雨の通り道
5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。
東京二期会オペラ劇場「椿姫」
- 2020/02/20 (Thu) |
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今日は東京文化会館に二期会の新制作椿姫を観に行ってきました~
DVDではしょっちゅう観てるのであんまりそんな気がしてませんでしたが、
生で椿姫観に行くのなんて10うん年ぶりじゃないか??
一番大好きなオペラを2000円で観に行けてとってもお得な気分です。
5階席だったけど十分見えたし、公演の質も高くて満足でした~
本当は公演後に演出家の方のアフタートークがあったのですが
そういう舞台裏話とかメイキングとか大好きなのに
帰りが遅くなるからという理由で聴けなかったのが残念。
お馴染みの序曲。大好きな曲なのですが、今日は若干菅が怪しかった気がします(^o^;)
幕が開くと白いいくつかの階段をつなぐ丸い踊り場が真ん中にあるようなモダンなセットに、
ヴィオレッタの夜会の着飾った客達が。
装置はシンプルで現代的なのに
衣装はしっかり19世紀半ばのクリノリン・スタイルの豪華なドレスで
そのギャップが面白い効果を生んでいて良かったです~
て言うかお金出して観に行って衣装までモダンで現代的なのだったらがっかりだったよ。
後でチラシを読んだら装置は椿の花をイメージしているとありましたが、
全く気付かなかった…ただの円形だと思ってました(((^^;)
貴婦人達のドレス、ヴィオレッタ以外は赤系で統一されてて
色々なデザインがあって可愛かったです~(*≧ω≦)
裾をたくしあげてリボンを結んでたりティアードスカートにタックがいっぱい入ってたり…
ヴィオレッタのドレスだけ純白で一番シンプルでした。
素材とかは高級感あるんだけど、もう少し凝ったデザインが良かったな…
とは言え長くトレーンを引いた真っ白いクリノリンドレス、
ヴィオレッタがターンするとふわーっと広がるのとっても可憐で可愛かった♥
ヴィオレッタ役の谷原めぐみさんは
少しふくよかで乾杯の歌の時はお声ももう少し若々しくても良いかな~と思ったけど、
そはかのひとか~花から花へは透き通った声が美しくて良かったです~
アルフレード役の前川健生さんもバカぼんらしい優男な感じの容姿で良かったです。
花から花へで先述のようにスカートを翻してくるくる回る谷原さん可愛かった。
音楽の盛り上がりも最高潮で
ヴィオレッタが楽しむのよ!とアルフレードの歌声を打ち消すように歌う所は
ヴェルディの音楽の力でつい泣きそうになってしまいました~
谷原さん最後の高音を伸ばすところもとっても美しくて良かったです!
休憩無しで第2幕。
装置は2幕からは普通のセットになるのかと思ったら件の椿型の踊り場と階段のままで
踊り場の中央にだけ絨毯と机が置いてあるだけで二人の隠れ家を表現していました~
ちょっとがっかりしたけど、
まあちゃんとした普通の装置の椿姫はいっぱいDVD持ってるしこれもまた良いかなという感じ。
ヴィオレッタの衣装も今度は色付きのデイドレスが良いなと思ってたけど
また純白で残念。肩から胸上あたりまでがレースになってて、
ウエストにワンポイントに水色のリボンが入ってました。
アルフレードと別れるよう彼の父親ジェルモンがやって来ます。
ジェルモン役の成田博之さんは最初は何だか息子への愛が感じられないというか、
よそよそしくて父というよりは叔父位にしか見えなかったけど、
だんだん説得力が出てきて良かったです。
前川さんのバカボン演技も堂に入ってて単純で分かりやすかった。
身を引くために別れを決意したヴィオレッタが
「愛してねアルフレード」と歌う所は一番泣けるシーンですが、
今回も例に漏れずとってもうるうる(ToT)しちゃいました~
アルフレードがフローラの夜会に乗り込む所で休憩になったけど、
最近椿姫生で観てないから分からないけど今はこれがスタンダードなんですかね?
まあ第2幕は長すぎると前から思ってたので
今回のように1幕から休憩無しで2幕開始、アルフレードが乗り込むまでで幕、
2幕フローラの夜会から休憩無しで第3幕幕終まで、
と区切った方がテンポ良くて良いと思いました。
単純に何回も休憩あると時間潰すのがめんどいって言うのもありますが。
フローラ宅の夜会のお客の貴婦人達のドレスは
ほとんど黒に近いダークカラーの緑、黄色、赤、紫のドレスがこれまた素敵。
フローラ役の藤井麻美さんはかなりふっくらでお顔がかなりおへちゃなのですが(^-^;
ドレスがとっても好みでした~黒い装飾の凝ったドレスが女王様の様で素敵だった!
ドゥフォール子爵と夜会にやってきたヴィオレッタの黒いドレスはこれまたシンプル…
ジプシー達や闘牛士達のバレエはダイナミックで良かったですが、
衣装が何でアラビア風やねん…合掌とかしてるし。
このご時世うるさく言われないのか?と余計な心配をしてしまいました。
とにかくアルフレードのために
子爵を愛していると言うヴィオレッタに逆上したアルフレードが彼女に札束を投げつけると
フローラ達が激しくアルフレードを詰りますが、
フローラがヴィオレッタに駆け寄って抱き締めたり他の客も彼女に同情的なように見えて
実は誰一人ヴィオレッタの事を本当に思っている人はいないんだよなあと感じさせるシーンです。
ヴィオレッタ、アルフレード、ジェルモンの3重唱から美しい合唱になり、第2幕終。
休憩無しで第3幕。
椿型の踊り場の中央にアールデコ調の豪華な金の背もたれのある丸い寝台が置いてあり、
死期の迫ったヴィオレッタが臥せっています。
ジェルモンからのアルフレードに真実を話した、
すぐそちらに向かうでしょうという手紙をヴィオレッタが読み上げるシーンは
静かな諦念を感じさせて悲しかったです。
アルフレードとジェルモンが駆け付けて
「グランヴィル先生に伝えて、アルフレードが戻ったから私まだ生きたいって!」
と言うヴィオレッタも哀れで涙を誘いました~
ラスト「不思議だわ…痛みが消えた。私また生きるのね!」と
寝台から起き上がろうとしたヴィオレッタが遂に息絶え、
アルフレードが彼女を抱き締め
四方の階段で
ジェルモン、アンニーナ、グランヴィルが立ってそれを見守る幕切れがどこか象徴的でした。
全体的に装置以外は特別変わった所もなく
良く言えば抑制が利いてシンプル、悪く言えば印象に残らない感じの演出でしたが、
演出家の方が感情に嘘があれば歌手は役を演じられない、
リアルな感情を描けるようにした、と書いていて、そう言われれば確かに、と言う感じでした。
何だかんだで普通に泣けたし、
ドレスを観てるだけで眼福だったのでそこに美しい歌と音楽が付いているだけでもう満足です。
谷原さんのヴィオレッタは上品で柔らかい感じの女性像で
自然と感情移入できる感じで良かったし、
前川さんのアルフレードもぼんぼんらしい頭の弱い感じが良く出ていて(誉めてる)良かったです。
2000円でこれだけ整った舞台を生で観られて、楽しみにしていた甲斐がありました(^ー^)
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7月15日生まれのかに座、A型。
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