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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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急ぎ足で読書感想文


Twitterで好評で嬉しかった少女リリー・ヘザー
まだバーレイ公国にいるときの14歳位の頃のイメージ。
ついったでも書きましたが私の描くドレスはシンプルにまとまりすぎるきらいがあるので、
思いっきりデコラティブでゴージャスなドレスにしたかったのです~
色と髪型(お団子)が気に入ってます。青って爽やかで高貴な印象で良いですね!((o(^∇^)o))
リリー・ヘザーにあまり着せたことのない色だったので新鮮でした。


最近読んだ本は宇佐美まことさんの角川ホラー文庫「るんびにの子供」、
三川みりさんの角川ビーンズ文庫「一華後宮料理帖」第四品、第五品、第六品、
もりさんのフェアリーキス「猫かぶり姫と天上の音楽」
の五冊。


るんびにの子供は短編集。人の悪意と日常の中に入り込んでくる怪奇現象を上手く書いていて、
前読んだ同じ角川ホラー文庫の岡部えつさんの短編集「夢に抱かれて見る闇は」の
どろどろ端正な恐怖を書いた感じとはまた違った味わいで面白かったです~
一作ずつ感想。

「るんびにの子供」
何か幽怪談文学賞大賞を受賞したという割には平凡?と思ってしまいましたが、
認知症から一瞬正気に戻った姑に久美ちゃんがいますよ、と囁いて
また闇の中に戻っていく姑を見ながら
私は人生が楽しくて仕方ない、という仁美の人の悪さ嫌いじゃないです。

「柘榴」
老婆の狂気が意外な結末に繋がっていく感じが良く出来てて、
熟れた柘榴の真っ赤な実で口を汚した老人の姿が目に焼き付くようでした。

「手袋」
史子の妹沙紀への鬱屈した感情が起こした殺意が良く分かりました。

「キリコ」
これも語り手が若い女性と思わせて二人の老いた義姉妹だったというどんでん返しと
ラストの水で茶碗を洗う女性の姿を見て戦慄を覚える店員の男という締めくくりが良かったです。

「飛び出す絵本」
登場人物が多くて人間関係を整理するのが大変でしたが、
初潮を迎えた由香里のシーンとか、小料理屋で隆幸を迎える由香里の艶然とした微笑みとか、
そこはかとなく艶っぽい雰囲気があると同時に
飛び出す絵本の雪のお城の王妃様とお姫様とか、
透明感も感じられる所がとても好きでした。恐ろしくも物悲しく儚く美しいラストが好き。

「獺祭」
数ページの掌編ながらもこの世ならざる物への畏怖が感じられて良かったです。

「狼・魄」
優佳の祖母の終戦時の満州からの引き上げの過酷な旅路と
その中で起こった身の毛もよだつ恐怖譚が迫力有りました~
優佳が夫賢成と美早子との不倫を知って
祖母から受け継いだ狼魄を使う決意をするラストが毒を感じさせて良かったです。


一華後宮料理帖は三巻目を読んでから大分間が空いてしまいましたが、
相変わらず平易で読みやすい文章で一冊二時間半強位で読めて良かったです~

四巻目は麗春という怨霊の魂を鎮めるために自らの朱西への恋心を封じる決意をする理美が
もう一人の理美と向き合いながら料理を作るシーンが良かったです。
麗春の下りがちょっと後宮ホラーちっくで楽しめました~
しょう飛が朱西にお礼を言うところもツンデレらしい言い方で挿し絵可愛かった♪

五巻目は丈鉄の過去が明かされて、周孝仁の実子だったという事実に驚きでした。
理美が昏睡状態の丈鉄を目覚めさせるために彼の好物の麺料理を作るところは
ただ美味しいだけが料理ではない、味には思い出が伴うというのがなるほどと思いました。
理美の立后式に向けて理美以上に張り切る四夫人達も可愛い♪
宗貴妃の女として生まれたからには当然通る道よと
しょう飛との夜儀に向けての心構えを説く所は頼もしいけど
彼女は既にしょう飛との夜を過ごしてるんだろうか…
ラストの自らの出生の秘密を知った朱西が
鳳家の当主として現れる所はショッキングな展開でした~

六巻目は鳳家当主として王族として
長年忠誠を誓ってきたしょう飛に仇なす者として現れる朱西の真意が分かず
読んでいる方も理美と一緒に戸惑い傷つき切ない思いになりました~
そして前巻までは理美と朱西が惹かれ合っている事にも気付かず
ややピエロ的な不憫さのあったしょう飛が大きく成長し活躍する巻でもありました~
年若い皇帝とただでさえ侮られている所に幼い頃から仕えてくれた朱西の造反で打ちのめされ、
失意に沈んでいる所に理美や丈鉄、四夫人達の存在に励まされ
彼らが自分を居場所としてくれるなら自分を守らなければ、と
決意を新たにするしょう飛良かったです~
四夫人達のしょう飛への忠誠と信頼も良かった!
しょう飛の忠実な臣として
自ら敵地に乗り込む宗貴妃、余淑妃、鳳徳妃、温賢妃が頼もしくかっこよかった!
特に「無理をしているに決まっているでしょう。無理をして行くのです」
という宗貴妃のまだ年端もいかぬ少女なのに並々ならぬ気丈さを見せる所や
大嫌いな実父の前で気分が悪くなる余淑妃をさりげなく気遣う所好きですー!
毎巻理美が料理で困難を打開する展開ですが、
今回の百品一皿も意味が良く考えられていて朝雲の心を開かせるのに説得力があって良かったです!
それまでは確かにさらさら読めるけどそんな何巻も続くほど面白いかな~?って感じでしたが、
六巻まで来て人間関係やそれまで積み重なってきたもの、先の読めない痛快な展開など、
一気に花開いた感がありました(*≧∀≦*)早く元の優しい朱西に戻ってほしい…


猫かぶり姫と天上の音楽は表紙の花のドレスの塗りが綺麗で手に取ったのですが、
挿絵あっさりしすぎな様な…
土地を侵食する森の驚異はどうなったのか気になりますが、
花の猫かぶってるけどかなり色気の無い性格とか
ルークとディアンの毒舌合戦とかは楽しめました。
花が聖女っぽくなるのは聖女ヒロイン好きじゃないのであんまり…でしたが。
巻末番外編のルークとディアンに勝手に名前を使われるレナードが不憫すぎて笑いました。
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プロフィール

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小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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