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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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アメリカン・バレエ・シアター「くるみ割り人形」


8日の大雪で予定していた東京バレエ団のロミジュリが観られなかったので
どうしても代わりに生オケのバレエが観に行きたくて、
去年から観たかったけど情報知ったときは既に1番目と2番目に安い席売り切れで諦めてた
くるみ割り人形のチケット貯金はたいて取っちゃいましたよ…14000円也。
でも海外のバレエ団がくるみ持ってきてくれることなんてめったに無いし、
観たことのない演出で子役もいっぱい出るしでとっても楽しみにしていた観劇でしたー
結果は…まあまあ満足です。
くるみは去年の11月から12月にかけて持っているビデオやDVDの映像10種類くらい
狂ったように観てたのでさすがに一番大好きなバレエだけど飽きてたのと、
最近は白鳥の湖とかのドラマチックなバレエばっかり観ていたので
ストーリーがあまりにも浅く感じられてしまって第1幕はいまいち入り込めませんでしたが、
第二幕は文句なしに楽しかったです~

開場後ロビーに入ると飾ってあったチュチュ。

眠れる森の美女の衣装。写真ではあまり分かりませんが
綺麗な水色で、刺繍や金糸の縫い取りが豪華で素敵でした。
 
もう1つ、テーマとバリエーションのチュチュ。明るい印象のオレンジが元気な感じで可愛い。

更に終演後ロビーに人だかりが出来てたのでなんだろうと思ってたら、
舞台に出演してた子役の子ども達が写真撮影に応じてくれてました~
取り囲む人たちからは「可愛い~vv」の声の嵐。
私も夢中で写メを撮るも、写真が下手なせいでぶれたりシャッターチャンスを逃したりで
なかなか良いショットが撮れませんでした…


左からフリッツ役のグレゴール・ギレン君、
子ねずみ役のジャスティン・スリオレヴィーン君、
クララ役のアデレード・クラウスちゃん、
くるみ割り人形役のダンカン・マクイルウェイン君。
特にグレゴール君とジャスティン君が超美少年でしたーvv
クララ役のアデレードちゃんは背が高いので大人のバレリーナだと思ってたんですが、
近くで見るとまだまだあどけない感じでした。
髪の毛の白いリボンがレースだったのも可愛かったですvv
みんな「コンニチハー」「アリガトウ」とか片言の日本語で手を振ってくれて萌え萌えでしたーvv
まさか舞台に出演していた子役達をこんなに間近で見られるなんて!
とっても嬉しいサプライズでしたーvv

では前置きが長くなりましたが続きから観劇レポです。
今回あんまり集中してみられなかったので簡単になると思います;;


開演30分前から緞帳が開いて、舞台には一軒の小さな家の描かれた幕が。
お馴染みの序曲。チューニングの後指揮者が入ってきて拍手が起こる
あの独特の緊張感とわくわく感、やっぱり好きです。
生オケのバレエ実に2年ぶり位な気がします。
やっぱり生のオーケストラで聴くくるみの序曲は良いなあ~
あの曲が流れ出すと気分は一気に心躍るクリスマス!

第1幕。幕が上がると、シュタールバウム家のキッチン。
コックやメイドさん達がパーティーの支度に追われながら踊っています。
ここは通常のくるみではあんまり観た事無い場面なので清新で良かったですー
踊る二人のメイドさん可愛い。
そこへ一匹のねずみが現れてキッチンは大混乱。コックがねずみを追い払います。
クララと弟のフリッツ、シュタールバウム夫人が入ってきてしばらく話した後、
皆がいなくなったキッチンにたくさんのねずみたちが現れて
鍋の中のスープ?を食べたりとやりたい放題。
この辺はホフマンの原作を踏襲していて面白い演出だなーと思いました。

場面は変わってツリーが飾り付けられたシュタールバウム家の居間。
チラシの写真で想像していたより豪華な装置で良かったですー
クララと弟のフリッツ、お客の子ども達の踊り。
クララとフリッツ以外の子役は
Kバレエカンパニーの子ども達が踊ると聞いて楽しみにしてたのですが、
うーん…何だか踊りと言うよりお遊戯みたいな感じで
正直バレエを習ってなくても出来そうな振り付けでした…
もうちょっと子供らしい可愛さがあれば良かったかな。
クララ役のアデレードちゃんは前述の通り大人に見えたのですが、
あまり少女らしい可憐さがなかったのも一因かも。
でもこの版のクララは通常の礼儀正しい優しい女の子というより
元気いっぱいなおてんば娘という感じで、結構好印象でした。
フリッツ役のグレゴール君もやんちゃな感じが可愛くて、
欧米のこんな小さな可愛い子役が出るとは思わなかったので嬉しかったですー
でもこの辺オペラグラス代わりの双眼鏡のピント調節が上手くいかなくて
ダンサーの顔や衣装見ようとしてもなかなか見えなくて
舞台全体の流れが良く分かりませんでした;

