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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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虫かぶり姫7&パリオペラ座「フィガロの結婚」感想


絵は藤田まぐろ先生のTwitterを見て影響されて、
線を太く綺麗に描こうと頑張った粉雪
顔とかエプロンドレスのデザインとか結構可愛く描けたと思ってたのに、
どなたからもリプもらえずへこんでました( ´д`)
持ってるのはトナカイの聖夜のぬいぐるみです
聖夜大好き♥なラブラブな感じにしてみました(*´_⊃`)人(´⊂_`*)
粉雪にはやっぱりこの髪型と赤いりぼんが一番似合う


今月4日発売の由維さんの一迅社アイリスNEO
「虫かぶり姫7 青天の羅針盤と春告げ鳥」予約してたの発売日に届いて読んでました~
事前にTwitterで見ていた表紙のエリィとドレスがめちゃくちゃ可愛かったので、
久々の椎名咲月さんの挿絵も見られるの楽しみで
無事この日を迎えられるかどきどきしていたので読めて良かった…‼(。>д<)
表紙、Twitterで見ていた元絵からトリミングされていたのがちょっと残念でしたが、
エリィの上品な深いグリーンのドレスとっても可愛い~‼♥゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚
前巻のドレスがちょっといまいちな感じで表紙力落ちた…?と思ってたので
さすが椎名さん盛り返してきて良かったです‼
カラーピンナップも表紙絵の流用ではなく描き下ろしで嬉しかったです~(* ´ ▽ ` *)ノ
陰謀編が終わり久々に日常系の平和なお話になりそうだったので
エリィの可愛いドレスの挿絵がいっぱい見られるのを楽しみにしていたのですが、
男性陣のギャグ調の挿絵が多くてその点はちょっと残念だったかな…
お話の方は前巻6巻は謎の伝染病とか今のご時世生々しいし
陰謀のあれこれも読みにくく分かりにくくて、殺伐とした話で華やかさも無いしで
読むのに何日もかかって結局感想も書かなかったのですが、
今回はエリィとクリスのラブいちゃにアランがクリスに出会って仕えるようになるまでの過去話、
アンナ様とエリィの兄アルフレッドのロマンスにクリスのエリィへのプロポーズ、
更にWeb掲載から加筆した二編「図書館の亡霊」「サウズリンド王宮仮装大会」も収録されて
盛りだくさんの内容で楽しめました~
虫かぶり姫は椎名さんの美麗表紙&挿絵目当てで追ってて、
正直本題のエリィとクリスのラブは全然萌えないし
お話も何でそんなに売れてるのか良くわからないと思ってますが、
それでも7巻まで追ってきた分キャラにはそれなりに愛着が沸いてくるので
オールキャラで後書きで由維さんも言っていますが虫かぶりワールド全開な感じは楽しかったです。

カラーピンナップの場面の過労で自宅療養することになったエリィの部屋に
クリスが窓から忍んでくる所はロマンチックで良かったです~
ベッドでいちゃつくクリスにエリィがロミジュリの台詞、
あれは夜に鳴く小夜鳴き鳥の歌声です、を引用する所もエリィなりの大胆さで可愛かったです。
アランの過去話「青天の羅針盤」はアランの凄絶な過去と
クリスに出会って心に響く羅針盤の音を聞いたアランの見た
どこまでも続く青空が目に浮かぶような清々しいラストが良かったです。
ランディのキャラもやんちゃ系少年で可愛かった♪
「春を告げる鳥」はアンナ様とアルフレッドの大人の恋模様と挿絵が可愛くてニヨニヨしました♥
アンナ様がエリィと一緒にベルンシュタイン領に行くと言うのも美味しいです‼
ベルンシュタイン領の古狸達、もといエリィの祖父と叔父も良い味出してて良かった。
フーバー領から海路でベルンシュタイン領へやって来たクリスが
自分の妃としてでなく一人の女性としてエリィに求婚するラストは
挿絵共々とても可愛くて良かったです~(*´▽`)

