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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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幸せすぎて怖い・その2


写真は母が最近ボランティアで働き始めたカフェでもらったクリスマス柄の石けんと、
母の知人の尼の方から頂いたモン・ロワールのチョコレート。
チョコは抹茶味の生チョコだったのですが、めちゃくちゃ美味しかったですー!vv
ちょっとチーズ風味で、口の中でほろっととろける口溶けが絶品で…
来年のバレンタインにはモン・ロワールのチョコ探してみよう…


相変わらず毎日やりたいことがたくさんあって充実してて幸せです。
昨日はブックオフでパリオペラ座のドン・キホーテと
アメリカンバレエシアターの海賊のDVD買って観てましたー
ドン・キはバジル役がマニュエル・ルグリ、キトリ役がオーレリ・デュポン。
全篇とびっきり明るくて陽気なラブコメディといった感じで、
とっても楽しかったですー。
デュポンは町一番の美人という設定にぴったりの美貌だし、
あけすけで飾らない感じのキトリで親しみやすかったです。
幻影の場のキューピッド役のクレール・マリ・オスタ、溌剌としてて元気で可愛かった!
森の女王のヴァリとドルシネア姫のヴァリは
ドン・キの中で音楽含め1番と2番目に好きなヴァリなのですが
森の女王役のダンサーテクニックは良いんだけど表情に乏しくて、
女王らしいオーラも無かったのがちょっと残念…
ドルシネア姫のヴァリも音楽がちょっと編曲されてたのが凄く気になって
デュポンの踊りがあまり頭に入ってきませんでした。

3幕の結婚式のシーンは
ルグリは振り付けのせいであまり上手い!凄い!という感じはなかったけど、
デュポンはキトリのヴァリおきゃんだけど艶っぽい感じが出てて素敵でした。
コーダはルグリの回転もデュポンのグラン・フェッテも安定感あって盛り上がりましたー
最後通常は2幕のバジル狂言自殺のシーンの後使われる音楽と振りでシメなのが良かったです。


海賊はマラーホフ、コレーラ、ジュリー・ケント、パロマ・ヘレーラという豪華キャストで
観てるだけで楽しかったですー
幕間ごとにダンサー達によるストーリー紹介という名のインタビューが入ってて、
素顔のダンサー達の姿が観られるのも美味しくて♪
第1幕、奴隷市場でメドーラ役のジュリー・ケントが輿に乗って担がれてきて、
顔を隠していたヴェールを上げて顔を覗かせ
かすかに首をかしげてコンラッドに微笑むところ、
まるで今から自分が売られるのを意に介さないかの様な無邪気さが
とっても可愛くて印象的でした。
こちらも美貌なので皆が驚くほどの美女という役柄にベストマッチで
ヴェールを脱ぐ場面に説得力があって良かったです。
ただケント、確かに指先からつま先まで丁寧で端正で綺麗なんだけど
踊りが無味無臭というか、伝わってくる物がないのがなあ…
グルナーラ役のパロマ・ヘレーラは黄色の鮮やかなチュチュが似合ってて、
奴隷のパ・ド・ドゥのヴァリは淡い花が開いたような清廉な踊りでとっても素敵でした。
ランケデム役のマラーホフは高いジャンプからの猫のようにしなやかな着地がさすが!!
トルコの総督役のダンサーもなごみ系で可愛かったです(笑)

第2幕のパ・ド・トロワ、アリ役のアンヘル・コレーラ特に回転技が圧巻で凄く良かったですー
ストーリー的にはビルパントにキスされて平手を喰らわせるメドーラが
美しい顔に似合わず気の強さを感じさせて良かったです。

第3幕のハーレムパンツをはいた女性達の踊りは最近中東にハマってるので眼福でしたー
生ける花園のシーンもその名の通り華やかなテクニックがいっぱいで美しかったですー
ケントのピンクのチュチュのデザインが可愛かった。
とにかくいかにもアメリカ的なエンターテインメント性溢れる感じの演出で楽しかったです。
どちらも良いDVDが買えて満足。


はるおかりのさんの11月1日に出たばかりのコバルト文庫「後宮詞華伝」
もうブックオフに売ってたので買っちゃいましたー
久々のコバルト文庫での中華物でイラストの由利子さんとのコンビ復活と言うことで
楽しみに読んだのですが、由利子さんの絵大分変わったなー
男性が以前はもう少し少女漫画寄りなきらきら感有ったのですが、
好き嫌い分かれそうだしキラキラ感が抑えめになってたのは良かったです。
女の子はヒロインの淑葉はじめ軒並みつり目がちになってたのがなあ…
淑葉のキャラには合ってるしちゃんと美人に見えるから良いんですが。
ヒーローの夕遼が麗筆の香蝶に惚れ込んで結婚を決めたのに、
嫁いできたのは姉の淑葉だった…というあらすじから
どれだけすれ違いを重ねて心が通い合っていくまでを丁寧にやるのかなーと思ってたら
序盤であっさり淑葉の秘密が明らかになって
夕遼がベタ惚れになるいつものはるおかさんのパターンだったのでちょっとがっかりでしたが、
その後の後宮の妃達の悲喜こもごもの生き様が面白くて飽きませんでした。
今回は書をテーマにしているだけあって、よく調べられて書かれてるのが伝わってきて
臨書や字を模倣する方法などが詳しく書かれていて興味深かったですー

はるおかさんといえば三千寵愛在一身シリーズが好きなのですが、
久々の中華後宮ものという事で昔よりずっと一人一人のキャラクターのエピソードや
キャラクター付けが上手くなったなーと思いました。
皇帝・嵐快と方寧妃の恋のエピソードは胸が締め付けられるようで泣けました。
吾成妃もざっくばらんな所が可愛いし飛翠大長公主も美人でマイペースな所が好きですー
ラスト嵐快が程氏を断罪するところも
程氏なりに皇帝を愛してたというのが何とも切なかったです。
主役2人の甘甘ぶりは相変わらずはるおかさん節全開な感じで、
皇太子の誕生日祝いの宴で互いに相手が一番美しいと思いながら見つめ合ってるところとか
ともすればあほくさくさえある甘甘展開が心地よかったです(笑)
三千寵愛より後宮のどろどろした所が出ていて、
謎解き要素もあったりして色々な面から楽しめる作品になってて良かったです!
初夜シーンはなかったけどな(笑)同衾はあったけど。
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コバルト文庫「天命の王妃」シリーズ読了


絵は昨日のスカイプ中に
自分の出したテーマ「オリキャラでクリスマス絵」で描いたユーディとラズル。
ポイントはユーディが結んであげてるラズルのリボンが赤の所…だったんですが
よく考えたら普段の緑でもクリスマスカラーだったよなと思いました…


日高砂羽さんのコバルト文庫「天命の王妃」シリーズ、
昨日の夜から徹夜して3冊立て続けに読んで全8巻読了しましたー!
いやー良かったです。
贅沢な身の上もあれはあれでぶっとんでて面白いけどやっぱり少女小説は正統派ですよ…
もう明霞と無憂のカップルに萌えて萌えて仕方ありませんでしたvv

結論から言うと、初夜シーンがありました!!

