雨の通り道
5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。
ファイナルファンタジーP2
某方よりご要望のあった、4月のFFオンリーで6のポスカ二枚買ったらおまけでついてきた、
ガリガリ君のパッケージを模したガリのポストカードです(笑)カインェ…
…カインの中の人がフルハウスのジョーイと同じだなんてあたし信じないっ!!
つづきからFFPの第2話です。
2
リッジとスライはまずチャダルヌーク一味の飛空艇を目撃した者がいないかを調べる事にした。
「情報収集は衛兵隊の俺の十八番ってね。必ず有益情報を手に入れてみせるぜ」
二人はとりあえず黒とかげを出る事にする。何せパブは酔っ払いの溜まり場なので、とてもまともな情報が手に入るとは思えないからだ。二人は道行く人々に片っ端から話を聞く事にした。
メリーラント城下町―
ガイドのメグ「千年皇国メリーラントへようこそ…あら、外の人じゃないのね…せっかくこのメリーラントの魅力をたっぷりとお話してあげようと思ったのに」
貴族のダン「何かね?君達の様な下賤の者とはあまりお近づきになりたくないんだけどね」リッジ(何だとこの…)スライ(相手にするな、リッジ)
貴族の娘ジリアン「もうすぐ皇帝陛下夫妻の結婚一周年記念のパレードが行われるのはご存じ?。それは盛大に催されるそうですよ。」
トロッコ職人のテリオ「飛空艇が無くなってからというもの忙しくて困るよ…飛空艇があった頃は良かったなあ」妻のエリナ「何言ってんだい!おかげで仕事が山積みで商売繁盛、言うこと無しってもんじゃないか。とっとと働きな!」
ちびっこリオン「皇帝陛下ごっこやろーぜ!俺アルフレート陛下!」ちびっこマリアナ「じゃあたし皇后陛下やる~!」ちびっこルーシー「あーん、あたしが皇后陛下!」ちびっこウィル「じゃオレラインハルト将軍やるぜ!」ちびっこ達「わあーい」
大工の親方ジョー「てめーら、テキパキ働け、テキパキだ!」
大工のセンタ「そういう親方が一番のんびりしてるじゃないですか~…」
鍛冶屋のサム「きょ~うもおいらはトンテンカンっと!最高の武器を作るぞ~」
掃除夫ニック「やっぱり時代はブーツイン!これだね!」
リッジ「店屋にもあたってみるか…」
道具屋―
アリアーヌ「いらっしゃい!何か買って行く?」
リッジ「冒険にアイテムは必要不可欠だからな。何か買って行こうぜ」ポーションとテントを買った!
武器・防具屋―
ドミンゴ「らっしゃい!何が欲しいんだい!?」
リッジ「一応装備も整えておくか」リッジはアイスランスを、スライはブロンズアーマーを買った!
宿屋―
看板娘イオナ「あら、スライにリッジ!泊まって行く?
はいいいえ
看板娘イオナ「今度来た時にはフィオも連れて来てね。あの子ったら最近お店が忙しいらしくてちっとも会いに来てくれないの」
スライ「あ、ああっ。そそ、そう言っておくよ」
リッジ「お前、本当に分かりやすいよな」
スライ「ほ、ほっとけ」
こうして二人は方々歩き回って情報を集めようと奔走したのだが、何せ天下のメリーラント城下町、とても全ての人の話を聞けるはずも無い。と、スライが今思い付いたといった様子で提案した。
「なあ、二手に分かれて行動した方が効率良くないか?」
「…何故それをもっと早く気付かない」
…揃って頭が足りない二人なのだった。
そんな訳で二人は聞き込みを分担する事にし、一時間後同じ場所に集まる事で合意した。
リッジは町外れのエリノア礼拝堂に立ち寄ってみた。エリノア礼拝堂は建国当初からあるという歴史ある建物で、いかにも時代を感じさせる古めかしい作りの礼拝堂だ。外観は厳めしいが、中は豪華なステンドグラスに彩られ、そこから差し込む光が美しい波紋となって建物内部を彩っている。そこには巨大な水晶の結晶「聖石」が安置され、シスター達が毎日 祈りを捧げている。
シスターグレンダ「貴方もこの聖石を見にいらしたの?素晴らしい輝きよね~うっとり…」
シスターヘンリエッタ「可哀想な貴方のために日々聖石にお祈りなさい。さすれば願いは叶います」
