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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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劇団四季「リトルマーメイド」



21日は大井町の四季劇場夏にミュージカルリトルマーメイド観に行ってましたー
想像以上に豪華で楽しい舞台でしたー
新曲も10曲も追加されてて、アニメとは大分ストーリーも変わってて、
ほとんど別作品になってました。良い意味で。
しかしあまりにも盛りだくさんな内容で話の順序とか台詞とかほとんど思い出せない;;
ショップで買ったプログラムと四季版CD聴きながら必死で思い出してレポ書きますー
つづきから。


幕が開くと、序曲と共に海の中を泳ぐアリエル役の谷原志音さんの姿が。
事前情報で海の中を泳いでいる様に見せるフライングという技術を
かなり念入りに使っているというのは知っていましたが、
実際に観てみると本当に海をたゆたう様なふわふわとした浮遊感があって、
早くも涙が出そうになってしまいました…
雑誌で谷原さんはフライングで宙づりになるので
上体が前に傾かないように筋力トレーニングを受けたり、
水族館でイルカの泳ぎ方を研究したりしたと書いてありましたが、
すいすいと舞台上を行き来する姿はまさしく人魚そのもの。
衣装も尾びれの部分がふわーっとした大きな布になっていて、
動きに合わせてなびいてとっても綺麗なんですー

トリトン王の宮廷コンサート。セバスチャンの指揮の下
アリエルの6人の姉妹がアリエルを紹介しますが、アリエルの姿は見えず、
トリトン王が怒りを爆発させます。
6人姉妹の人魚姫達の歌も衣装も華やかでカラフルで素敵でした。

海の上の世界では王位を継ぐことよりも船乗りになることが夢だという王子エリックが、
船員達と執事のグリムスビーと共に船の上に。
立派な王になりお妃をめとるようにと諭すグリムに
「ドレスを着た姫と一緒に船に?あり得ない。足手まといだよ」と一顧だにしないエリック。
この場面、板を何層かに重ねて表現された波の中に浮かぶ船の装置が
演劇らしくて観てて楽しかったです。
狭い舞台の上でいかに空間や人工物を表現するかという所が凄く興味があるので。

一方アリエルは密かに彼女に思いを寄せるフランダーと一緒に
海の上でカモメのスカットルに人間の持ち物の名前や使い方を教わっています。
スカットルの口から出た音楽という言葉でコンサートの事を思い出し、
急いで宮殿に戻るアリエル。トリトンはかんかんになり、
二度と海の上に行ってはいけないと言い渡します。
傷心のアリエルは「私の居場所はここじゃない、いつもそんな気がしているの」と言いながら
密かに集めていた人間の世界のコレクションの中で地上への憧れを歌います。
谷原さんの「パート・オブ・ユア・ワールド」、
Youtubeにあがってた劇団四季の制作発表記者会見のナンバー披露の映像では
もう少し低い声であんまり可愛くない声…とか思ってましたが、
実際に聴いてみたら声も高くなってて、とても綺麗でした。
台詞の時の声もしかり。くすくす笑うときの声とかもとってもキュートv
映画のアリエルは何かただのわがまま娘という感じでしたが、
谷原さんのアリエルは意志が強くて芯のしっかり通った女の子、という感じで、
役柄に深みが出てて良かったですー

諦めきれずに再び海の上に出たアリエルは、船に乗っているエリック王子に一目惚れ。
そのとき急に雷鳴がとどろき、嵐が船を襲います。
船から落ちた船員を助けようとして海に飛び込んだエリックを助け、
必死で岸まで泳ぐアリエル。浜辺に彼を寝かせ、恋心を募らせるアリエルは、
再びパート・オブ・ユア・ワールドを歌います。
目覚めたエリックは「あの歌声は何だろう。こんな気持ちは初めてだ」と言いながら、
グリムに連れられて城へ帰っていきます。
パート・オブ・ユア・ワールドのリプライズ、最後の高音を長ーーーく伸ばす所
谷原さん凄く上手でした。可愛いし歌唱力も文句なし。ハマり役ですね。

海の底では恋に夢中なアリエルの様子をいぶかしんだ姉たちが
舞台オリジナルナンバー「恋してる」を歌います。
背景が水玉模様になり、アリエルの恋にショックを受けるフランダーも交えてのナンバー、
すごーくポップでキッチュな感じで、見た目的にも曲的にもとっても可愛かったです~vv
もしかしたら全曲中一番お気に入りかも知れない…
何となく映画「ヘアスプレー」っぽいなーと思いました。
映画では姉たちはちょい役でしたが、
舞台版では一人一人に個性付けがなされているのも楽しくて良かったです♪