最終巻一巻手前の第7巻のサブタイトル「占者は花を散らす」を見て
これはそういうアレかソレか!?と大いに期待しながら読んだのですが物語は波乱の展開で、
自分の下衆な発想が心底嫌になりましたが(笑)
最終巻「占者は未来を守る」の本編の文句なしの大団円にすっかり満足して、
これはもう初夜は無くてもいっかー、お幸せにvvとか思いながら
残りのページのミニ小説5編を順番に読んでまた無憂の押せ押せぶりに萌え転がってたのですが
最後の最後のミニ小説「紅燈に影は揺らめく」で「キター!!!!!!!vv」状態でした(笑)
日高先生ありがとう…どのミニ小説も本当無憂の明霞溺愛っぷりが可愛くてvv

順番に感想書いていくと、第5巻「占者は「愛を誓う」は無憂の両親の墓がある撲州に
2人が婚約を報告に行く全体的にラブラブイベント満載な巻で大満足でしたvv
無憂の実の父親を殺してしまったという消えない傷を
明霞がいつも気にしてて少しでも慰めになろうとする所が
いちいち健気でその度無憂が癒されていく所が泣けました。
おだやかな顔の影で心に傷を負ったヒーロー良いわぁ~萌えるわぁ~。
前回も書きましたが
安宿に泊まって無憂と同衾する羽目になる明霞のシーンの挿絵がまた胸キュンでvv
レヴィローズの指輪は糖度低めだったから
起家さんのイラストでキスシーンやラブシーンがふんだんに見られるのが嬉しいvv
挿絵が起家さんじゃなかったらここまでハマってなかっただろうなーと思います。
でも前回萌えのみで読んでると書きましたが
ストーリーもどんどん良く上手くなっていって面白かったですー
ラスト2巻の波瀾万丈展開もぐいぐい読ませられました。
デビュー作だった一巻からここまで話展開させるの凄い大変だろうに…プロって凄いなあ。
ラスト明霞の髪に自分の嫁に相応しい娘として簪の代わりに白梅の枝をさす無憂の
幸せいっぱいの指し絵と、春も夏も秋も冬も
季節毎の花をずっと無憂と一緒に眺めたいと願う明霞がほんとーうにラブラブで可愛かったですvv


第6巻「占者は黒き影を追う」は
夫婦らしい密度の濃い触れあいの例としてキスしてくる無憂の挿絵にまたぎゃーと叫びたくなり
皇城で弓を射る無憂の凛々しい姿に
「無憂さんが私だけのものだなんて」と心の中で無意識におのろける明霞が可愛くて動悸がし…
でも無憂が皇帝呪詛の疑惑をかけられて捕らえられちゃうので
その後はあまりラブ度が無くて
本筋のストーリーが面白いのでハラハラドキドキはしましたがちょっと残念でした。
でもラストの河に落ちて意識を失っていた明霞を抱きしめて
覆い被さるように口づけする無憂のシーンでまた萌えー。
静訓お嬢様の挿絵はとっても可愛かったけど黒髪ならもっと美少女に見えるのになー
他のキャラと区別するためなんでしょうが。
ただ終章で明霞が恋人を亡くした請訓に
「大切な人がまた見つかるかも知れない」と言って送り出すところは
自分が無憂を失ってたらそう言われて立ち直れるか?とちょっと思いましたが。

第7巻「占者は花を散らす」は冒頭から交善に呆れられるほどのいちゃつきを見せつけ
一日千秋の言葉を出して仕事中も早く明霞の顔を見たいと思っていたとのろける無憂が可愛い。
院子で大胆に口づけてくる無憂に、「わたしこういうことに慣れてないの」と恥じらう明霞、
初いわぁ~初いわぁ~vv「わたしと何度もしているのに?」と言いながらも
ちゃんとやめてくれる無憂もかっこええ…!挿絵ヤバい!vv
あとこうと凌波カップルも微笑ましくて可愛いですね~
こちらは凌波が押せ押せな所が良いです。
朴念仁で散々迫られてるのに気付いてないこう従兄さん良い味出してます(笑)
本編は明霞、孟に出奔という急展開でまたシリアス度が強くなりますが、
同時収録の短編でまた平和な頃の無憂と明霞が見られてほっと和みましたー
特に「占者は羽に祈る」は良かったです~
ちょっと波津彬子さんのうるわしの英国シリーズの「中国の鳥」に似た雰囲気だったかな?
憐憐姐さん艶っぽくて美人さんだったーvv
ラストかごの鳥だった憐憐が
自分の羽は羽ばたくためにあるものだと気付いたのだと明霞が祈る所は
爽やかな読後感で素敵でした。
そして妓楼で遊んだ過去がありこうに「だらしのない下半身」とか言われちゃう無憂、
口をとがらせる明霞にも昔のことだと余裕な態度かっこいいです!
経験豊富なオトナのヒーローも良いわぁ~良いわぁ~。