ハーチ司祭「聖石について知りたいかね?」はい
ハーチ司祭「遥か昔、正の神エルファルドと負の神ナージャヤーガが戦いを始めた。お互いの力は拮抗し、なかなか決着はつかなかった。そのうち、地の民の人々が戦いをやめない神に対して抗議を始めた。もう神などいらないという人々が次第に増えていった。その時正の神エルファルドが流した涙が世界中に雨の様に降り注いだ。それが結晶化したものが世界の各地にある聖石だ。もっとも、これだけ大きな結晶は世界でも珍しいがね。負の神ナージャヤーガはどうしたか?伝説ではあいまいだが、エルファルドがある条件を提示し、ナージャヤーガはそれに従い世界中を見渡せる12の瞳を閉じて長い眠りについたとある。力を使い果たしたエルファルドもまた眠りにつき、地の民は再び安心して暮らせる様になった。聖石は言わば神の具象なのだよ。」
いいえ
ハーチ司祭「ちぇ、面白い話なのに」
(後は…あんまり行きたくないんだが。しょうがねぇ、行ってみるか)
リッジが立っているのは一軒の民家の前だった。小さな赤い瓦屋根の、慎ましやかな…というよりは侘しいと言った方がいい家だ。
「おふくろ!オレだよ」
「リッジ!リッジかい!おやまあ珍しいこともあるもんだ。」
出てきたのはだれであろうリッジの母親、ジェリー・オウクである。
「あーあーまたそんなに痩せて、ちゃんとご飯食べてるかい?だからわたしゃ大人しく父さんの後を継げって言ったんだよ、、あんたと同期のスライ君は小隊長にまで昇進してるってのにおまえときたら未だに平衛兵隊員のままかい、あたしゃ世間様に示しがつかないよ、それはそうとねぇ、今度三軒先のアルミアちゃんが赤ちゃんを産むんだってよ、早いもんだね~お前はどうなんだい、いい人いないのかい?なんならお見合いでも…」「悪い、今おふくろのトークに付き合ってる暇無いから」際限無く続きそうなマシンガントークにリッジは瞬時に話を切り上げる。話し足りなそうに見送る母の痩せた姿を背に、これだから家に帰るのは嫌なんだ、とリッジは思う。オレの顔見りゃやれどこの羊が子を産んだだの、やれどこぞの亭主が浮気してるだの、ぶちまけてくるんだからな…おまけに見合いまで勧めてくる始末だ。オレはまだ16だっての。
結局、飛空艇に関する有力な情報は何一つ得られないままスライとの合流場所へと向かうと、スライがどこかの老人と何やら話をしている最中だった。「
おっリッジ、とうとう目撃者が見つかったぞ!」
「なにぃ!」
先越された!衛兵隊のプライドが…、と本来の目的をすっかり忘れて悔しがっているリッジには気付かず、スライは「このモスリンじいさんが、今朝黄昏の森に停泊している飛空艇を見たらしい」と意気揚々と報告する。
「じいさん、本当か!?」
逸る気持を押さえながら尋ねるリッジに、モスリンじいさんはのんびりと答える。
「はて、どうだったかいのお」
「飛空艇を見たんだろ!?」
「はて、なんの話だったかいのお」
「だから、飛空艇を…」
「はて、今朝の朝食はちゃんと食ったがのお」
このボケじじい、張り倒したろか。モスリンじいさんに殺意すら抱きはじめるリッジを尻目に、スライが冷静に確認する。
「今朝おじいさんは猟をしに黄昏の森に出かけて、そこで湖畔に停泊している飛空艇を見たんですよね?」
「おお、その通りじゃ。あれは確かに飛空艇だったぞい」
なるほど、チャダルヌーク一味も考えたな。あの森なら季節外れの猟に出たボケじいさん位にしか見つからないと踏んだ訳だ。
「よし、そうと分かったら早速黄昏の森に出発だ!」
と、その時。
「ちょーっと待ちなさいあなた達!」
ガサガサっと音がして、茂みからフィオが顔を出した。げっ、と狼狽するリッジ達をよそに、
「町の出口で張ってれば、あなた達が情報を集めて来るだろうと思って待ってたのよ。随分時間がかかったみたいね、待ちくたびれちゃったわ。」とフィオは木の葉を払い除けながら言う。
「お前…立ち聞きしてやがったな」
それは無視して、
「私も皇后陛下を助けに行くわ」