一方そのころ、トリトンの実の姉で海の魔女と忌み嫌われているアースラが
自分を追放した弟へ復習の機会をうかがっていました。
映画では深く描かれていなかったトリトンとアースラの関係や、
アースラの過去などが歌われる「パパのかわいい天使」もコミカルな曲調の中に
父親ポセイドンから愛されなかったアースラの哀れさが感じられて、
楽しくも複雑な場面でした。アースラの外見は映画通り強烈な感じで、
大きなたこの足を黒子が一本一本動かしているという念入りな物。

エリックのことを忘れられないアリエルに海の世界のすばらしさを分からせようと
セバスチャンが歌う「アンダー・ザ・シー」のシーンはこの舞台のハイライトですねー
想像以上に色鮮やかでとっても楽しいシーンになっていて素敵でしたー
たくさんの色とりどりの魚たちや大きなクラゲなんかがふよふよと漂う感じが凄く綺麗で。
リトルマーメイドが舞台化されると聞いて、海の中の世界を舞台上でどんな風に表現するのか
とても興味があったのですが、本当に海の底の舞踏会を見ているようで、
照明で波の揺れる感じを出していたり、美術や照明さんの苦心が感じられました。

お気に入りのコレクションの中でエリックを想うアリエルの元にトリトンがやってきて、
アリエルの大切にしていた彫像を三叉の鉾で壊してしまい、
お前の母さんは人間に殺されたんだ、と言います。
アリエルはそんな父を許せず、
「私のことを本当に愛しているならこんな酷いことは出来ないはず」と歌っていると、
アースラの手先の双子の海ヘビフロットサムとジェットサムがやってきて、
アースラなら君の願いをかなえてくれるとそそのかします。
アリエルは迷う物の、アースラの元へ。
アースラは三日間だけ人間になれる薬を作る代わりにアリエルの声をもらうと言い、
三日目の日没までにエリックからキスされなければ
永遠に自分の奴隷になるという契約をアリエルに交わさせます。
海に上に向かって泳ぎ続けるアリエルの尾びれがいつの間にか人間の足に変わり、
気付くとアリエルはエリックを助けたあの浜辺に打ち上げられていたのでした。
第一幕終。

第二幕、浜辺で慣れない足に苦戦するアリエルとそれを見守るセバスチャンとフランダー。
そこへスカットルがやってきて、
仲間達と共にアリエルに歩き方を教えてくれる「マエムキニ」。
スカットル達がタップダンスを披露してくれる所は、
往年のフレッド・アステアのミュージカルを観ている様でとっても楽しかったです。
そして声を失ったアリエル役の谷原さんですが、一生懸命歩こうとする所とか、
スカットル達の踊りに声にならない笑い声をあげてはしゃぐ所とか、
演技がめちゃくちゃ可愛い~vvまさに仕草は口ほどに物を言うですねー。
脚線美の持ち主でもあるので、ぺたっと座って足を投げ出したポーズの美しさとか、
脚フェチな私は萌え~と思いながら観てました。

そこへエリックがやってきて、アリエルが自分を助けてくれた娘ではないかと思いますが
彼女が話せないと知ると人違いだと分かり落胆するものの、
可哀想なアリエルを放っておけずに城へ抱きかかえて連れて行きます。
人間の世界の装置は飛び出す絵本をイメージしているそうですが、
本当にそんな感じで平面的な背景がページをめくる度に次々現れて、
アリエルが連れて行かれたお風呂のある部屋、ペーパークラフトみたいな感じと
乙女チックな装飾がとってもラブリーでしたーvv
あのセットのミニチュア版欲しいー部屋に飾っておきたいvv
ひそひそとうわさ話をするメイド達にお風呂に入れられている当のアリエル、
「初めて見ることばかり、こんな事とても信じられない!」と高鳴る心を歌います。
声を奪われた設定なのに歌っちゃうの?と最初は何かずるい、と思いましたが、
主役が第二幕中ずっと台詞も歌も無いんじゃ舞台が成り立ちませんししょうがないですよね。
それ以上に、アリエルの心の声、という設定の歌声がかえって切実さを感じさせて、
段々凄く良い演出だなーと思えてきました。