最終巻「占者は未来を守る」では緊迫したストーリーテリングに引き込まれました!
明霞が無憂を思い出す度「細身だがたくましい体つき」とか出てくる文章にぎゃーとなります。
私もそんな殿方の胸に頬を埋めてみたいですわー(笑)
まあ贅沢な身の上の花蓮と同じで自分は見てるのが一番美味しいんですけどね(笑)
第7巻から最終巻までは
それまで何となく流されてばかりでいまいちどんな子なのか分からなかった明霞が
無憂を守るため、助けるために
強い意志を持って行動し始めるのが凄くかっこよくて良かったです~
明霞の考えた策略のシーンとかヤハンが裏切るんじゃないかとかはらはらしましたが
明霞の成長が頼もしかった!
禁軍の将軍として兵を率いて孟に攻め入る無憂もかっこよかったです。
こうも明霞とはまた違った本当の意味での頼もしさで凄くかっこいい!
無憂に10年前一人罪を背負わせてしまった事を悔いて
今度は自分にも背負わせろと言うところは本当男前で惚れそうになりました。
この2人の友情も胸熱ですな!!vv
凌波とこうのその後が全く気にならないのも色んな意味で凄い(笑)
この2人ならずっとこんな調子で仲良くやっていくんだろうなーと思わせる所が良いです♪
そして明霞に手をかけようとした天元を無憂が射抜く所は
自分の父だけでなく明霞の父まで手にかけてしまったとまた傷を負ってしまった無憂に
明霞が自分から口づけする所、本当明霞の成長を感じさせて感動でした~><
表紙とラストの真っ赤な婚礼衣装の2人の挿絵もラブラブで素敵~vv
本当に本編だけで充分満足していたので
ミニ小説5編で更に初夜シーンは本当サービス精神旺盛すぎです日高さん…
ありがとうそしてありがとう!!
個人的にミニ小説は「秋扇が招く贈り物」が甘酸っぱくて胸キュンしましたvv
「黄金の魚は秋光にきらめく」も無憂が馬鹿で可愛い(笑)
本当日高さんが後書きでも書かれてますがこの2人の勝手にやってろ感が病みつきです(笑)


いやーとにかく主役カップルが好みだとこんなに萌えられるんですね少女小説パねぇ~
悪婿も大好きだけどあっちはウイリアムとジュリエットが最初から糖度MAXだから
どきどき感とかときめきはそんなに無かったからな~設定がぶっ飛んでるせいもありますが。
天命の王妃は個人的にいいぞいいぞもっといちゃつけ~ヒーローの事考えろ~みたいな
少女漫画読んでた頃の懐かしい感覚を久々に思い出させてくれた少女小説でした。
最近はすっかり漫画より少女小説派になったなぁ~
やはり漫画より情報量が圧倒的に多くてその分細やかな心理描写が楽しめる所が好きです。
まあその代わり読み返すのが大変で一度読んだらほぼ読まないんですけどね…
男女が愛し愛されるって素敵だな~…と心から胸が熱くなるシリーズでした~
ちょっと高かったけど全巻セット買って悔い無し…!!

江ノ島水族館と少女小説の弊害


今日は朝から母と江ノ島水族館に行ってきました。
母が地元の広報誌の懸賞でチケット当てたので~
水族館面白かったです~でも体力無いので行き帰りの電車と水族館内散策、
それに昼ご飯食べに江ノ島へ歩いただけで疲れた~。
水族館では海月の宇宙(くらげのそら)という
色んなクラゲがいる水槽がある場所でのプロジェクションマッピングを使ったショーと
イルカスタジアムでのイルカ&アザラシショーを見ました。
クラゲファンタジーホールのクラゲたちに癒されました…
クラゲの頼りなげにふわふわ漂うゆったりした姿を見てると何とも言えず心が落ち着きます。
クラゲの写真集とか出てるのが分かる…
アザラシとイルカのショーはトリーター
(江ノ島水族館ではスタッフをトレーナーではなくトリーターと呼ぶそうです)
のお兄さんお姉さん達とイルカやアザラシ達の絆が伝わってくるような感じが
他の水族館のショーとはひと味違った感じで楽しかったですー
イルカに押し上げられて大ジャンプするお兄さんが凄かった!
最初の方の相模湾ゾーンだけですが写真。エイが人懐こくて可愛かったです。


この相模湾ゾーンでも「うおココロ」というイベント?がやっていて、
トリーターのお姉さんが水槽の中に入って
仲良しのエイや魚たちとふれ合う様子を見せてくれました~
ちゃんと一匹一匹名前が付いてて区別できるというのも凄い!


ゆうゆうと泳ぐお姉さんが足につけてる尾ひれみたいなののせいで
まるで本物の人魚姫みたいに見えてとっても感動しました。

良い具合にお昼になったので水族館をいったん出て江ノ島まで歩き、
名物のしらす丼を食べようと思ったのですが、
事前にネットで調べてた目当てのお店がめちゃ混みでいっぱい並んでたので、
仕方なく他のお店で江ノ丼というのを食べました。
アワビとたまねぎとみつばを玉子で閉じた物。
ちょっと量少なかったけど卵とじの上に乗った海苔の匂いが食欲をそそって、
味も出汁が利いてて美味しかったです。
これだけでは足りなかったので同じ通りにある屋台で草あん団子を一本買って食べましたー
もちもちでで上に乗ってるつぶあんも甘さ控えめで美味しかったです。
しかしせっかく滅多にない外食だからもっと豪勢な物食べたかった…
ちょっと疲れたけど久々の水族館楽しかったです!
海の近くだけど天気も良くて暖かくて潮風が寒くなかったのも良かった。


以下まただらだらと少女小説その他の感想です。
また明日以降別の記事に書いた方が良いのは分かってるんですが、
一緒に載せる画像がないので…良いんですけどね別に画像なしでも。
例によってブックオフで角川ホラー文庫のホーンテッド・キャンパスシリーズ、
いっぱい108円になってたので嬉しくて5冊位買ってきましたー
しかし最近小説と言えば少女小説しか読んでなかったので、
現代日本が舞台できらきらした挿絵も胸キュンの政略結婚もない小説の世界観に
読みながらなかなか入り込めなくて苦労しました…
前は文芸小説しか読んでなかったのになあ…思わぬ弊害でしたわ。
まあホーンテッド・キャンパスも表紙はイラストだしほとんどラノベに近いんですけどね。
今までに読んだシリーズ第1弾と第2弾「幽霊達とチョコレート」第5弾「恋する終末論者」が
どれもそこそこ面白かったので、
108円コーナーで並んでるの見た時はおっしゃー!!と思ったのですが…
第3弾「桜の宵の満開の下」と第4弾「死者の花嫁」が
上記の理由で入り込めなかったというだけでなく内容的にちょっといまいちで。
前にも書きましたが最初に持ち込まれる怪異の話は怖いのに、
オチでその怪異に説明が付いてしまうのがパターン化してて、
まあ青春オカルトミステリと紹介されてるようにそれはそれで良いんですが、
それにしても「水辺の恋人たち」とか「さいなむ記憶」あたりオチがオチてないもやもや感が…
一応主人公の森司と美少女こよみとの胸キュン展開もあるんですが
その辺は少女小説で肥えた目にはさすがに物足りなくて…ていうかそれ目当てに読んでないし。
まあ「泣きぼくろのひと」とか「うつろな訪問者」あたりはぞくぞく出来たので良かったですが。
あと買って読んでないシリーズが3冊あるんですが、
また間に少女小説を挟んで読んでるので次読むのを再開したときも
ホラー読むのに頭の切り替えがついていかなそうだなあ。