ドロッセルマイヤーが登場して手品を披露した後、
踊るお人形を持ってきて見せてくれます。
コロンビーヌとハーレクインは衣装も踊りも可愛かったですが、もうひと味欲しい感じ。
新兵と従軍商人の人形はこの場面では珍しくリフトがあったりして面白かったです。
クララがドロッセルマイヤーにもっとお人形を見せて、と頼むと、
彼が取り出したのはくるみ割り人形。
くるみ割り人形は大きな被り物をしたダンカン君が演じたのですが、
通常クララがくるみ割り人形を持って踊る曲で
くるみ割り人形が一人で踊っててちょっと違和感。
クララとフリッツでくるみ割り人形の取り合いになり、
くるみ割り人形は壊れて倒れてしまいます。悲しむクララ。
壊れたくるみ割り人形をずるずると引っ張っていくところとかも
普通のクララとはひと味違って面白かった。
やがてパーティーも終わりに近づき、おじいさんとおばあさんが最後に踊ってお開きに。
時計が12時の鐘を告げ、帰って行くお客達。
クリスマスパーティーのシーンは大好きなのですが、
大人達の見せ場がほとんど無かったのが残念だったなー。

夜も更けた頃、くるみ割り人形が気になって一人暗い居間にやってきたクララ。
そこへドロッセルマイヤーが現れ、装置の階段や柱がはけてツリーがどんどん大きくなります。
この辺の演出は大がかりでさすがアメリカという感じのスケール感でしたー
ねずみの王様とねずみ軍、そしてくるみ割り人形とおもちゃの兵隊との戦争が始まります。
おもちゃの兵隊が大砲を撃ったり、絵本みたいな楽しい場面で
くるみでも好きな場面の1つなのですが、何だか舞台の使い方が平面的な感じで
いまいちわくわく感や高揚感がありませんでした…
レニグラのくるみだとこのシーンは凄い迫力有って実際に絵本の世界が立ち上がったようで
凄く感動するんだけどなー。
くるみ割り人形のピンチに上から見ていたクララがねずみの王様にスリッパを投げつけると、
王様は倒れ、ねずみ軍は引き上げていきます。

くるみ割り人形を取り囲んでいたねずみ達がいなくなると、
いつの間にかくるみ割り人形は被り物が取れて王子の姿に。
キャスト表でくるみ割り人形もクララも子役と大人のダンサーの2人の名前が書かれてたので
いつどんな風に子役から大人のダンサーに入れ替わるんだろうと思ってたら
王子になったくるみ割り人形も子役のダンカン君が演じてて拍子抜けでした。
ここ、王子様に変身したくるみ割り人形とクララの初々しい恋を歌った美しい音楽にのせての
情感豊かなパ・ド・ドゥが大好きな場面なのになー…と思ってたら
何故か主役のクラシック・チュチュを着たシオマラ・レイエスと
エルマン・コルネホが出てきて、
子役の二人は二人で子供らしい簡単な振り付けで踊り、
その後ろでレイエスとコルネホがパ・ド・ドゥを踊るという変な展開に。
いまいち演出の意図が分かりませんでしたが、
大人の2人の姿は2人の未来、もしくはこうありたいという理想像の象徴なのかな?
と思いました。何にせよ2人の初めてのデュエットの感動が無くて残念…

やがて大人の2人は退場して背景は雪の森に変わり、雪の精達がワルツを踊ります。
雪のワルツのシーンも風に煽られて舞う粉雪が目に浮かぶような情景的な音楽と
雪の精達の典雅な踊りが大好きなシーンなんですが、
振り付けが何かちょっと前衛的な感じで好みじゃなかったのかいまいちハマれなかったです…
やっぱりアラベスクしたままその場でくるくる回る普通の振り付けの方が好きだなー。
舞降る雪の中をそりに乗って金平糖の精の国に旅立つクララと王子。第1幕終。


第二幕、幕が上がると緑色のドレスを着た金平糖の精と家令の周りを妖精達が取り囲む夢の国。
金平糖の精の国のセットはシンプルに宮廷風の豪華な門だけなのですが、
不思議と寂しい感じはしなかったですー妖精役の子役の女の子達も可愛かったv
そりに乗ってクララと王子が到着。
王子は皆の前でクララが勇敢に自分を救ってくれたことをマイムで説明します。
王子役のダンカン君、マイムも表情豊かで上手でしたー