ドレスアップしてエリックとグリムの晩餐に招待されたアリエル。
その美しさに「素晴らしくて言葉にならないよ」というエリック。
緑色のロココ調のドレスのアリエル可愛いーvv
コック長のシェフ・ルイが歌うレ・ポワソンもとっても楽しいナンバーで、
ルイが魚を包丁でぶったぎったり、セバスチャンが隠れたテーブルの下から
モグラたたきみたいに出入りするコック達とかコミカルで面白かったです。

純粋で天真爛漫なアリエルに惹かれ始めているエリックが
彼女にステップを教えて踊る「一歩ずつ」のシーンは、
ミュージカルというよりバレエに近い感じで、
はじめはどたばたとぎこちないアリエルが
エリックに手を引かれて次第に軽やかに踊れるようになり、エリックにリフトされて
くるくる回るシーンは「ロミオとジュリエット」のシーンの様だなーと思いました。
ロマンチックで可愛いシーンでしたvv

その後の「キス・ザ・ガール」も映画で好きなナンバーの一つなのですが、
ここは映画に忠実な感じで良かったです。
エリックがアリエルの名前を当てるシーンでは
「ジャスミン?ポカホンタス?ベル?」と、お遊びが入ってました。

エリックを助けてくれた美しい声の女性を捜すために、
綺麗な声のプリンセス達を集めてお妃を選ぶコンテストが開かれるその前夜、
眠れないアリエルはもしも一言だけでも喋れたら何て言おう、と
悲痛な心情で「もしも」を歌い、
アリエルに惹かれているエリック、アリエルを案じるセバスチャン、トリトンも交えて
「明日が最後の日」と四重唱になります。
この場面は交錯するそれぞれの心情が歌で交わる所とか、
グランド・オペラを観ている様でした。
作曲家のアラン・メンケンはパンフレットで
ミュージカルでは自分の得意な分野だけではなく
様々なジャンルの音楽を作れなければならないと言っていますが、まさしく
「ヘアスプレー」の様なポップス調、昔のMGMミュージカルの様なレビュー調、
バレエ音楽調、オベラ調、という様に、
色々な音楽を凄く研究して作曲しているんだなーというのがよく分かりました。

いよいよ六人のプリンセス達が集まってのお妃選びのコンテスト。
色とりどりのロココ調のドレスとマリー・アントワネット風の巨大な髪型の姫君達が
美声を競い合うシーン、とっても楽しかったです~♪
「私の声完璧でしょう?」「世界一のソプラノよ」と意気盛んな姫君達に、
「君はあの娘じゃない」と言い渡すエリック、
そこへ喋れないアリエルがやってきて、必死でステップを踏んで見せます。
姫君達はあざ笑いますが、エリックはそんなアリエルに歩み寄ります。
ここ、エリックが何かもっと重要な台詞を言うんですが、もう覚えてません…orz
でも、エリックが夢見ていた憧れの声を持つ女性よりも
現実の自分を想ってくれるアリエルを選んだというのが凄く感動的でした。
その時、城の中にアースラの巨大な足が入ってきてアリエルをさらい、
「もう時間切れだよ」と自分の奴隷にしてしまいます。

海の底で再び人魚に戻ってしまったアリエル。
そんな彼女を救おうしたトリトンはアースラに
「可愛い娘の父親か海の王かどちらを選ぶんだね」と言われ、
アリエルの身代わりに契約書にサインして三叉の鉾を奪われてしまいます。
声を取り戻したアリエルは、自分の母を殺したのが他ならぬアースラだと知ると
アースラの力の源である魔法の貝を奪い、「人殺し!!」と叫んで投げ捨てます。
力を失ったアースラは息絶え、トリトンは再び力を取り戻したのでした。

終幕、「アリエルの願いは一つだけ」とセバスチャンに言われたトリトンは
彼女を再び人間の姿に。
エリックは「僕は船で海にこぎ出すことが出来ます。彼女がそばにいてくれるからです!」
とトリトンにアリエルとの結婚を許してくれるように頼み、
トリトンは「海がさざ波だつ時は私がお前を思っている時だ」と二人を送り出します。
ウェディングドレスに着替えたアリエルがとっても可愛いvvヘッドドレスが可憐な感じでv
アリエルとエリックを乗せた船をトリトンと姉妹達が囲み、
「歩ける 走れる 日の光の中で! 二人で 二人の 世界へ!」と
パート・オブ・ユア・ワールドのメロディーにのせての合唱で感動的なフィナーレ。
左右からぱんっ!とキラキラした紙吹雪が舞って、とってもゴージャス!