と言うわけで少女小説です。
ホーンテッド・キャンパスの前に葵木あんねさんのルルル文庫
「鳥籠の寵姫ー虜の皇子は恋をしないー」読んでました~
今まで少女小説でもアラビアン物は避けてたんですが、
葵木さん好きなのと最近中東の風俗も良いなーと思ってたので買ってみました。
ヒロインのレヴィーリーンが「月の睡蓮」という名前通りの天女(フーリ)のような美少女なのに
出世欲が強くてがさつであざとい所が好感持てました(笑)
冒頭で主人の6の寵姫トゥネハをさしおいて自分が目立とうと舞を舞うところも
出世欲でがつがつしてるのを皇帝に見透かされちゃってる所も可愛いです(笑)
相変わらず装飾の多いきらびやかな文章でアラビアンの世界観や衣装の描写も素敵。
この作家さんにしては珍しく糖度低めで、ヒーローが奥手だったので
ラストは結婚止まりで本編中キスしかなかったのがやや肩すかしでしたが(笑)
最初はコバルトで初夜描写があることにすら驚いてたのに、
最近は結婚して初夜の描写がないと物足りなく思うようになってしまったあたり
相当毒されてきたなーと思います(笑)葵木さんは特に初夜フェチを自称する方だし。
ラブイベントももう少しあっても良かったかなーと思いましたが、
陰謀も策略もない比較的平和なお話だったのでまったり読めました。
セムとバヤムのレヴィーリーンに対する毒舌にも笑いましたー
あとはシャルハードの囚われの身の自分への心理描写とか
兄の皇帝に対する気持ちとかをもっと深く掘り下げてれば
もっと深みのある作品になったんじゃないかなと思いますが。

日高砂羽さんの天命の王妃全巻8巻セット、結局amazonで買っちゃいました…
読むのは良いとしてマジでどこに収納するんだよ…
今でさえ本棚からとっくにあふれ出して
ベッド周りにも隙間無く本が積み重なってるというのに…
もう半端な巻数までしか図書館に仕入れられてないシリーズ物の本を
気楽に読んじゃうのはやめよう…続きが気になりすぎる…
とにもかくにも第4巻「占者は北風に惑う」と第5巻「占者は愛を誓う」の途中まで読みましたが、
無憂がかっこよくて辛い…最初は長髪ヒーローかー…と敬遠してたのですが
起家一子さんの挿絵の無憂が本当かっこよすぎて…
穏やかで優しげな感じがとっても好みです。あれ私前はぶっきらぼうタイプが好みだったのに。
そして押せ押せな所が最高です!!
「贅沢な身の上」の陛下もかっこよくて好きでしたが、
何分ギャグタッチだったのでどきどき感はあまり無かったので
今回は無憂が明霞に迫る度に良いぞもっとやれ!!と拳を握って読んでます(笑)
明霞の頬に頬をくっつけたり、涙を唇でぬぐってあまつさえ首筋にキスしたり、
床で寝る明霞を姫抱きしてベッドに運んだり
もうこの2人がというか主に無憂がいちゃつく度に心の中できゃあきゃあ叫びたくなります。
明霞がいつも押され気味なので彼女の方からアクションを起こして欲しくもあるのですが。
ストーリーの事を全く書いてませんが、事件がちゅうぶらりんな感じで終わっちゃうのは
シリーズ物なので有る程度しょうがないかなと思ってます。
ただ前にも書きましたがこの小説キャラ描写はそんなに濃くないのに
凄惨なシーンが入ってくるのがちょっとなあ…
ホラーも読むし別に苦手じゃないのですが、何かそぐわない感じがするというか。
ともかく主役カップル萌えのみで読んでます。5巻のカラー口絵も美しかった~vv
シリーズ物で主役2人は既に婚約までしてるという事で、
最終巻までに初夜シーンがあることに期待です!!(笑)

相変わらず趣味に生きる


絵は6,7年前に描いた久藤冬貴さんのコバルト文庫
「帝都浪漫活劇」シリーズのヒロイン芙美ちゃん。
芙美ちゃんの気が強くて暴走気味な所が可愛くて好きです~矢絣袴女学生は良いですねえ。


図書館で日高砂羽さんのコバルト文庫「天命の王妃」第3巻まで借りてきて読んでました~
贅沢な身の上で中華世界(ぶっとんでたけど)モードが長かったので
同じく中華世界観の今作もすっと入ることが出来ました~
しかしこれ3巻完結だと思ったら8作位まであるのね…
贅沢な身の上の時もだけど
図書館シリーズ物の本を半端な巻数までしか仕入れてないの何とかして欲しいですわ…
ブックオフオンラインで
全巻セットで送料込み1000円未満くらいで売ってるけど買うか迷うなあ…