コメディ短編の「図書館の亡霊」はまあありがちな話でしたが、
図書館の亡霊の苦労性で負けず嫌いな所が可愛くて良かったです(笑)
もうひとつのコメディ短編「サウズリンド王宮仮装大会」は時期的にぴったりなお話で、
本編では出番の無かったアレクセイやテオドールも活躍していて笑える話で良かったです~
魔王クリスがエリィといちゃいちゃする傍らで
膨大な仕事を押し付けられ恋人にも振られ、恨みを募らせている部下達が復讐を企てる話。
クリスに休暇をやると言われて部下達を裏切る狼男グレンとか、
「私が仮装をしているように見えるのですか?」と言う氷の魔神アレクとか、
「良いから菓子を寄越せ」「何居直り強盗みたいなこと言ってんのさ!」と言う
クリスとアランのやり取りとか笑いました。
そして実はエリィとお揃いの仮装をして楽しみたかっただけの主催者、
魔女のアンリエッタ王妃様と吸血鬼のテオドール、そしてキュートな魔女のエリィの挿絵が
最高に可愛かったです~‼(o´艸`o)♪
アンリエッタ王妃様のこんなお茶目な表情の挿絵が見られるとは…
お妃様萌えとして悔い無し…‼ヽ(●´ε`●)ノ
全体的に本編も短編も賑やかな雰囲気で楽しく読めました♪


9日にBSプレミアムシアターでやっていたパリオペラ座の「フィガロの結婚」観ました~
舞台をオペラ座の舞台裏に移し変えた演出もお洒落で、三時間飽きずに観られて良かったです~
フィガロ役の歌手も細面のラテン系を思わせる渋いイケメンだし
スザンナ役の中国のソプラノイン・ファンは独特のコケティッシュな魅力があって可愛かった。
第一幕冒頭で上着を脱いでビキニ姿になるところ、
胸は小降りだけどほっそりとスタイルが良くて素敵でした~
ケルビーノ役の歌手は歌声を聴かなければ完全に美少年にしか見えない
まさに男装の麗人と言う言葉がぴったりで素敵でした‼
脚の形が細くてすらりとしていてモデルのようでした。
バルバリーナ役の歌手もスクールガール風のブレザー姿もバレリーナ姿も良く似合う
お人形のような美少女で可愛かった♥
初夜権を復活させようと企むアルマヴィーヴァ伯爵にフィガロが手配した
「伯爵は美しい花嫁の純潔を無垢なまま保ってくださる」と言う合唱隊のバックに、
「性差別、性暴力、セクハラ反対‼」と書かれたプラカードがいくつも写し出される所は
現代的な演出で面白いなあと思いました~
スザンナが伯爵夫人と入れ替わる時に着ている
地紋の入った赤いローブに大胆な赤で大柄な刺繍の入ったジュップの
ローブ・ア・ラ・フランセーズ風ドレスに、
大きなつばの赤い帽子を斜めに被ったスタイルが、さすがファッションの国フランス‼
と言う感じでとってもスタイリッシュでお洒落で素敵でした‼(*^▽^)/★*☆♪
ラスト、通常は伯爵が伯爵夫人に許しを乞うて丸く収まるのですが、
今回の演出ではまんまとフィガロ達にしてやられた伯爵が
憤懣やる方ないと言う感じで一人去っていくのが面白かったです~
ラストのバックにパリオペラ座の豪奢な舞台の縮小版の装置が出てくるのも眼副♪
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メトロポリタンオペラ「ランメルモールのルチア」観賞


絵はミントグリーンの生地に大胆にすみれをあしらったドレスを着たリリー・ヘザー
こういういかにもなデザインのお姫様ドレスに
あえてお花のプリントをあしらったりしたら面白そうだなあと思って描いたのですが、
ドレスのリボンの水色や肩や袖口のレースも映えて結構可愛くなったのではないかと(* ̄∇ ̄*)
背景の花の素材で見辛いですが、帽子の白い羽飾りもポイントです♪
ろうたけた王妃らしく、華やかで粋な着こなしになった気がします♥
あーいくら自画自賛しても許されるブログ、ホームって本当良いわー


昨日WOWOWでやっていた、2012年のメトロポリタンオペラのライブビューイング
メアリー・ジマーマン演出・ナタリー・デセイ主演のランメルモールのルチア観ました~
このオペラ初めて観るのですが、開幕前に宮本亜門のストーリーや見所解説等があるので
ストーリーも予習出来て、退屈せずに最後まで観られて良かったです。
オペラって長くて眠くなるので、
椿姫とかホフマン物語とか何度も見たことあって良く知ってる作品以外は
TVでやっててもほぼ観ないのですが、
今回は衣装が素敵そうだったので興味を持って観てみて正解でした‼゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚
舞台を原作の17世紀から19世紀ヴィクトリア朝時代に置き換えた上品な衣装も素敵だったけど、
何よりジマーマンのロマンチックで繊細な演出がとても美しくて、
スコットランド版ロミジュリとも言うべき悲劇を
感傷的なゴシックロマンとして彩っていて凄く良かったです‼

