雨の通り道
5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。
雑多な事をつらつらと
- 2016/10/19 (Wed) |
- 日記というか雑記 |
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昨日は上野にクラーナハ展観に行ってきましたー
クラーナハの独特のは虫類のような顔立ちの美女が実は苦手だったんですが、
実際観てみたら有名なホロフェルネスの首を持つユディト以外は
そこまで顔に特徴というかクセが無くて私的に良かったです。
良かったのはクラーナハの「聖母子」。
まだあどけない少女のようなマリアがイエスにお乳を与えてる絵で、
マリアのイエスの方を見もせず何か物思いに耽るような目が印象的でした。
「聖カタリナの殉教」もドラマチックな大画面の中
赤い服を着て今にも首を落とされようとする聖カタリナが可憐で可愛かったです。
衣装もルネサンスの流行を感じられて豪奢で好き。
肖像画家としてのクラーナハのコーナーの
タイトル忘れちゃったけど凄く貞潔な顔立ちの美女の肖像画も好きだったなー
同じくルネサンス期の豪華な衣装の描写も素敵で。
胴衣の裾を縁取るビーズみたいな装飾が特に可愛かった。
明治時代のクーラーナハを特集した美術雑誌の現物とかも観られて面白かったですー
昨日TVでやっていた映画「ダイアナ」良かったです。
公開当時気になってたんですが地味そうなので結局観に行かなかったんですよね。
確かに地味でダイアナ妃の華やかな人生みたいなのを想像すると肩すかしかも知れないけど、
難しいことを知らなくても楽しめる分かりやすい感じが好きでしたー
かと思えばダイアナ妃の
貧しい人や恵まれない人々への慈愛と共感と言った部分もちゃんと描かれていて、
ハスナット・カーンというパキスタン人医師との知られざるロマンスを縦糸に
ダイアナ妃の孤独や愛を求める姿が端的に語られていって飽きずに観られましたー
吹き替え版だったのも良かったのかも。
吹き替えって映画としての格が下がる感じであんまり好きじゃないんですが、
登場人物の心情なんかの台詞が分かりやすく雰囲気が気楽になるのも事実なので。
原語で観てたらただ地味な印象だったかも。
ハスナットがダイアナとの結婚を許してもらえる様故郷に帰って芳しい結果でなかった後、
イギリスに戻って真夜中の公園でダイアナにその事を話すシーンのダイアナの
「私のことを愛してるって言うけどそんなの地球中の50億人の人が言えるわ!」
という台詞となりふり構わない姿が
愛を求める捨てられた少女そのままでとても痛々しかったです。
ハスナットのダイアナを愛しているけれど静かな生活を大事にしたい気持ちや
ダイアナがよかれと思ってやったイタリアの病院への推薦に激高する気持ち等、
お互いの気持ちのすれ違いとか
皇太子妃というダイアナの立場故の愛の障害に悩む姿も良く理解できました。
プリンセスという立場がいかに不自由で思い通りにならない物なのかというのが
良く描かれていて良かったです。
ダイアナ妃役のナオミ・ワッツも最初はダイアナ妃本人の方が美貌じゃんと思ってたけど
新聞でダイアナ妃の喋り方などを徹底的に研究したと書いてあった様に
その時その時のダイアナをしっかり演じていて
次第にダイアナ妃の真実の姿が現れている様に見えて来るのも良かったです。
地味と書いたけど所々で出てくるプリンセスらしいドレスのシーンとかは素敵でしたー
ラスト、事故死したダイアナ妃の宮殿の前に白百合の花と共に
また楽園で会いましょうという誌を書いたカードを捧げるハスナットの姿が余韻があって、
ダイアナというよりダイアナとハスナットというタイトルの方が良いんじゃ…と思ったけど
とにかく難しい作りじゃなくてセンセーショナルすぎず分かりやすい感じが私は好きでした。
10点満点で言えば7点付けるほど突出した良作ではないかも知れないけど、
気軽に観られる佳作として6点は付ける感じかな。
コバルト文庫は我鳥彩子さんの「チョコレート・ダンディ~君の瞳は甘い罠~」と
きりしま志帆さんの「五国神仙遊戯 ここで一花咲かせましょう!」読みました。
チョコレート・ダンディの第二作目君の瞳は甘い罠はまだ新しいのに108円で買えてほくほく。
相変わらず我鳥さんはベテランらしく文章もストーリーも感情描写もこなれてて
凄く面白かったですー
最初は何で前作と打って変わって怪盗物…?と思ってたけど
真実が明るみになった所でシヴィルが言う犯行の動機の台詞で
作品全体のテーマに関わってたんだなーと言うのが凄くすとんと落ちてきて。
我鳥さんはコンプレックスの話と書かれてましたが、
貴族と平民の格差と立場の違い、という前作から続くテーマが
更に掘り下げられてて良かったです。
ユーディとリンディアの脇カップルの描写と行動規範も明確になってたのも良かった。
特にリンディアは前作はこれといって個性がないように見えたけど
今作で侯爵家の令嬢として何不自由なく育ったことに居心地の悪さを感じている所とか、
待つだけの身にもなって欲しいとユーディに会ったら顔以外をぼこぼこにしてやる、
と考えてる所とか意志の強いお嬢様感出てて好きでした。
ユーディも挿絵かっこよくなってた!
フローラ女王のキャラも前作から更に立ってて
クライヴの人を意のままに操れる赤い瞳を持つが故に社会にとけ込めなかったけど
美術教師の仕事をしてみて「僕は案外大丈夫だって分かったんだ」という台詞も
同じく社会不適合者の私にはほろりときましたー
話の落としどころも凄くすっきりと綺麗にまとまってて良かったです。
ヒーローのオスカーがお金持ちなだけじゃなく
アデルは悲しいときも妄想の世界に逃げ込む傾向があるから
そういう時は気をつけて見ていてあげなきゃ、とか
アデルの性格をしっかり理解して慮れる様になってたのも良かったですが、
我鳥さんは今までと違ったヒロインを書いてるつもりらしいけど
アデルとオスカーの関係性や性格が贅沢な身の上の花連と天綸と変わらないというか
二番煎じ感があるのがどうもなあ~…
前作はアデルがオスカーへの恋心に気付くのをだらだら引き延ばさなかったのが良かったけど、
今作で赤ちゃんはコウノトリが運んでくると信じてるコウノトリ信仰を出して
オスカーと一線を越えるのをじらす気満々な所とか、
結局贅沢の花連の「20巻ルール」と変わらないじゃん…と。
でも何だかんだ言ってもオスカーの
「私がロマンスグレーのおじさまでも好きになってくれた?」と言う台詞に答える代わりに
無言で腕に抱きつくアデルのシーンとか可愛かったですー
アデルの「大体あなたの変装微妙なのよー!」とか
ギャグシーンの数々もさすがという感じでしたが、
シヴィルがジルに変装していたのが全くのトリック無しというのは無理があるような…
五国神仙遊戯は読みやすい文章でさくさく読めて
ファンタジー設定も違和感なくて結構面白かったけど、
ヒーローの天翼のキャラにもう少し陰影が有れば
もっと深みのあるお話になったんじゃないかと。
白虎のキャラとか意外性有る感じで良かったけど
軽いファンタジーに終始してる感じで読み返しはしないかな…
紫薇が男だったというのは予想できませんでした。
玉玲の一生懸命な所や天翼の軽くてお茶目な所は可愛かったです。
玉玲のお師匠様が良いキャラしてそうなのに出てこないのは残念。
「わたし、脱いだら凄いんです!」と玉玲が読み上げるところは笑いました。
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7月15日生まれのかに座、A型。
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