第一巻はデビュー作という事もあり心理描写の記述が所々唐突なところがあって、
そのせいでキャラの心の動きが「軽い」と感じちゃう部分があったけど、
巻が進むにつれてその辺は改善してきてたので良かったです。
ただ第一巻はそういう訳でキャラの描写は濃くないのに
蘭児が匕首で惨殺されたり、変な所で血なまぐさくて残酷な描写があるのがちょっと。
その割りに第二巻では何事もなかったように平和な感じになってるのもなあ…
でも遼波お嬢様は見た目は楚々としたお嬢様なのに武芸の達人で
一本芯が通ってる所がとっても可愛くて良かったです~こうと上手くいって欲しい!
梅の木の下に立てば梅の精に見えるし桃の下に立てば桃の精に見えるって素敵な描写vv
イラストもレヴィローズの指輪と同じ起家一子さんなので
男性はとってもかっこよくて私好みだし女の子は凄く可愛いしで…
遼波はもっと豪華な衣装の所を描いてあげて欲しいけど、皇后様は綺麗だったなあ~vv
ヒーローの無憂も柔らかな物腰が私好みで素敵。
第一巻で10年前やむを得なかったとはいえ
実の父を自分の手で殺してしまった事を心の傷にして
父の作った青磁の色を出そうとひたすら青磁の壺を作り続ける無憂を
明霞が手を握って慰めるところ、流れから言うとやや唐突だったけど良かったです。
第3巻で無憂が明霞を寝台に押し倒して口づけする所は大胆できゃーvv
挿絵が凄くどきどきしました!!
贅沢な身の上もそうだったけど、
コバルト文庫ってどちらかとうとヒーローがヒロインをひたすら溺愛して迫ってくるのが多くて
ヒロインに感情移入して
ヒーローを好きになっていく過程を読みたい私にはちょっと物足りないところもあるのですが、
押せ押せヒーローも性格が好みならいけるなと思いました(笑)
クライマックスで皇帝を害そうとした延平を弓で射抜いた無憂を
明霞が一瞬怖く思ってしまって、無憂が傷ついて顔を曇らせるけど
明霞が恐れを断ち切って無憂の冷たい手を握って暖めてあげる所も萌えましたvv
武芸に秀でた中華ヒーローも素敵ですね~
さて全巻セットを買うべきか否か…どっちにしても今年中には読めないだろうなあ…


これまたブックオフで
オーストラリアバレエ団のグレアム・マーフィー版白鳥の湖のDVD買いましたー
オーストラリアバレエ団の来日公演の時も生で観たし
東京文化会館の音楽資料室で何回か観たことあるのですが、
まだ白鳥の湖をそんなに見慣れてないときに観たので
他の版との比較とかもあまり出来なかったので、
数々の白鳥のDVDを観てる今改めてみるとまた新鮮な面白さがあって良かったですー
マーフィー版の特徴は
オデットと王子の物語を英国王室のスキャンダルに重ね合わせて描いているところ。
リアルなモデルがいると思うと
ダイアナ妃を思わせるオデットの悲しみが
より身近な物に感じられて良かったです。

第一幕、オデットと王子の結婚式の場面、
居並ぶ貴族達のファッションがとっても素敵だった~
女性達の真っ白いドレスに小さな帽子がエレガント。
20世紀初頭位の近代の貴族ファッションも好きです。
女性達がワルツに乗って日傘をさしながら踊るところはうっとり…
オデットの長いトレーンを引くドレスを自在に操って踊る所も美しかったです。
女王のファッションもひときわ大きなつばの帽子がこれまたエレガントで威厳があって、
存在感もあったし良かったです。
ロットバルト男爵夫人役のダニエル・ロウはどちらかと言えば可愛らしい雰囲気だけど
黒髪の艶やかな美女で素敵。
オデット役のマドレーヌ・イーストーは
通常の黒鳥のアダージオの音楽で混乱しながら踊るところとか、
オデットの脆くて傷つきやすい繊細な神経をしっかりと表していて、
貴族達がその様子に戸惑い冷たく遠巻きにしていればいるほど更に彼女の神経の脆さ、
彼女の置かれている立場の弱さをはっきり際立たせていて、
観ていてとても心が痛くなるようなシーンでした。
ラスト、王子の心を掌握している男爵夫人が
勝ち誇ったように玉座に座るシーンが印象的。

第二幕、ロットバルト男爵夫人の差し金でサナトリウムに入れられたオデットが
怯える白鳥のように窓辺で身を震わせているシーンは本当に弱々しげで気の毒でした。
オデットの世話をする尼僧達が
大きく複雑な形の被り物をしていてほとんど顔が見えないのもあって
どこかモンスターめいた雰囲気もあって、オデットの孤独が一層際立って見えました。
窓越しに王子と男爵夫人が密会しているのを見て更に自分の殻に閉じこもるオデット。
通常退屈な白鳥たちの踊りも、振り付けが大分独創的に改変されていて、
オデットのドラマとも合っていて飽きませんでした。
通常のオデットの侍女達ではなくより本能的な白鳥たちが
オデットを守るように踊る姿はどこか攻撃的でさえありました。
4羽の白鳥の踊りとかも結構現代的にアレンジされていて良かったですー

第3幕、ロットバルト男爵夫人の夜会は
退廃的な黒一色の世界が雰囲気あって良かったです。
通常黒鳥オディールが現れる音楽で
真っ白なドレスに羽衣のようなショールをまとったオデットがやってくるところは
白一色の出で立ちが他の貴婦人達の黒いドレスの中でひときわ目だって、
通常の白鳥の色彩効果とは逆だけど場違いな雰囲気はよく出ていて面白かったです。
王子の心がオデットに移っていくのを感じて
今度はロットバルト男爵夫人がルースカヤの音楽で王子の心を取り戻そうと踊るシーンは
第1幕の狂乱したオデットの踊りから立場が逆転して
今度は男爵夫人が周囲から白い目で見られるという逆転の構図が効果的で凄く面白かったです~

第4幕、幸せだった結婚式の白いドレスから黒い衣装に変わるオデットが
もう彼女の心は無垢でなくなったことを示唆していて印象的でした。
オデットが去って
一人取り残された王子の後悔と悲哀がしみじみと胸に迫るラスト、良かったです。
前に観た時より音楽の順番などがしっかり頭に入っている分、
変更されている部分が分かりやすくてアレンジ具合が良く分かって面白かったですー
バレエ的な見せ場はあまり無いと思ってましたが、
振り付けもクラシックバレエの美しさをきちんと踏襲しつつ
適度に現代的になっていて観ていて飽きなくて良かったです。
やはりこういうアレンジ物は原作をよく知っていれば知っているほど楽しいなーと思いましたー
特典映像のグレアム・マーフィーのインタビューで
バレエはごく一部の人にしか愛されていない、
もっとバレエをたくさんの人に観てもらいたいと思ったと言っているように、
エレガントでいながらエンターテインメント性に溢れた白鳥の湖で、買って良かったですー!

