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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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今日は帝国劇場にミュージカル「1789 バスティーユの恋人たち」を観に行ってきましたー
フレンチ・ロック・ミュージカルという事だったので
普段ロック全く聴かないし音楽に馴染めるか心配だったのですが、
かっこよかったり流麗だったりする名曲ばかりでとっても楽しめましたー
前評判で基本歌と踊りを見せるミュージカルで芝居部分はほとんど無いと聞いてましたが、
行ってみたら思ってたより台詞の部分もあって、
やはり生で舞台観るときはお芝居部分も楽しみたい私にとっては良かったです。
衣装もとっても素敵!
オランプ役の夢咲ねねさんの緑ベースで
パフスリーブの肩とスカートに黄色っぽいお花が付いた衣装や
マリー・アントワネット役の凰綺かなめさんの初登場シーンの
ふわふわのフリルが何段にもなった大きく膨らんだスカートに
薔薇があしらわれた白いドレスとか、
何気にポリニャック夫人の黄色っぽい花模様のオーバースカートと
紫のスカートにドレープを寄せて花を散りばめたカラフルなドレスも可愛らしくて好きでした。
でもオランプ役Wキャストの神田沙也加さんと差別化するためだとは思いますが、
夢咲さんのオランプの緑の衣装神田さんと同じに光沢のある布の方が良かったな…
パンフに載ってた生澤美子さんの描かれた衣装デザイン画もとっても素敵だった~
オランプの衣装デザイン画、アンダースカートの前面に付いたレースの模様まで
緻密に繊細に描かれていてとっても美しかったです。パンフ買わなかったけど(…)


ストーリーは1788年のボース地方で
偽りの不正の咎で官僚に父親を射殺された農民の息子・ロランがパリに向かい
ロベスピエールらと出会い革命に身を投じる所から始まり、
王妃マリー・アントワネットの息子で
王太子ルイ・ジョゼフの養育係・オランプと運命的に出会ったロランが
平民と貴族という身分の違いに苦しみながらも愛しあうようになり、
最後にはバスティーユ監獄で革命の成功を見届ける前に命を落とすまでを描きます。
ストーリーは有って無いような物だし、
ラストロランかオランプどちらかが死ぬのも大体予想は付いてましたが、
魅力的な歌とキャラクター達の織りなすドラマにすっかり引き込まれてしまいましたー
あらすじからもっとベタなロミジュリ的なストーリーを想像してましたが、
オランプとロランの出会いからしてコミカルな感じもあったり、
革命派と王妃の侍女という立場の違いに揺れながらも最後には愛を貫き通す2人に
とっても感動しました。

場面転換の所とかの演出は何だかダサいというかもっさりというか、
元は宝塚で上演されていたという事で
ヅカっぽさが抜けてない感じがしてちょっと苦手でしたが…
装置も思ってたより大がかりじゃないし、
アンサンブル含め衣装はカラフルで良いのですがダンスもこれまた何かもっさり…
とにかく全体的にヅカっぽいあか抜けない所はあんまり好きじゃなかったかな…
プロモーション映像のフランス本国での公演はちらっと映ってただけでも
装置も演出ももっとぶっ飛んでる感じで面白そうだったんですけどね~。
でもマリー・アントワネットが登場するシーンの
天井からアントワネットが巨大なスカートをはいて降りてくるシーンはインパクト有りましたー
この場面は仮装舞踏会という設定で、
家臣達がテントウムシや蜜蜂の仮装で登場したり、
ロココの退廃的でスウィートな雰囲気が良く表されてて
全篇で一番ゴージャスな場面でうっとりしました。
ちょっとフランシス・コッポラ監督の映画マリー・アントワネットっぽい雰囲気。
このシーンでアントワネット役の凰綺さんが「怖いのは退屈だけ」と歌うナンバーは
可愛らしい歌声の中にも甘さや艶やかさがあってとっても可愛かった!
凰綺さんのアントワネット役とってもハマってて良かったです。
ルイ16世が断頭台の模型を持って現れるところもこの後の展開を示唆していて皮肉でした。

前宣伝の感じではアントワネットはもっと高飛車で添え物的な役柄だと思ってたのですが、
実際は結構しっかり一人の女性としての彼女の心の動きを描いてて、
凰綺さんの演じるアントワネット、道ならぬ恋に悩む王妃から本当に愛する家族のために
女王の誇りを持って革命に臨む所まで演じきっていて、とても存在感がありました。
第2幕の革命後も王妃にお仕えしたいと言うオランプを
「本当に愛してるのは何かを見極めなくてはならない」と言い諭すシーンの後に歌う
王妃の決意を物語るナンバーも凄く良かったです。
歌っているのを観ている内に凰綺さんに
本当のマリー・アントワネットが乗り移った様な感じがして、
もう凰綺さんではなく本物のアントワネットが歌っているように見えました。
あの不思議な感覚を言葉にするのは難しいのですが、
とにかく凰綺さんであってアントワネットでもある人がそこにいる、
そしてこの後この細い身体の佳人が断頭台の露と消えるのか…というのがリアルに感じられて、
栄枯盛衰の儚さに感じ入っていたのでナンバーの最後、
凰綺さんの背後でギロチンの刃が落ちて終わる演出には鳥肌が立ちました。

