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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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白鳥の湖DVD見比べ


バーレイ公国の宮廷で美しさを褒めそやされていた頃の15歳のリリー・ヘザー姫。
私は馬鹿みたいに段フリルを多用しすぎだと思います。
ユーディもこういう胸元の開いたドレスを着せてあげれば良かったなーと思ってます…
意図的に19世紀のお嬢様みたいな首の詰まったデイドレスばかり着せていたのですが、
やはりせっかくのシンデレラストーリー物なので煌びやかなドレスを着せれば良かったと…
まあ一番は作画がめんどくさかったからなんですが笑
この絵描いててリリー・ヘザー姫とロレンツォ王子の
全くロマンスらしくないロマンスも描きたいなーとか思いだしてたんですが
本格的に誰得なので妄想だけに留めておきます笑

誕生日プレゼントに今年はバレエ白鳥の湖のDVDを3種買ってもらいましたー
アメリカン・バレエシアターのと新国立劇場のと英国ロイヤルバレエの。
白鳥の湖、つい2,3年前まで第2幕がひたすら眠くなる印象しか無かったんですが、
王子や王妃や姫や貴族達が登場する華やかな舞踏会や
悪魔の呪いで白鳥に変えられたお姫様など、考えてみれば魅力的な題材がいっぱいで
今ではくるみ割り人形と並んで大好きなバレエになりました。
バレエ団や演出によって受ける印象が全然違うので、DVDは何枚あっても飽きません。
てな訳で今回購入した3枚のDVDそれぞれの印象や感想を。長くなったのでたたみます!




アメリカン・バレエシアター
この版の一番の特徴は、オデット姫を白鳥に変える悪魔ロットバルトが二役で、
冒頭人間のオデットを誘惑する場面と第3幕の舞踏会の場面で登場するロットバルトを
マルセロ・ゴメスが演じていること。
ゴメス扮する美青年に化けたロットバルトに誘惑されて
白鳥に変えられるオデットのシーンがプロローグとして入っていることがポイントです。
文化会館の音楽資料室で観た時はジリアン・マーフィー演ずるオデット・オディールが
とても美しくて、衣装も豪華でこれは是非欲しい!と思ったんですが、
ちょっと流しながら観てしまったのもあって主役二人はあんまり印象に残らず、
ゴメスのロットバルトばかりが印象的でした。
第1幕のワルツは貴族の女性達の衣装が豪華で綺麗でとっても素敵なのですが、
衣装にばかりついつい目がいって踊りに集中できませんでした^^;;
パ・ド・トロワは貴族ではなく農民の男女が踊るという設定で、
こちらは逆に衣装が質素で残念…だったのですが踊りはコーダの盛り上がりとか良かったです。
白鳥を観る上で個人的なチェックポイントの1つ、
ジークフリート王子の母后の王妃様は…衣装はとっても素敵なんだけど何分お歳が…::
ここまで年配の方だとさすがに萌えられない…;;
まあ21歳の息子がいる設定ですから現実的と言えば現実的ですがね…
王子役のアンヘル・コレーラは育ちの良い感じが出ていて良いと思います。
第3幕の舞踏会の場面では通常は一人のダンサーによるオデットからオディールへの劇的な転換が
とても印象に残る物なんですが、ロットバルトの格好良さばかりが印象的で…
黒鳥のパ・ド・ドゥより王子がオディールに愛を誓ってしまった後
ロットバルトが呵々と笑い声を上げ、煙幕と共に異形の悪魔の姿に変わって
広間を去っていく場面で凄くカタルシスを感じてしまいました。
第4幕はアンハッピーエンド。あまり印象に残ってない王子とオデットの主役二人ですが、
死を持ってロットバルトの呪いを破り、
朝日の中に浮かび上がる天国で結ばれた2人の姿には何だかんだ言っても感動しましたー。


新国立劇場
こちらもプロローグで人間のオデット姫が城で静かに暮らしているところに
ロットバルトが現れ、白鳥に変えてしまう場面が入っています。
こればっかりはしょうがないとは思うんですが、日本のバレエ団はどうしても
お城!!王子様!!みたいな雰囲気が出ないのが何とも…;;
王子役の山本隆之さんはいまいちどういう王子像を演じたいのか伝わってこなくて…
見た目は日本人にしてはかなり良いと思うんですが…
王妃様はお顔はともかく衣装が全く萌えない…orz
王妃の衣装を観るのが楽しみの1つでもあるので。