コバルト文庫「贅沢な身の上」読了&アメリカ産DVD


絵は11年前に描いた粉雪。今日から12月、本格的なクリスマスシーズンの到来と言うことで。

我鳥彩子さんのコバルト文庫贅沢な身の上、26日に全巻読了しましたー
amazonで買った「ときめきは遙かなる河に乱されて!」では
稜王夫妻が再登場と聞いて楽しみにしていたのですが、
思ったより出番少なくて残念…
稜王の馬鹿殿キャラも恭染の可愛くてしっかり者な所も好きなので
この2人のどたばたがもっと見られると思ったんだけどなあ…
稜王の馬鹿な所をもっと読みたかったです(笑)
花蓮と亮元が同一人物とは知らずに陛下の自慢大会する所とか可愛くてにやにやしましたー

「ときめきと巡り逢いの輪を胸に!」は
同時収録の短編「ときめきは月の砂漠を越えて!」が良かったですー
本編の花蓮がすっかり陛下ラブモードでむにゅむにゅしているので、
それはもちろん嬉しくて可愛くて見てていいぞいいぞーって感じなのですが、
この短編は初期の頃のツンな花蓮のノリが懐かしかったです。
美少女エリスと至垂さまのツンデレラブも美味しいですが、
陛下が真奏の影武者として好男子小説家に扮してサイン会に臨む所とか色々楽しかったです~
役者っぷりを遺憾なく発揮する陛下かっこいい!

「そう、吐息がときめきを教えるの!」では
遂に陛下への恋心をはっきり自覚した花蓮の心情が凄く切なくて、
特に母の瑤永に「私間違えたのかな?」って話す所泣けましたー
それだけに最後陛下のいる龍臥殿へ自ら赴き陛下に自分の気持ちを伝える所は
本当に良かったね~という感じでした。

最終巻「ときめきの数だけ抱きしめて!」は遂に結ばれた陛下と花蓮のいちゃラブが美味しくて、
第1巻の時点では
本当にこんな2人の姿が見られるとは想像も出来なかったと言うほどの花蓮のデレぶりが
見ててひたすら可愛かったですvv陛下の耳元で「好き」という花蓮の挿絵ときめきすぎる…!!
「陛下とじゃなきゃあんなこと…」と」むにゅむにゅする花蓮に
その先kwsk!!と思わずにはおれませんでした(笑)
悪婿もそうだったけど、ずっと巻数を消化してお話を見守ってきた2人が遂に初夜を迎えるのは
キャラへの思い入れが育っている分妙に気恥ずかしい気持ちになります(笑)
悪婿と違って贅沢は朝ちゅんだったけど、
あの花蓮が遂に大人に…と思うとやっぱりきゃーvvとなっちゃいます。
ただ作者も言ってますがこの巻お祭り騒ぎなのは良いんだけど
ストーリー性があまりにも薄くて、
しかも月の王子様と鳴鳴みたいなよく分からない半端なストーリーも入っていたり、
これなら悪婿最終巻みたいに短編集でも良かったのになー…と思いました。
でもラスト陛下の子供を身籠もって幸せそうな笑顔の花蓮と陛下の挿絵は好きですー。
次世代編「ときめきの種は永遠に!」も美味しく頂きました。
表紙のナイスミドルになった陛下かっこいいー
ダイナマイツな湖人美女になった鳴鳴の挿絵も見たかったな…

とにかく無事に全巻読了できて良かったですー
3巻まで読んで陛下の想いが報われる日はくるのか…?という好奇心のみで読んできましたが、
さすがに花蓮が段々と陛下にデレていく過程が丁寧に描かれていて、
ラスト3巻はむふむふしてばっかりだった花蓮がむにゅむにゅしてばっかりになってて、
本当にこんな日が来るなんて…と花蓮の変化に感慨深いの一言でした。
手のかかる姪っ子の成長を見守る様な気分でもどかしかったりどきどきしたりしましたが、
こうして完全無欠の大団円を見ることが出来て読んできて良かったです!
個人的に鳴鳴の言葉に拗ねるシーンと女装シーンの宰相閣下の挿絵が好きです。
何気に紫夕さんも好きですーお相手は静陰さん推しだったんですが。
皇太后の若かりし日の姿も美しかった!世容さんの美童っぷりも!


19日にamazonで注文したベルリン国立バレエのくるみ割り人形と
ボリショイバレエのザハロワ主演の白鳥の湖昨日届いて早速観てましたー
20日に発想メールが来たのに到着まで10日かかりましたよ…
まあアメリカからなので仕方ないですが。
余談ですがどちらのDVDもamazonではリージョン1と書いてあって、
日本のBDデッキでは再生できないとあって購入諦めようとしたのですが、
色々検索してみたらamazonは米国産のDVDは何でもかんでもリージョン1と表記する傾向があり
実際はリージョンフリーな事が多々ある、みたいな知恵袋を見つけて、
更に他の輸入盤DVDのサイトでもどちらもリージョンフリーと記載されていたので
購入したらやっぱり問題なく再生できて良かったですー
普段情報収集しないのでこういう時にPCがあると本当助かるなーと思いました。
自分で必要な情報を集めるのも大変だけど楽しい物ですね。

で、ベルリン国立バレエのくるみ、とっても良かったです。
ベルリン国立バレエ団は前進のベルリン国立歌劇場バレエ団から
マラーホフが芸術監督になって新たに出来たカンパニーですが、
最近まではパトリス・バール版のくるみをやっていたのかな?
バール版のくるみは私が初めて映像で観たくるみで、
とってもお洒落で大人っぽくてユニークな
もしかしたら全てのくるみの中で一番思い入れが深くて好きかもしれない版なのですが、
好き嫌いがはっきり別れると思うので、
ベルリン国立バレエが子供にも分かりやすい
新しい版のくるみを作ったのは普通に良い選択だと思います。
バール版はあまりにもニッチだからね…
あれをずっとレパートリーにしておくのはキツいだろう…

第1幕、雪降る19世紀初頭頃の町並みの中
シュタールバウム家にパーティーのお客がやってきます。
ドロッセルマイヤーが魔法で街頭の貧しい子供達にお菓子をあげる所が良かったです。

シュタールバウム家のセット。
豪華ではないけど、バレエの装置としては分かりやすくて良いんじゃないかな。
色遣いとかあまりバレエの装置では見ない感じで、印象的でした。
真ん中のカーテンが開くとツリーが出てきて、パーティーの始まり。
行進曲、子供達の衣装が今まであまり見たこと無い感じで個性的で面白かったです。
やっぱり19世紀初頭頃の雰囲気で、ハイウエストの切り替えに帽子を被ってる子もいて。
それにしても子供達みんな上手かったです!
振り付けは他の多くのくるみと変わらずお遊戯の粋を出ていない感じなのに、
ちゃんと上手いのが分かるのが凄い!