ロラン役の加藤和樹さんも
始めは現代的なそこらのちんぴらみたいな演技がちょっとどうかな…と思ってましたが、
ロベスピエール等革命の有志達と出会って
彼等ブルジョワと農民との格差に不条理を感じて感情を爆発させたりしながらも、
最後には革命派の闘士として成長する姿が印象的でしたが、
オランプ役の夢咲ねねさんが何と言ってもとっても良かったです~
王妃の侍女でバスティーユ監獄の中尉の娘という立場にありながらも
ロランという男性と出会い恋に落ち、
最後まで自分の信じる道をまっすぐ突き進む芯の強さを持ったオランプという女性を
しっかり演じきっていてとても魅力的でした。
ロランと初めて出会うシーンではロランがフェルゼンに向けていたステッキ?を
自分にあてて「離してー!」と王妃とフェルゼンの密会を隠すために一芝居打つところとか
機転が利いてお茶目だし、
その後自分のせいで監獄に入ることになったロランを助けるため
男装して父と共にバスティーユ監獄にやってくる所とかも勇気があって素敵でした。
王妃への忠誠を誓い「愛し合っていても結ばれない恋もあるのよ…」と
ロランとの恋を諦めようとしながらも
王妃に諭され貴族の身分を捨てロランの元へ走る所とか、
常に自分が正しいと思った事を行動に移す聡明で心優しい女性像が
悪役アルトワ伯の台詞「見た目だけで無く心も清らかなのか」というのにぴったりでした。
ロランの「お前はいつも自分が正しいと思った道を行くだろう?」という台詞に
「私はそういう生き方しか出来ないもの…」と返すところとか、
彼女の一本気な性格が良く出てました。
そんな彼女がロランと共に生きる決意をして
王妃と別れの抱擁をし出奔する所は感動的だっただけに、
ロランを失った彼女の悲痛な叫びは胸に迫ってうるうるしましたー

ラスト、ロランの死の後バスティーユ監獄を落とした革命家達が横に並び
「人は何人たりとも宗教や人種の違いによって差別されない」
「人は有罪と確定するまでは無罪であるべきである」
と有名な人権宣言の文言を一つ一つ言った後で、
最後にオランプが
「人は誰かを害する以外は何をしても許される」
とロランの言っていた「自由」の意味を言葉にするところは、
ロラン達平民の尊い犠牲のもとに革命の勝利がなった事をひしひしと感じさせて、
今私達が当たり前のように享受している自由は
革命の闘士達の血が流された結果勝ち取られた物なんだなあというのが感じられて
目を覚まさせられる思いでした。
ロランの死を乗り越えて革命の精神を謳うオランプ達が一種の殉教者のようにも感じられて。
とても厳かな幕引きで良かったですー
最後出演者が集まるシーンでアントワネットが粗末な服で出てくる所が
あえて彼女の死を描かないで、でも彼女の運命を示唆させる感じとか。
その後高い台に乗ったロランが仲間達とまた歌って終わるんですが。

カーテンコールの後、ロラン役の加藤和樹さん、オランプ役の夢咲ねねさん、
マリー・アントワネット役の凰綺かなめさんの舞台挨拶がありました。
夢咲さんは「素晴らしいキャストの皆様とずっと憧れていた帝劇の舞台に立てて幸せです。
一日一日大事にオランプ役を生き抜いていこうと思います」
凰綺さんは「私は17年男だったので(宝塚の男役出身)、女はまだ1年目で
女役はこれが初めてなので日々精進していきたいです」と笑いを誘ってました。
最後に加藤さんが「この舞台は割と舞台転換がどんどこあって…
どんどこっていうのはおかしいかな(笑)とにかく舞台のエネルギーが凄いので、
それに負けないように演じていきたいと思いますので千秋楽までよろしくお願いします」
と〆。
ちなみにロラン役、オランプ役、マリー・アントワネット役はWキャストで、
今日出演されたのは皆今公演初日だったみたいです。
他にもロベスピエール、デムーラン、ダントン役の革命闘士達3人も
情熱的な演技と歌で素敵だったし、
ルイ・ジョゼフ役とシャルロット役の子役の子達も
歌とっても上手くて演技も一生懸命で良かったですー
一貫して悪役だったアルトワ伯はもう少し悪どい存在感あっても良いかなと思いましたが。
フェルゼン役の広瀬友輔さんも整ったルックスと瑞々しい歌と演技がハマり役で良かったです。
アルトワ伯の腰巾着の3人組とかも良い味出してたし。
何だかんだ言ったけどダンスももっと超絶技巧を想像してたので
ちょっと物足りない所はありましたがノリが良くてかっこいいところもあったし、
本当に全篇美しくクールな曲ばかりなので音楽的にもとっても楽しめましたー
ミュージカルなのに歌の事ににほとんど触れてませんが
歌の上手い下手が良く分からないので…
でも加藤さんはロック調の歌を力強く歌ってて良かったと思うし、
夢咲さんは歌はあまり印象に残ってないけど
凰綺さんは前述のアントワネットの登場シーンとか
女役初とは思えないほど柔らかい声で良かったです!
フランス革命に散った恋人達の悲恋と自由とは何かという崇高な精神を描きながら、
情感豊かな音楽でエンターテインメント性たっぷりに仕上げられたミュージカルで、
とっても楽しかったですー。
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小雨
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職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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