々白基調の衣装なのが素敵。
ただ通常の版でのプロローグと第1幕で衣装替えがないのは残念…

妖精達の衣装も安っぽい…踊りはみんな良かったですが。
一番拍手が多いのは元気の精のオリガ・スクリブチェンコでしたが
個人的には勇気の精のアンナ・ムロムツェワが好きでした。
勇壮な音楽をよく表してて良かった。
リラの精役のカテリーナ・カザチェンコは
ゆったりとした音楽をよく使った大らかで大きな踊りで素敵でした~
妖精達の踊りのフィナーレでイタリアン・フェッテを何回転もする所は盛り上がりました。

カラボス役のセルギイ・リトヴィネンコは腰が曲がった老人を強調した演技で、
もう少し威厳とかが有っても良いかなと思いましたが
手下を引き連れてマントを翻しながらくるくる回る所は迫力有って良かったです。
あとコールドの男性の力強さは良かった。

第1幕、セットはプロローグの背景の絵が描かれてた所が無くなって
隙間から宮廷の絵が見えるようになってて少しは豪華さがアップしてたので良かったです。
ガーランド・ワルツは綺麗でしたー
特にガーランドを持った男性を真ん中に女性達が放射状に隊列を作る所が美しかったです。

オーロラ姫役のイリーナ・ペレン登場。ペレンはいくつになっても可愛らしくて
初々しいお姫様らしくて良かったです。
ローズ・アダージオ。バランスは短いけど最後のバランスは頑張ってて良かったと思いますー
ローズ・アダージオのヴァリエーションは軽々と高く上がる脚が綺麗でした。
でも何故かその後ただでさえ少ない貴婦人と貴族達がいなくなって
糸つむに手を指されて眠りにつくところ
通常は貴族達に心配されながらだから良いのに凄く盛り上がらなくなっちゃって残念。

第2幕、100年後の世界。
装置は背景は森の中なのに1幕と同じレイヤード状に配置された柱があって変な感じ。
貴族達の衣装が茶系で何か地味…
でもデジレ王子役のレオニード・サラファーノフの登場で空気が変わったのが感じられましたー
サラファーノフの軽くて高い跳躍と空を切るようなスピード素晴らしい!!
登場時のマネージュ爽快感有って凄く良かったです!
ペレンも華がないわけではないんですがサラファーノフのスター性本当に素晴らしい…
彼が観られただけでも来て良かったかも、と思わせてくれました。
まだ少年のようなあどけなさを残したプリンスっぷりが素敵でした。

第3幕、貴婦人と貴族達が増量してて衣装も象牙色の淡い色合いになってたのは良かったですが
肝心の王妃の衣装が1幕とほとんど変わらないシルエットで
茶系で装飾が入ったバロック時代風のデザインだけど可愛さに欠けるのが残念でした…
でも3幕はやっと普通の眠りっぽくゴージャス感が少しだけ増してて
そうだよ、こういうのが観たかったんだよ!という感じでまあ良かったです。
装置も第2幕のチラ見せしてた宮殿を全部見せてて全幕中一番豪華に見えて良かった。

宝石達の踊りはソロを踊った多分ダイヤモンドの精?が上手かったです。

白い猫のエリザベータ・ゴギィゼと長靴を履いた猫のヴィタリー・ネトルネンコは
通常の版と大分振り付けが違って、
長靴を履いた猫が白い猫にあっちに行きなさい!みたいな感じで
指指しして退場させるのが珍しかったです。

フロリナ王女役のオレシア・シャイターノワはちょっとへちょ顔でしたが
フロリナ王女のヴァリ、音に乗り切れてない感じはあったけどまあまあ可愛かったです。
青い鳥役のデニス・ニェダクは
素晴らしいプロポーションと抜群のジャンプ力で今回一番の拍手喝采をさらってましたー
全体的に可愛らしい感じのパ・ド・ドゥで良かったですー

赤ずきんと狼はこれまた通常とは大分違った振り付けでした。
赤ずきんの衣装がミニスカチュチュなのが珍しい。

シンデレラとフォーチュン王子は雑念浮かべながら観てたので
王子がシンデレラに靴履かせるところしか覚えてませんわ…

オーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥは凄く良かったですー!
アダージオは拍手とブラボーの嵐でした。
デジレ王子のヴァリ、サラファーノフの颯爽とした踊り良かったですー
これまたブラボーの嵐。
ペレンのオーロラ姫のヴァリは
最初の方のポーズ少しクセのある感じでちょっと好みじゃなかったけど、
後半は良かったですー初々しく可愛らしい新妻っぽさが良く出てて可愛かったー
コーダの2人の動きがシンクロする所も盛り上がって良かったです。

フィナーレは何とか人数寄せ集めてそれなりに豪華にしてた感じでまあまあ良かったです。
リラの精を男性2人がリフトして皆が彼女を指し示して幕切れ。

全体的には主役2人、特にサラファーノフに救われてる感じでした。
第1幕終わった時点では帰りたかったけど3幕はそれなりに楽しめたのでまあ良かったかな。
でもお客さん6割くらいしか入ってなかったけど積極的にブラボーしてて
舞台を盛り上げようとしてたのは良かったです。
個人的にはこんなショボい装置と少ない群舞でそんなに盛り上がれるの?
という感じもしないでも無かったですが…
こういう公演ではブラボー屋と呼ばれるさくらがいる事もあるそうなので
そういう人達も混じってたのかも知れませんが。
カーテンコールではサラファーノフがもらった花束をペレンに捧げてたり、
指揮者のキモラ・ジャジューラがもらった花束をオケピに投げ入れたり、
微笑ましくて暖かい雰囲気が良かったです。

ペレンとサラファーノフは良かったしキエフ・バレエのダンサーも踊りはみんな上手くて、
せめてもう少し人数がいればなあ…という感じでしたが、
最後まで観たらそれなりに満足感は感じられたのでまあ良かったです。
でも明らかに貧乏で団員の少ないバレエ団は観てて辛い。
これからはバレエ公演もよく考えて買おう…
新年初のバレエ鑑賞で楽しみにしてたのに残念でしたが、
ソリストの博覧会だと思えば楽しめたかな…
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小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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