その後大人達の踊り。シュタールバウム夫人の白いドレスに長い羽根飾りが素敵でしたが、
あの時代にああいうノースリーブのドレスは無いんじゃ…
自由にアレンジしても良いと思いますが、
個人的には時代考証に忠実な方が好みなのでちょっと残念。
衣装も色遣いとか独特な感じでした。

そこへドロッセルマイヤーが登場、
大きな鍵を取り出して箱を開けると、中には踊る人形が。
ここでくるみ割り人形と金平糖の精、ネズミの王様を人形にして出して
今後の展開を示唆する演出は今までありそうでなかったなーと新鮮でした。
くるみ割り人形と金平糖の精人形の投げキッスしては一回転、の振りが可愛かったv
次にドロッセルマイヤーが取り出した人形は不格好なくるみ割り人形。
クララは皆が見向きもしない人形を気に入り、一緒に踊ります。
クララ役のエレーナ・イセキちゃん?日系かー…とあまり期待してませんでしたが、
子供達の中で一番小さいのにポアントワークが凄く上手!!
そのせいで凄く大人に見えましたー
その分子供らしい拙さの中にある可憐さみたいな物はありませんでしたが。
フリッツとくるみ割り人形の取り合いになり、壊れてしまうくるみ割り人形。
それをドロッセルマイヤーが直してくれて、パーティーは終わりの時間に。
おじいさんとおばあさんが踊って終わる演出もちゃんとありました。

真夜中、くるみ割り人形が気になって居間へやってきたクララ。
フクロウの時計からドロッセルマイヤーが現れ時計が真夜中を告げると、
ネズミ軍が現れくるみ割り人形率いる兵隊達と戦争を始めます。
お馴染みのツリーが大きくなる仕掛けはなかったけど、
クララが小さくなったのを示すためにソファが大きくなる所はありました。
この戦争の場面、ホフマンの原作に忠実で女の子のお人形達も出てきたり、
芝居が細かくて見応えありましたー
くるみ割り人形とネズミの王様との一騎打ち。
クララは形勢が危ないくるみ割り人形を助けようとスリッパでネズミの王様を叩きます。
ネズミ軍は退散しますが、倒れてしまうくるみ割り人形。
クララは彼が死んでしまったと思って顔を覆って泣き出します。
そこへドロッセルマイヤーがやってきて
クララとくるみ割り人形をマントで隠してからもう一度マントをどけると、
大人になったクララと美しい王子に変身したくるみ割り人形の姿が。
少女クララから大人のクララになるのはまあ良いんですが、
髪色が少女クララの金髪のカツラから大人クララのヤーナ・サレンコの赤毛になるのがなあ…
どうせカツラなら少女クララも赤毛のカツラにすればいいのに…
王子役のマリアン・ヴァルターは細身で爽やかな王子様ぶりで素敵でしたー
やっぱりこのシーンは王子役のダンサーがイケメンならイケメンなほど感動します。
背景が雪の森に変わり、叙情的な美しい音楽にのせての2人のデュエット。
このシーンも大好きなんですが、もう少しダイナミックな振り付けでも良かったかなー

雪の森での雪の精達の踊り。通常では風に舞い散る粉雪達という感じのシーンですが、
この版はあまりスピード感が無くどこかゆったりした雰囲気があって、
粉雪というよりぼたん雪だなーと思いました。綺麗だけど。
合唱もベルリン国立歌劇場の時は音痴で酷かったけど、今回は良くなってました。
やっぱり雪のシーンは合唱あってこそですよねー本当に幻想的な音楽で素敵。
黄金の白鳥の像に乗って夢の世界へ旅立つ王子とクララ。第1幕終。

第2幕、人形の国。バランシン版と似た感じで、子供達が天使の人形に扮して踊っています。
セットも変わり、人形の王国の女王が登場。
私はまさかこんな所で女王様分を補給できるとは思っても見なかったのでウハウハでしたー
人形の国の女王様、エンパイアスタイル風の大きな飾り襟と長いマントが素敵!vv
威厳を感じさせると同時に女性らしい艶っぽさのある大人な女王様でした。
セットも本当にくるみではあまり見ない感じの色遣いで、
ルネサンス期のフィレンツェ絵画の様な色遣いと言えば良いのか…
とにかく独特の雰囲気があって面白かったです。
そこへ王子と美しいドレスに着替えたクララが到着し、
王子が母親の女王と姉妹達に今までの冒険を語ります。
クララは女王から両肩に王杓を乗せる儀式をしてもらい、王冠を授かります。
その後通常ではスペインの踊りになるところを
聞いたことのないフルートが主旋律を奏でる可愛らしい感じのマーチが流れ、
人形の国の子供達が踊ります。これまたみんな上手いし可愛いし衣装も様々で面白かったです。

マーチの後通常通りスペインの踊り。
キトリみたいな黒い扇子を持った女性一人と闘牛士のような衣装の男性4人が踊ります。
次はアラビアの踊り。男性がピンでソロ踊るの初めて見た…
後ろで踊る女性達のトルコのハーレム風の衣装も素敵だし、
男性も最初はカマくさいと思いましたが倒錯的な雰囲気が出ていて良かったですー
シェヘラザードの金の奴隷みたいなイメージなのかな?
男性が腰に巻いていた布を上手く使って
ラストもふわっとした印象を残して終わるのが良かった!
お次は中国の踊り。男性一人に女性一人のまあ型どおりな振り付けでした。
もう少し振り付けの難易度高くても良いと思うんだけどなあ…
次は…ロシアの踊りだっけ?
これまたバランシン版みたいなフラフープを使った振り付けですが、これも難易度低い…
次はあし笛の踊り。女性達の衣装が青と黄色のキッチュな色遣いで可愛かったですが、
これもまた難易度が低くて…もう少し難易度上げても良いんじゃないか?
色んな踊りがあって飽きないのはくるみの良いところだけど、
他のDVDではもっと難易度高いのいっぱいあるのでいまいち物足りなく感じてしまいます…
次にジゴーニュおばさんとピエロの踊り。
ピエロの女の子達の衣装どれも可愛かったー特にクリーム地に花模様のドレスの女の子vv
女の子達も踊りも凄く可愛くて楽しかったですー
最後は花びらみたいな形の帽子に黄色い衣装を着た女性達と男性達の花のワルツ。
最初にメイポールみたいなのから出てる花の鎖?みたいなのを持って列になって踊り始めて、
独特だけど踊りが制御されてしまうなー…と思ってたら、
途中からちゃんと離れて踊り出したのでほっとしました。
最後にはガーランドも出てきたり、変化に富んでて飽きさせない所が良かったです~