第一幕、スコットランドの高地の荒涼とした岩山を表現した舞台美術が
とっても異国情緒があって凄く素敵でした~‼
田舎の貴族の領地の陰鬱で荒々しい雰囲気が良く伝わってきて
乾いた空気の匂いまで感じられるようで良かったです。
冒頭のキルトを着た男性達の合唱で本物のアイリッシュハウンド二匹が出演しているのも見物。
ルチア役のナタリー・デセイ、ナビゲーターのルネ・フレミングも言っているように
小柄で華奢で、折れそうな程儚い雰囲気が
愛する人と引き離され
政略結婚させられて狂気の淵に沈んだ悲劇のヒロイン役にぴったりでとても良かったです~
ルチアの侍女とエンリーコの侍従?家令?の壮年の男性の
ルチアの神経の細さを案じている感じも誠実な召し使いという感じで良かったです。
そして開幕前で見所と言われていた、
ルチアが歌っている時に現れる通常では台本に登場しない泉に沈められた女性の幽霊の演出も
女性演出家ならではの繊細なロマンチシズムに溢れていて魅了されました(*≧∀≦*)
真っ白い服を着て半ば色が落ちて水色になりかけた髪に水草が絡みついている幽霊役の女性、
本当に幽霊そのもので、彼女がルチアの頬をそっと撫でた時は
ルチアと一緒に観ているこちらまで幽霊のひんやりとした手の冷たさが感じられる様でした。
その後再びセリで泉の底に沈んでいく幽霊も素敵。

第二幕、ルチアと敵対している家の息子エドガルドとの恋仲を知ったルチアの兄エンリーコは、
偽の手紙を用意してルチアにエドガルドが裏切ったと信じさせ、
彼女にアルトゥーロと政略結婚する事を承諾させます。
婚約披露の場に集まった貴族の女性達の
グレイッシュと言うかモノトーンで統一されたバッスル・スタイルのデイドレスが
派手ではないもののとても趣味が良くシックで素敵でした~
そしてその中に現れるルチアの、
一人だけ血の犠牲を表すようなワインレッドの生地に地紋の入ったドレスが
何とも効果的でドレスも上品で素敵だった‼
ルチアに裏切られたと思い込んだエドガルドが彼女に渡した指輪を取り返し、捨てる所で
エンリーコが「家のために彼女を犠牲にしてしまった」と悔やむのは
エンリーコはもっと野心家の冷血漢だと思っていたので意外でした~
幕前の解説でヴェルディはドニゼッティを尊敬していて、
ドニゼッティの書いたオペラルチアの影響を受けたと思われる、と言っていましたが、
確かにこの辺の展開やエンリーコのキャラは
ヴェルディの椿姫のジェルモンと似ているな~と思いました。
ルチアがエドガルドの豹変に傷付き、全てを諦める所で
写真家がカメラで
い並ぶ貴族達や夫となったアルトゥーロと並ぶルチアの写真を撮って幕が降りる所も面白かった。

第三幕、ルチアとアルトゥーロの初夜を祝う夜会、
これまた女性達の
スタイリッシュで落ち着いたバッスル・スタイルのイブニングドレスが素敵♥
そしてそこへ新郎アルトゥーロと共に現れる花嫁衣装のルチア、
ごくシンプルなデザインのウェディングドレスだけど、
良く見ると光沢のある生地にやはり地紋が入ってて、
上品で手の込んだ作りになっていてとても美しかったです~
そしてルチアが新郎との新床に向かったのを見送った客人達が浮かれ騒いでいる所に、
先述の家令?が蒼白となって惨劇が起きた事を知らせ、
血染めの花嫁衣装を着て手には短剣を持ったルチアが姿を見せます。