パンフレットには今回の舞台化に当たり、
エリックのキャラクターに深みを持たせることが課題だった、
と書いてありましたが、エリックはもちろんトリトンの父親としての苦悩や
アースラの過去など、キャラクターそれぞれに陰影がプラスされていて、
映画版とは全く違った物語になっていました。
映画の方は単純明快なストーリーでしたが、アニメとしてはそれで正解だったと思います。
けれど舞台では、動くのは背景やダイナミックなアクションではなく、
人の心。映画と舞台の違いがよく分かった気分でした。
そして、私はこの登場人物の心の動きを掘り下げた舞台版がとても好き。

キャストでは、トリトン王役の村俊英さんが
渋みのある威厳溢れる演技がとってもダンディで素敵でした~vv
エリック王子役の竹内一樹さんは上手で良かったんですが、
個人的に私はメンケン曰く「バービーのボーイフレンドみたい」な映画版の方が
声質とかキャラクターとか好きだったかな…無個性と言われても。
フランダーはちょっと陰薄かったかな…ラストもスルーされてるし棒読みだし…
セバスチャンは及第点、スカットルは良い味出してました。
何気にグリムスビー役の星野元信さんも良かったですー自然体なのに品のある感じで。
一幕でトリトンの事を迷信と言っていたのを見通されていて、
二幕でトリトンに「またお会いできますかな?」と尋ねて
「私は迷信ですから」と言われる所とか可愛い♪
そしてタイトルロール(って言って良いのか?)の谷原さん!
四季特有の台詞をぱきぱき言う感じは観てる内に慣れてきました。
彼女無くしてはあり得ない舞台でしたー歌唱力は抜群だし、
仕草や表情が本当にキュートで可愛らしい!!vvあと何気にボインだったので
人魚の時の衣装の谷間にいちいちどきどきさせられました(笑)

カラフルで鮮やかでポップで、ちょっぴりほろ苦い、でも幸福感に溢れた
夏に観るのにはぴったりなとっても素敵なミュージカルでした!もう一回観たいくらい!
細かい台詞とかもっと掘り下げて観たい…
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長いレポお疲れ様でした!

小雨さんこんばんは。

ツイッターに書かれてましたがこれ書かれるのに3時間もかかったそうで・・・。本当にお疲れ様でした!(><)

リトルマーメイドのミュージカルいいなー!この時期ぴったりですね!
劇団四季もう京都のはなくなっちゃったので関西だと大阪でしか観られないんですよね;なので観に行けないのは残念ですが、小雨さんのレポで楽しませていただきましたv映画版観たの大分前なのであんまり覚えてませんが;また違ったストーリーというのも面白そうですね(^^)

あ、これもツイッターに書かれてましたが、小雨さんの記事一応全部目通してますよ!長いのは飛ばし飛ばし読んだりしてますが;あとあんまりコメントできてませんが;;


ではまとまりないですがこの辺りで失礼します。

読んで下さってありがとうございますー!;;

唯さんこんばんは。

こんな長い自己満記事を最後まで読んで下さった上にコメントまで!!;;嬉しいですー(>_<)
色々思い出したりCDのブックレットで歌詞確認したりしながら書いてたらそれくらいかかってました;;
まあタイプ遅いのもあるんですが(笑)

本当にこの時期にぴったりの爽やかで素敵なミュージカルでしたよーvvチケット取ったの確か3月だったと思いますが、私が買った分で8月分の公演売り切れになったぽいです;;ぎりぎり夏の内に観に行けて良かったー♪
四季の京都劇場無くなっちゃったんでしたね;;私なんかのレポでも少しでも雰囲気が伝われば幸いですー


わわ記事全部読んで下さってるのですねー本当駄長文そろい踏みの読む人に優しくないブログで申し訳ないですorz
コメ無くても読んでいただけるだけで嬉しいです!


読むの私だけだと思ってた備忘録記事にコメントありがとうございましたー!ありがたかったですvv
  • 小雨 さん |
  • 2013/08/22 (22:00) |
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小雨
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職業:
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趣味:
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自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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