断固とした口調で宣言するフィオに、リッジとスライは同時にため息をつく。この少女は昔からこうなのだ、木登りでもかけっこでも、男の子のやる事は何でも真似しようとする。しかし今回ばかりは話が違う。
「あのなあ。オレ達は何もピクニックに行くんじゃねぇんだ、森はモンスターで溢れかえってるし、場合によっちゃチャダルヌーク一味と戦うんだ。そんな町娘Aみたいな恰好で戦闘が出来るわきゃねーだろ、下手しなくてもお前なんか一捻りでやられっぞ?」
しかしフィオは事も無げに答える。
「あら、武骨なあなた達二人だけよりは白魔法が使える私がいた方が役にたつと思うけど、どうかしら?」
そこでスライがうーんと考える。
「リッジ、確かにパーティには回復役がいた方がいいかもしれないぜ」
「お前まで何言い出すんだよ!てかさっきから気になってたが…そのホウキは何なんだよ!?」
リッジはフィオの手にしている何の変てつも無いホウキを指差した。
「ああこれね、武器になりそうな物が何も見つからなかったから持って来たの、これ結構役にたつのよ、酔いつぶれたおじさんを叩き出す時とか。それにこれは司祭の帽子・防御力5、こっちはルビーの指輪、火属性を半減…」「分かった分かった、ついて来たいなら勝手にしろ!」半ばやけくそになったリッジが声をあげる。
「交渉成立ね。大丈夫、足手まといにはならないわよ」
「やっぱりフィオには敵わないな、リッジ」と面白そうにスライが言う。こうして、フィオがパーティに加わった。
宿屋に寄って行きますか?はい
看板娘イオナ「フィオ!久しぶりねぇ」「ペチャクチャ…ペチャクチャ…」
女の子同士の際限無いお喋りに辟易した男二人は
「あの~お嬢さん方、もうそろそろ出かけたいんだけどね…」
としびれをきらして言い渡す。
看板娘イオナ「あらごめんなさい、すっかり話こんじゃって…そうだわ、ちょっと待って―はい!これ持って行って!」毒消し、エーテル、ハイポーションをもらった!
「さて…大幅に予定は遅れたが…黄昏の森に出発だ!」今度こそリッジ達はさらわれた皇后を救うべく、黄昏の森へと急ぐのだった。
リッジとスライはまずチャダルヌーク一味の飛空艇を目撃した者がいないかを調べる事にした。
「情報収集は衛兵隊の俺の十八番ってね。必ず有益情報を手に入れてみせるぜ」
二人はとりあえず黒とかげを出る事にする。何せパブは酔っ払いの溜まり場なので、とてもまともな情報が手に入るとは思えないからだ。二人は道行く人々に片っ端から話を聞く事にした。
メリーラント城下町―
ガイドのメグ「千年皇国メリーラントへようこそ…あら、外の人じゃないのね…せっかくこのメリーラントの魅力をたっぷりとお話してあげようと思ったのに」
貴族のダン「何かね?君達の様な下賤の者とはあまりお近づきになりたくないんだけどね」リッジ(何だとこの…)スライ(相手にするな、リッジ)
貴族の娘ジリアン「もうすぐ皇帝陛下夫妻の結婚一周年記念のパレードが行われるのはご存じ?。それは盛大に催されるそうですよ。」
トロッコ職人のテリオ「飛空艇が無くなってからというもの忙しくて困るよ…飛空艇があった頃は良かったなあ」妻のエリナ「何言ってんだい!おかげで仕事が山積みで商売繁盛、言うこと無しってもんじゃないか。とっとと働きな!」
ちびっこリオン「皇帝陛下ごっこやろーぜ!俺アルフレート陛下!」ちびっこマリアナ「じゃあたし皇后陛下やる~!」ちびっこルーシー「あーん、あたしが皇后陛下!」ちびっこウィル「じゃオレラインハルト将軍やるぜ!」ちびっこ達「わあーい」
大工の親方ジョー「てめーら、テキパキ働け、テキパキだ!」
大工のセンタ「そういう親方が一番のんびりしてるじゃないですか~…」
鍛冶屋のサム「きょ~うもおいらはトンテンカンっと!最高の武器を作るぞ~」
掃除夫ニック「やっぱり時代はブーツイン!これだね!」
リッジ「店屋にもあたってみるか…」
道具屋―
アリアーヌ「いらっしゃい!何か買って行く?」
リッジ「冒険にアイテムは必要不可欠だからな。何か買って行こうぜ」ポーションとテントを買った!
