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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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久々に一般ライト文芸‼


絵は前回の三色すみれのドレスとシリーズもののつもりで描いた薔薇のドレスの粉雪
描いたのはこっちの方が先ですが。
ロリータブランド・ベイビーザスターズシャインブライトの
薔薇一杯のピンク一色のドレスとボンネットがとても可愛くてゴージャスだったので
そんな感じに描きたくて描いたものの、これ以上薔薇を描く気力がなくて
あのゴージャス感をいまいち再現出来ませんでした…(ヽ´ω`)
最近ななめ向きの顔がスランプで全く安定しないので、
思いきって正面向きならまぐれで可愛く描けるかも?と思ったのですが
ご覧の通り左右の瞳の大きさが違うし不安定になっちゃったのも残念(ー_ー;)
やっぱり普段楽描き帳に上手く描けないのにCGで描いたからって上手く描ける訳無いですよね~
絵はやはり日頃の積み重ねが大事だと良く分かりました…( ´д`)


久々にブックオフでTLや少女小説以外の一般ライト文芸を通販して読みました~
櫛木理宇さんの角川ホラー文庫「ホーンテッド・キャンパス だんだんおうちが遠くなる」と
松田志乃ぶさんの集英社オレンジ文庫「赤ちゃんと教授 乳母猫より愛をこめて」の二冊。

ホーンテッド・キャンパスシリーズは去年の5月に出た「まちにし主はきませり」から1年、
多分新作出てるんだろうなと思いながらも
もう本置くスペース無いしめんどくさくて新作チェックしてなかったのですが、
去年の11月に今作「だんだんおうちが遠くなる」が出てたことを遅ればせながら知り、
他の本との値段の兼ね合いの関係でついでに購入したのですが、
さすがに期待に違わない安定感で面白かったです~
でもうろ覚えだけど前巻まちにし主はきませりでは
事件の首謀者の新興宗教の女性教祖が捕まらず何か事を起こそうとしていると言う
シリーズで初めて一冊完結ではなかった終わり方だった気がしたのですが、
続きの今作では普通にまだ解決はしてないけどとりあえず一段落、みたいな話になってて
若干戸惑いましたが。まあ一冊完結なのがこのシリーズの気楽に読める所なので、
だらだら続けられるよりは良いけど。

「水晶の飾り窓」は、強運の持ち主で暗い境遇にありながらも身を持ち崩さずに済んだ紀枝と
悲惨な性的虐待の被害者で、紀枝と自分を同一視する事で現実から逃れようとした理都子の
分かたれた明暗がとても悲しかったです。
紀枝の夫を心から愛しているがゆえの
夫の罪をしっかり償ってほしいと言う言葉が前向きな未来を感じさせて良かったです。
にしても本当にこのシリーズオチに認知症とか脳の機能的な障害を持ってくるの好きだな…

「だいすきな祖父母」は
百々畝家に代々伝わる8歳から12歳の女子だけが行わせられる新年の儀式と言うのが
どんな意味がある物なのか楽しみに読んでたのに
そこが曖昧なままだったのでちょっと残念でしたが、
ミネが見た座敷をぴょんぴょん跳び跳ねる子供が凄く怒ってる、という光景が
良い感じに意味不明でぞくぞく出来て、
ミネが実は駆け落ちしたのではなく姉の一子によって殺されて死体遺棄されていたという真相も
旧家のプライドの高い人々の起こした狂気という感じでやるせなくも怖くて良かったです。
襖の影から覗く祖父の件の方は
ギャンブル狂の駄目人間な叔父に「はあ?もう俺達は他人なんだよ」と
電話で啖呵を切ってしっかり解決した甥っ子が頼もしくて痛快でした(>∀<)

「四谷怪談異考」は
黒沼部長の四谷怪談の原作のうんちくが読み応えあって面白かったです~
一見すると美しい舞台女優・紫乃譜が
実は隣家の虐待されている女児のSOSを
「強者との同一化」と言う心理の働きにより無視し続けてきた、
一番醜い心を持っていた女性だったと言うのが何とも怖かったです~オカルト的な意味でなく。

全体的に今回は怖さ控えめだったけど、
恐怖譚の合間に森司とこよみちゃんのニヤニヤラブが挟まれたり
恒例の森司の男飯の様子とかが挟まれてるのもお約束で
安心して読める一因になっていて良かったです~やはりこのシリーズは外れなしだな~と満足。