このオペラの一番の見所でオペラの中でも最も有名な場面と言われる「狂乱の場」、
ルチア役のナタリー・デセイが17分もの間たった一人で狂気に陥ったルチアの心情を歌い、
これだけの長丁場にも関わらず全く間延びを感じさせない息つく演技と歌声に
本当に圧倒されました~
幕間のインタビューでデセイが狂乱の場について
「以前は演技に神経を割きすぎて歌の質が落ちていたけど、
今は両方おろそかにしないよう訓練をしている」
と言っていた通りの名演技と絶唱でした‼(。・´д`・。)

エンリーコとの決闘が行われるはずの墓地にやって来ていたエドガルドは、
ルチアが狂乱の果てに遂に命を落とした事を知り、
彼女のいない世界では生きていけないと自らも剣で腹を付いて息絶えます。
そこへあの泉の幽霊とそっくりの姿になったルチアの亡霊が現れ、
あの幽霊にされたのと同じように死にゆくエドガルドの頬を撫で、
彼が果てるとその体を包み込む様に彼に寄り添うのでした。第三幕終。
実はこの時目を見開いたまま客席に顔を向けてくずおれるエンリーコ役のテノールの、
美しかった青い瞳が、本当に何も映さないかのように光が消えている所が
本当にどうやって演じているんだろうと言うくらい真に迫っていて、
狂乱の場以上に感動したのでした。

先述の様に原作の小説や本来の台本の舞台は17世紀ですが、
19世紀の衣装や風俗が
今まで他のルチアを観ていないので判断は出来ませんがとてもハマっていて、
ジマーマンの儚くも美しい演出が冴え渡っていて本当に観ていて楽しかったです。
幽霊と19世紀のゴシックリバイバルの潮流を結びつけたというアイデアも秀逸。
もちろんデセイ始め歌手も皆素晴らしかったです‼
ランメルモールのルチア、神秘的な響きのタイトルから遠い神話世界の話だと思っていたのですが、
男達の覇権争いの中で犠牲になった悲運の少女、という
いつの時代に置き換えても違和感が無さそうな普遍的なテーマの物語で、
純白の花嫁衣装が
花婿の鮮血で真っ赤に染まるというショッキングなシーンの印象深さがとても心に残り、
まだこの一作しか観て無いけどもう私の中ではこのジマーマン演出の舞台が決定版になりました‼
その後同じメトロポリタンオペラで今年上演された
舞台を現代のアメリカに置き換えた新演出のランメルモールのルチアもやっていて録ってるのですが
見比べる楽しさはありそうだけど観る気がしないなあσ(^_^;)?

芸術の秋なので読書だやっほい‼


粉雪と聖夜でハロウィン絵二枚目、華流ハロウィンで初挑戦のキョンシーです。
粉雪の顔4回位描き直した甲斐あって、実力以上に可愛く描けました♥
聖夜ももっと苦戦するかと思ったけど思いの外すんなり可愛く描けてお気に入り。
漢服は描いた事あるけど、チャイナ服は多分クリスタでは初めて描いたので新鮮でした~
聖粉熱がたぎってるのでちょっと語りますが、
聖粉は一番最初に描いてた漫画ではどちらかと言えば聖夜→粉雪→三太な感じで、
最後に粉雪の矢印が聖夜に行くみたいな感じだったのですが、
最近は粉雪の方が割と最初から聖夜の事ラブなのも良いなあと思ってます。
もともと少女漫画とかで
複数人から好意を寄せられるモテモテ美少女主人公が好きじゃないのもあって、
自分の創作では女の子の方が先に男子に好意を寄せるパターンの方が好きです。王道‼
粉雪は聖夜の悪ぶってて素直じゃないけど無意識に優しい所ちゃんと分かってるし大好きです。
聖夜は粉雪が失恋したあともずっと三太の事を好きだと思ってて、
粉雪の自分への気持ちに気付かないとか美味しいなあと。鈍感たらし体質良いなあとか…
ちなみに三太は聖夜にとっての、さゆりさんは粉雪にとっての、
恋敵として絶対に太刀打ちできない成熟した大人の男性・女性の象徴なのです。
とは言え三太とさゆりさんも大好きで大切なキャラなので、
この二人のロマンスもちゃんと素敵な感じに考えてあげたいです(考えてないんかい)
そしてさゆりさんは清楚な美人ですが、10年後の粉雪は華やかで色っぽい美人になります。
そう、粉雪は私が表現出来てないだけで美少女と言うか美人なのですよ…
でも設定として語らないのはこれまた美少女設定を強調した主人公が好きじゃないからです。
後あくまで人間姿は仮の姿でトナカイだし…(^-^;
説明しなくても美少女と感じてもらえるように描けるのが理想です‼
ちなみに聖夜も10年後は私の男キャラ一の美形になる設定なのですが
男の美形が描けない事に定評のある私なので粉雪以上に表現出来ない(ヽ´ω`)