武器・防具屋―
ドミンゴ「らっしゃい!何が欲しいんだい!?」
リッジ「一応装備も整えておくか」リッジはアイスランスを、スライはブロンズアーマーを買った!
宿屋―
看板娘イオナ「あら、スライにリッジ!泊まって行く?
はいいいえ
看板娘イオナ「今度来た時にはフィオも連れて来てね。あの子ったら最近お店が忙しいらしくてちっとも会いに来てくれないの」
スライ「あ、ああっ。そそ、そう言っておくよ」
リッジ「お前、本当に分かりやすいよな」
スライ「ほ、ほっとけ」
こうして二人は方々歩き回って情報を集めようと奔走したのだが、何せ天下のメリーラント城下町、とても全ての人の話を聞けるはずも無い。と、スライが今思い付いたといった様子で提案した。
「なあ、二手に分かれて行動した方が効率良くないか?」
「…何故それをもっと早く気付かない」
…揃って頭が足りない二人なのだった。
そんな訳で二人は聞き込みを分担する事にし、一時間後同じ場所に集まる事で合意した。
リッジは町外れのエリノア礼拝堂に立ち寄ってみた。エリノア礼拝堂は建国当初からあるという歴史ある建物で、いかにも時代を感じさせる古めかしい作りの礼拝堂だ。外観は厳めしいが、中は豪華なステンドグラスに彩られ、そこから差し込む光が美しい波紋となって建物内部を彩っている。そこには巨大な水晶の結晶「聖石」が安置され、シスター達が毎日 祈りを捧げている。
シスターグレンダ「貴方もこの聖石を見にいらしたの?素晴らしい輝きよね~うっとり…」
シスターヘンリエッタ「可哀想な貴方のために日々聖石にお祈りなさい。さすれば願いは叶います」
ハーチ司祭「聖石について知りたいかね?」はい
ハーチ司祭「遥か昔、正の神エルファルドと負の神ナージャヤーガが戦いを始めた。お互いの力は拮抗し、なかなか決着はつかなかった。そのうち、地の民の人々が戦いをやめない神に対して抗議を始めた。もう神などいらないという人々が次第に増えていった。その時正の神エルファルドが流した涙が世界中に雨の様に降り注いだ。それが結晶化したものが世界の各地にある聖石だ。もっとも、これだけ大きな結晶は世界でも珍しいがね。負の神ナージャヤーガはどうしたか?伝説ではあいまいだが、エルファルドがある条件を提示し、ナージャヤーガはそれに従い世界中を見渡せる12の瞳を閉じて長い眠りについたとある。力を使い果たしたエルファルドもまた眠りにつき、地の民は再び安心して暮らせる様になった。聖石は言わば神の具象なのだよ。」
いいえ
ハーチ司祭「ちぇ、面白い話なのに」
(後は…あんまり行きたくないんだが。しょうがねぇ、行ってみるか)
リッジが立っているのは一軒の民家の前だった。小さな赤い瓦屋根の、慎ましやかな…というよりは侘しいと言った方がいい家だ。
「おふくろ!オレだよ」
「リッジ!リッジかい!おやまあ珍しいこともあるもんだ。」
出てきたのはだれであろうリッジの母親、ジェリー・オウクである。
「あーあーまたそんなに痩せて、ちゃんとご飯食べてるかい?だからわたしゃ大人しく父さんの後を継げって言ったんだよ、、あんたと同期のスライ君は小隊長にまで昇進してるってのにおまえときたら未だに平衛兵隊員のままかい、あたしゃ世間様に示しがつかないよ、それはそうとねぇ、今度三軒先のアルミアちゃんが赤ちゃんを産むんだってよ、早いもんだね~お前はどうなんだい、いい人いないのかい?なんならお見合いでも…」「悪い、今おふくろのトークに付き合ってる暇無いから」際限無く続きそうなマシンガントークにリッジは瞬時に話を切り上げる。話し足りなそうに見送る母の痩せた姿を背に、これだから家に帰るのは嫌なんだ、とリッジは思う。オレの顔見りゃやれどこの羊が子を産んだだの、やれどこぞの亭主が浮気してるだの、ぶちまけてくるんだからな…おまけに見合いまで勧めてくる始末だ。オレはまだ16だっての。
結局、飛空艇に関する有力な情報は何一つ得られないままスライとの合流場所へと向かうと、スライがどこかの老人と何やら話をしている最中だった。「
おっリッジ、とうとう目撃者が見つかったぞ!」
「なにぃ!」