赤ちゃんと教授は、
ブックオフオンラインで110円の集英社オレンジ文庫を検索して、
比較的新しい2020年刊のこの本が引っ掛かったので新しくてお得、というだけで買ったのですが、
松田さん大好きなコバルト文庫「悪魔のような花婿」シリーズで上手さは十分知ってたので
今作もその期待に違わぬ上手さで良かったです~

会社の下宿先を火事で焼け出されて職無し、家無し、貯金無しになった
家政婦の経験もある二か国語を喋れるスーパー乳母、西東鮎子が
偶然出会ったイケメンでセレブな英文学科教授、島津伊織と彼の姉の息子、あさひのために
あさひのベビーシッター兼伊織の婚約者として奮闘する事に…というお話。
相変わらずキャラクターや会話が皆活き活きしていて面白かったです~
伊織の乳兄弟、芥川九郎が訪ねてきた時の
「西東フィアンセ鮎子です」
「ミドルネームみたいにフィアンセを名乗るな、ずうずうしいやつだな」
と言うやり取りが好きです(笑)九郎さん名前通り苦労性な所が好き♥
伊織の「こんな失態は恩師にリチャード四世とリチャード五世を間違えて質問した時以来ですよ」
をうけての鮎子の「例えがハイブロウ過ぎて反省度合いが良く分かりませんが…」
とかも好きです。
謎解き要素は結構ライトでしたが、
それより思ったよりフェミなメッセージや内容だったのが意外でした~
まあ育児がテーマのお話なのでそう言ったメッセージになるのは必然とも言えますが。
鮎子のシッターする子供をさん付けで呼ぶ意図が
子供の権利条約にある、子供をその成熟の度合いに応じて意思のある主体として認める、
と言う姿勢を忘れないよう自戒する意味があったというのも良かったし、
「女性に子供を産めとばかり強要して、男性は何してるんだって話ですよね」と
政治のあり方に憤慨する鮎子と多聞学長の会話とか、
伊織の典型的な九州男児で男尊女卑の祖父に
母や大好きな姉の巴が虐げられている様子を見て育ち、
社会に出てもそれが決して特殊な考えではないと言う事を思い知り、
自身が男性だからこそ、見ているだけではなくその状況を変えたいと思うのだ、という
伊織の言葉とかに一人の女性としてとても共感し、頼もしく思いました。
でも一番印象的だったのは、瞳子の「娘の茉莉花にいくら消耗させられても、
朝ボサボサの髪でベッドから起きてくる茉莉花を抱きしめる度に
生まれて初めて茉莉花をこの腕に抱いた時の気持ちがよみがえる、
まるで踏み荒らされた庭が朝起きてカーテンを開けたら、真っ白な新雪に包まれていたみたい」
という言葉。そうか、子供を育てるってそういう気持ちなんだ、と感動しました。
私の親友が去年二人目の子供を産んで、子育て真っ最中で
メールとかの返信が遅く文面もそっけないことに若干の不満と寂しさを感じていたのですが、
そんな私に天啓を与えてくれたような言葉でした。
瞳子の、娘の茉莉花のためにと不実な夫の浮気や義母の暴言を耐えようと思っていたけれど、
遂に別れる決心をする所の夫、英二への
「あなたはいつも椅子取りゲームで可哀想な椅子を取れば私が何も言えないと思っているのよね」
と言う一連の台詞の吐露もとても良かったです。
周子刀自の宝探しを制して五葉グループの代表役を義兄に指名した瞳子が、
「これから街を征服するように」颯爽と去っていく後ろ姿が目に浮かぶような幕切れが
とても爽やかで良かったです~
周子刀自の宝探しの品も、いかにも奥ゆかしい俳句のヒントとは裏腹に
宮家のお姫様らしからぬ不良娘だった周子刀自の思い出の数々がとても爽快で、
特に寒梅と妬心の下りの真相が好きです。
宝探しに勝てば多額の寄付金が手に入ると
浮き立つ文学科の教員達と社会学科の教員達の
知恵比べの様子もとても楽しくてわくわく出来て良かったです~ヽ(●´ε`●)ノ
そんなフェミな内容だったので、
鮎子と伊織の関係が恋愛関係にならないのも納得出来て返って好きでした~
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プロフィール

HN:
小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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