いよいよ王子とクララのグラン・パ・ド・ドゥ。
…なのですが、王子がせっかくのかっこいい軍服から
羽根飾りの付いた帽子のダサい衣装に変わってたのがちょっとがっかり…
第1幕の踊る人形の着ていた物と同じで、
クララも同じ白に赤い点が付いたチュチュに着替えてました。
衣装はちょっとがっかりでしたが、アダージオ、とっても優美で良かったですー
王子のヴァリエーションはもうちょっと振り付けの難易度が高ければなあ…
振り付けが簡単なので王子役のヴァルターの実力がよく分かりませんでした。
少なくともジャンプはもう少し高くても良いかなと思いましたが。
クララ役のヤーナ・サレンコの金平糖の精の踊りは、
振り付けが特に最後の方通常とかなり違って独特でしたが、
彼女に似合っていて、丁寧な細かいステップとか音の取り方がとっても良かったです。
コーダはサレンコのフェッテも王子の回転も見応えあって良かったですー

人形達が勢揃いしてのフィナーレ。
各国の人形達が面目躍如とばかり難しい振り付けをこなしていて、
最初からこれ位の難易度で良いのに…と思いましたが
最後に見せ場を持ってきてるのかダンサー達の実力の問題なのか…
とにかく盛り上がって良かったです~
ラスト、クララはドロッセルマイヤーと抱擁して別れを告げ、
再び女王から王冠と赤いマントを授かり、
同じく赤いマントを着た王子と並んで女王の前で結婚の誓いをします。
第2幕終。

子供クララを出すならラストシーンは
夢から覚めて子供の姿に戻ったクララがくるみ割り人形を抱きしめて終わる
定番の終わり方が一番好きだし今回もそうだろうと思ってたのでこの結末は意外でしたが、
原作通り人形の国のお妃になったクララというのも感動的な幕切れで、
いつもの音楽もより祝祭的に響いて、これはこれで良いなあと思いましたー
全体的には衣装や装置の色遣いや形がとにかく独創的でキッチュで、
所々演出も凝っていて、まさに大人も子供も楽しめるくるみだなあと思いました。
変わったことをやれば目立つだろう、みたいな単にウケ狙いの演出ではなく、
きちんと調和の取れた意味のある物になっているのが凄く良いなあと。
独特のセンスが光る、
夢幻的な世界へと誘ってくれるファンタジックなくるみ、とっても良かったですー
新演出のくるみをDVDで観られてとっても嬉しい。
観た事無い版を観る時はいつも次はどういう演出で来るかな?と
劇場で実際に観劇している気分になれて楽しいです。


対して白鳥の方は、期待してたのですが観てて全く高揚感が無くてハマれませんでした…
こんなに心揺さぶられない白鳥の湖も珍しい。
グリゴローヴィチ版は初めて観るので楽しみにしてたのですが、
思ってたより奇抜な演出で、
ロットバルトが王子の後ろからついて踊った後にオデット達白鳥が唐突に出てきたり、
ラストも話には聞いていたので覚悟はしてましたが置いてけぼり感半端無い感じで…
お約束の第3幕の王子を騙したオディールがあざ笑って消える所とか
王妃が卒倒する所とかの様式美がないのでいまいち快感が薄く、ひたすら退屈でした…
オデット・オディール役のザハロワは白鳥の時は女王オーラが凄くて、
通常白鳥を観る時ってオデットの性格の印象が踊る人によって結構変わるのですが
ザハロワはもうザハロワというジャンルだなーと思いました。
オデットのソロは足も相変わらず高く上がっててさすが。
オディールは無邪気で奔放な誘惑者という感じでしたが、
かと思えばロットバルトの操り人形である所をどことなく示唆させたりして面白かったです。
黒鳥のパ・ド・ドゥのコーダはピケターンやグラン・フェッテ、
ザハロワさすがに衰えたなー…と思ってしまいました。
王子役のデニス・ロジキンが見た目は文句なしの美形王子なのですが
感情表現が希薄で淡々としてたのも面白くなかった原因かも。
テクニックはまあまあですが、王子が魅力的じゃないと白鳥はキツい…

良かったところは第1幕のパ・ド・トロワの女性バリエーション2人かな。
第1ヴァリの女性は間に道化との小芝居を挟みつつなのに
最後まで全く流れが途切れないで音楽を表現していて素晴らしかったです。
第3ヴァリの女性も音の使い方がとっても上手で愛らしくてこれまた良かった。
道化役はテクニック的にはもっと凄い人たくさん知ってるけど、
グリゴローヴィチ版の道化は茶目っ気たっぷりで可愛いですね。
毎度お馴染みの王妃の衣装チェックですが、
Youtubeでちらりと観た時はいまいち…と思ってた振り袖のようにたれた袖が
威厳と優雅さを表していて、裾を引くトレーンもエレガントで素敵でした。
ただこの版王妃の存在感がほとんどなくて残念…衣装も1幕と3幕でほとんど変わらないしなあ…
舞踏会での花嫁候補の姫君達がナショナルダンスのソリストになる演出は良かったですー
アグレッシブなスペインの姫さまが特に気に入りました。
普通の白鳥みたいに王子に振られて悲しむシーンもあればもっと良かったのに…

とにかくお約束をことごとく外してくれるので満足感がない白鳥でした。
何が悪いのかなあ…
パリオペのブルメイステル版とかも最初は全然気に入らなかったけど
それは衣装とか装置が前衛的だったからで演出は普通だったし、
やっぱり演出が悪かったのかなあ。また見直す内に評価も変わると思いますが。
とりあえずまた新たなくるみと白鳥の映像が手に入ったので嬉しいです。
来年の観劇を1回減らす代わりに買ってもらったのですよ。
生の舞台の感動は得難い物があるけど、何度も好きなときに見返せるDVDも良い物です。

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7月15日生まれのかに座、A型。
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