先越された!衛兵隊のプライドが…、と本来の目的をすっかり忘れて悔しがっているリッジには気付かず、スライは「このモスリンじいさんが、今朝黄昏の森に停泊している飛空艇を見たらしい」と意気揚々と報告する。
「じいさん、本当か!?」
逸る気持を押さえながら尋ねるリッジに、モスリンじいさんはのんびりと答える。
「はて、どうだったかいのお」
「飛空艇を見たんだろ!?」
「はて、なんの話だったかいのお」
「だから、飛空艇を…」
「はて、今朝の朝食はちゃんと食ったがのお」
このボケじじい、張り倒したろか。モスリンじいさんに殺意すら抱きはじめるリッジを尻目に、スライが冷静に確認する。
「今朝おじいさんは猟をしに黄昏の森に出かけて、そこで湖畔に停泊している飛空艇を見たんですよね?」
「おお、その通りじゃ。あれは確かに飛空艇だったぞい」
なるほど、チャダルヌーク一味も考えたな。あの森なら季節外れの猟に出たボケじいさん位にしか見つからないと踏んだ訳だ。
「よし、そうと分かったら早速黄昏の森に出発だ!」
と、その時。
「ちょーっと待ちなさいあなた達!」
ガサガサっと音がして、茂みからフィオが顔を出した。げっ、と狼狽するリッジ達をよそに、
「町の出口で張ってれば、あなた達が情報を集めて来るだろうと思って待ってたのよ。随分時間がかかったみたいね、待ちくたびれちゃったわ。」とフィオは木の葉を払い除けながら言う。
「お前…立ち聞きしてやがったな」
それは無視して、
「私も皇后陛下を助けに行くわ」
断固とした口調で宣言するフィオに、リッジとスライは同時にため息をつく。この少女は昔からこうなのだ、木登りでもかけっこでも、男の子のやる事は何でも真似しようとする。しかし今回ばかりは話が違う。
「あのなあ。オレ達は何もピクニックに行くんじゃねぇんだ、森はモンスターで溢れかえってるし、場合によっちゃチャダルヌーク一味と戦うんだ。そんな町娘Aみたいな恰好で戦闘が出来るわきゃねーだろ、下手しなくてもお前なんか一捻りでやられっぞ?」
しかしフィオは事も無げに答える。
「あら、武骨なあなた達二人だけよりは白魔法が使える私がいた方が役にたつと思うけど、どうかしら?」
そこでスライがうーんと考える。
「リッジ、確かにパーティには回復役がいた方がいいかもしれないぜ」
「お前まで何言い出すんだよ!てかさっきから気になってたが…そのホウキは何なんだよ!?」
リッジはフィオの手にしている何の変てつも無いホウキを指差した。
「ああこれね、武器になりそうな物が何も見つからなかったから持って来たの、これ結構役にたつのよ、酔いつぶれたおじさんを叩き出す時とか。それにこれは司祭の帽子・防御力5、こっちはルビーの指輪、火属性を半減…」「分かった分かった、ついて来たいなら勝手にしろ!」半ばやけくそになったリッジが声をあげる。
「交渉成立ね。大丈夫、足手まといにはならないわよ」
「やっぱりフィオには敵わないな、リッジ」と面白そうにスライが言う。こうして、フィオがパーティに加わった。
宿屋に寄って行きますか?はい
看板娘イオナ「フィオ!久しぶりねぇ」「ペチャクチャ…ペチャクチャ…」
女の子同士の際限無いお喋りに辟易した男二人は
「あの~お嬢さん方、もうそろそろ出かけたいんだけどね…」
としびれをきらして言い渡す。
看板娘イオナ「あらごめんなさい、すっかり話こんじゃって…そうだわ、ちょっと待って―はい!これ持って行って!」毒消し、エーテル、ハイポーションをもらった!
「さて…大幅に予定は遅れたが…黄昏の森に出発だ!」今度こそリッジ達はさらわれた皇后を救うべく、黄昏の森へと急ぐのだった。
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小雨
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職業:
大学生
趣味:
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自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。
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