パ・ド・トロワは女性ヴァリエーションが2人とも不自然に幼い感じで、
普通なら溌剌としてチャーミングな踊りになるはずなのに幼さばかりが強調されて見えました。
確かに振り付けも音楽も幼い感じではあるんですが、
それ以前のダンサーの資質の問題な感じがしたなー年齢はお二人とも結構いってるのに…
男性ヴァリエーションは跳躍が低い…;;やはり日本人だなー…という感じでした。

第2幕オデットの登場シーンは酒井はなさん凄く綺麗だった!
特典インタビューで白鳥は究極の美しいラインを出さないといけないので難しい、
と言っておられましたが、抑制された中にも感情がほとばしるようで、
悲しげな中にも凛とした気品のある理想のオデットだと感じました。
うじうじして自己主張のないオデットより
自信に満ちあふれて堂々としたオディールの方が遙かに魅力的、と思ってましたが、
上手い方が踊るとオデットってこんなに素敵なのねーと思いました。
酒井さんお顔立ちも特徴ある方なのですが、
メイクで上手くアクの無い感じにしてて良かったです。

第3幕の舞踏会では、各国の踊りの中でもルースカヤを踊った湯川麻美子さんが良かったです。
あの長い音楽をソロで踊りきって飽きさせない魅力は凄いなと。
ただにこにこ笑顔だったのは曲調に合ってないなーと思いましたが…
そして私が白鳥の中で一番大好きなシーン、ファンファーレの後
いかにも悪そうな音楽と共に伯爵に変装したロットバルトとその娘オディールが登場する場面、
酒井さんの艶やかな黒鳥姿が白から黒への劇的な転換を感じさせて、
そして白鳥とは全く違った人間になっているのが一目で分かるようで、
比喩でも何でもなく思わず涙が出そうになりました。
酒井さんは黒鳥は白鳥ほど役作りを徹底せず、
いかにも悪女というイメージで踊っているように見えましたが、
白鳥をとてもしっかり演じていたのでそれだけで全く別の人間に見えて、良かったですー
コーダの32回転と何度もアラベスクしながらポーズを決める所も素晴らしくて
またもや泣きそうに…王子からもらった花束を放り投げて去っていく所も良かったです。
第4幕は王子とオデットの愛がロットバルトを打ち破るハッピーエンド。


英国ロイヤルバレエ
アンソニー・ダウエル版。舞台は19世紀のロシア。
王子役のディアゴ・ソアレスは軍服を着ています。
王妃も19世紀風のバッスル・スタイルとプリンセスドレスの中間くらいのドレスを着ていて、
いやこういうのも好きだけど白鳥はやっぱり中世のイメージなんだよー、と思いましたが…
ワルツや貴族達の衣装も何だか半端な感じで、セットも暗くて良く分からなくて…と
美術的な評価はあまり高くありませんでしたが、
王子の家庭教師と踊る多分ロイヤル・バレエ・スクールの生徒の女の子二人が
とっても上手で可愛かったですvv(通常運転)
第2幕で大人の白鳥の中に子供の女の子が混じってるのも可愛い。
オデット・オディール役のマリアネラ・ヌネェスは、
白鳥も黒鳥もちょっと抑制して踊りすぎなんじゃないかなー…と思いました。
新国立の酒井さんは抑制された中にも
テクニック的にも感情表現的にも内からにじみ出てくるような物がありましたが、
ヌネェスはただただ静かに踊ってるだけに見えて…
特に黒鳥はもっとエネルギッシュに発散する感じが欲しかったです。
でも何だかんだ言ってもファンファーレの後黒鳥とロットバルトが登場するシーンでは
相変わらず涙が出そうになりましたが…
パ・ド・フィアンセの姫君達の衣装と髪型は19世紀風で素敵でした。
みんな気位が高く王子から断られて扇を手に「何よ!!」みたいな演技も面白かったです。
ラストはアンハッピーエンド。
この版では王子役のディアゴ・ソアレスが、第1幕ののんきで軽い感じの王子から
悩める青年となって最後にはオデットへの愛を死をもって貫き通す、
王子の成長を演じていて良かったと思います。


あと蛇足になりますが、新国立劇場やロイヤルの特典映像で
振付家・ダンサー達へのインタビューや
オデットを踊ったプリマ達の座談会なんかも興味深かったですー
新国立劇場のソリストコレクションも面白かったです!
ダンサー一人一人表現方法や役についての思い入れ、入り込み方、
自分がどんな踊りをしたいかについてしっかりとした考えを持っていて、
舞台の姿と素の姿のギャップもまた面白かったです~
こういうお話を聞けるのはとってもためになるし、
ダンサーという職業柄皆さんとてもフレッシュで創造的な雰囲気を感じて、
観ていて心に爽やかな風が吹くような心地がしました。
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プロフィール

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小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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