各国の歓迎の取りが始まります。
黒と茶色の衣装のスペインの踊り。楽しげな音楽に乗っていて良かったです。
アラビアの踊りはハーレムを表しているのか、
スキンヘッドの男性一人に女性が4人の構成。雰囲気が出ていて良かったですー。
中国の踊りはまたもこの踊りでは珍しく男性が女性をリフトしたり、
ちょっとフィギュアのペアやアイスダンスみたいな振り付けで変わってました。
ロシアの踊りは赤と白の衣装を着て帽子を被った男性3人の踊り。
もうちょっと曲に合わせたダイナミックさが欲しかったですが、まあ良かったです。
通常のあし笛の踊りにあたるくるみ割り人形の5人の姉たちの踊りは凄く良かったです~
振り付けが従来のクラシカルな感じに近くて、音楽に合っていて文句なしに可愛いvv
ジンジャーおばさんと道化の踊りはNYシティバレエとほとんど衣装変わらなかったですが、
水玉模様の全身タイツを着た子役の道化達が
子ねずみ役のジャスティン君を追いかけるという変わった趣向で楽しかったです~
ジャスティン君、男の子なのにしなやかな身のこなしが上手い!!
そして花の精達のワルツ。
こちらも赤とピンク系のレイヤードのチュチュがNYシティバレエと似た感じでしたが、
踊る度にふわっと花びらが開いたようで
振り付けもオーソドックスでこれまた文句なしに美しくて素敵でしたーvv
それだけでなく蜜蜂の衣装を着けた4人の男性も踊りに加わり、
花の精のダンサー達を一人一人リフトしたり、
優雅なだけでなくユーモラスなテイストも入っているのが面白いなーと思いましたー

最後に子役のクララと王子がセットの奥に消えていくと、
レイエスとコルネホが入ってきてグラン・パ・ド・ドゥが始まります。
アダージオは2人とも情感たっぷりで美しかったですー
フィニッシュがフィッシュダイブなのもくるみでは珍しいかも。
王子役のコルネホのヴァリエーション。
高い跳躍や舞台を一周するマネージュなど、
テクニックが正確で王子様らしくノーブルな雰囲気も出ていて素敵でした。
レイエスの金平糖の踊りの曲のヴァリエーションも、
妖精らしいどこか不思議な感じの音楽を良くとらえていて綺麗でした~
曲の途中で一度舞台の袖に引っ込んだので?と思っていたら、
アルレキナーダのヴァリエーションみたいに緞帳の裾をもってちょっと顔を出して、
また踊り始めたのが可愛かったv
明るく開放感のある音楽にのせてのコーダは
それぞれのテクニックの見せ場や
2人の動きがシンクロする所とかをしっかり押さえていて、良かったです。

各踊りが勢揃いのフィナーレも盛り上がって良かったですー
各国の踊り達が次々と出てきて踊る所好きだなー。
最後にベッドで眠っているクララが舞台の中央に運ばれてきて、
その周りをダンサー達が取り囲んで踊った後消えていき、
場面はクララの寝室に。
目を覚ましたクララの左にコルネホの大人の王子、右に子役のダンカン君の王子がいて、
クララはどちらにも歩み寄ろうとしますが2人は近づくと消えてしまいます。
このシーンも意図がいまいち分かりませんでしたが、
どちらも今はつかめない憧れの対象という事を表しているのかな、と解釈。
クララはクッションを抱いて悲しみますが、
その後ろの雪降る窓の外にドロッセルマイヤーが姿を現し、
クララはベッドに置いてあったくるみ割り人形を見つけ愛おしそうに抱きしめるのでした。
第2幕終。


全体的にはソリスト達のレベルも高く各国の踊りなども個性が出ていて楽しめましたが、
やはりくるみ割り人形の王子とクララが大人と子供二人いる、そこまではまだ良いとして
同時に出てくるという演出がいまいち馴染めませんでした…
第2幕のグラン・パ・ド・ドゥも、やはりくるみ割り人形の王子は
第1幕の美しく変身したシーンの王子と連続した存在として踊るからこそ感動するのであって、
ぱっと出で出てきても今ひとつ高揚感が無い…
主役のレイエスとコルネホの見せ場が本当に最後のパ・ド・ドゥしか無いので、
ちょっと物足りなかったです。
振付家が趣向を凝らした様々な振り付けを観るのも楽しいけど、
くるみは何だかんだ言ってもクララを大人のバレリーナが全幕通して踊るワイノーネン版が
ストーリーに一貫性があって一番好きだなーと思います。
でも面白い演出ではあったし、第1幕はいまいち気持ちが入り込めませんでしたが
第2幕は次はどんな趣向の踊りが出てくるんだろうというわくわく感が楽しめて、
久しぶりに生オケで海外のバレエ団のくるみが観られて贅沢な気分に浸れました。
第1幕ももうちょっと集中してちゃんと観たかった…
あとカーテンコールは1回だけであっさりしてました。まあこの後ソワレもあるしね…
前述のように子役達がロビーに出てきてくれたサービスがあったので良しとします。
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自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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