潜ってた間に何冊か本は読んでてどれも感想書きたいと思うほど面白くなかったのですが、
直近で読んだ二冊、小田菜摘さんの集英社オレンジ文庫
「掌侍大江こう子の宮中事件簿(ないしのじょうおおえこうこのきゅうちゅうじけんぼ)」と
貴嶋啓さんの講談社ホワイトハート文庫「流離の花嫁」はどっちも面白かったです~

大江こう(本当は漢字だけど字が出ない)子の宮中事件簿は、
同じ小田さんで平安もののオレンジ文庫、「平安あや解き草紙」シリーズが結構好きだけど
3巻まで安く買えたけどそれ以降の続刊なかなか安くなってなくて買えてないのと、
平安あや解き~がシリーズ物で結構話が大きくなってきたのでちょっと疲れて、
単発読み切り(と思われる)ならコンパクトで良いかなと買ってみたのですが、
タイトルや表紙の雰囲気から軽いノリのミステリ&お仕事小説かと思ったら
思いの外ドロドロの後味悪い話で嫌いじゃなかったです(笑)
ミステリと思って読むとあまりにもライト過ぎて物足りないですが。

「雀と白粉」はキャラ紹介的な感じで謎解き?要素もライト過ぎでしたが、
こう子と政征の気心の知れた幼馴染み同士で、微妙な距離感が美味しくて好みでした。
乙橘こと卓子の無邪気な愛らしさも可愛かった。
ただ表紙や各話の白黒扉、白黒口絵描かれてる絵師さんの絵綺麗で可愛くて好きだけど、
白黒口絵の卓子は宮中で評判の可憐な美少女という感じに見えなかった…

「胡蝶装」は如子の汚れた紙に色のついた紙を切り張りして使うというアイデアと
出来上がった紙の彩りの美しさが目に浮かぶようで良かったです。
でも話としてはオチてなくてすわりが悪かった。

「密事(ひそかごと)」は、当代一と名高い貴公子・直嗣に縁起物の豪奢な薬玉を贈られても
箱を開けて見ようともしないのに、
政征から贈られた自分の好みを知り尽くした素朴な薬玉は大事に自分の局に飾っておくこう子の
女心が可愛くて良かったです。
同僚の女房達から「もう藤侍従(政征)にしちゃいなさいよ」とからかわれて、
政征を妥協点のように言われるのにかちんときた、というこう子の所も可愛い♪
帝の藤壷の中宮への嫌がらせが明るみに出て、良い感じにドロドロしてきた話も好きでした。
卓子が男装してみづらを結った美少年武者として射弓に出場するのも、
その卓子の姿を描いた白黒扉も素敵でした。
そして小田さんの平安ものは女性の衣装や美貌の描写が美しくてとても好きです♥
「こきでんの女御が凄艶な八重咲きの桃花なら、中宮は寒さに耐えて咲く寒椿」とか素敵♥

「魂鎮(たましずめ)」は、東宮時代に臣下から冷遇されていた帝が
その臣下の筆頭であった左大臣の娘である藤壷の中宮に今になって嫌がらせをしていた真相や、
東宮時代に先立たれた妃と彼女の忘れ形見で6歳で夭折した姫宮を思ってむせび泣く帝の姿、
藤壷の中宮と有たかの不義によって生まれた男の子を二人が若宮と偽っていた事、
そして政征が帝が姫宮を内裏から下がらせずに看取った事を秘密にしていた事など、
数々の「秘密」が次々明らかになって面白かったです~
密事を読んだ時は
自分を冷遇していた臣下の娘である妃に陰湿な嫌がらせをする帝が暗い…と思いましたが、
ちゃんと中宮の幸せを考えていたからこその行動だった事が分かって良かったです。
どっちにしてもドロドロで後味悪いのは変わらないのですが、
そのじめじめした陰鬱な空気が結構面白かったです~

最初は一話完結方式で登場人物も変わると思ってたので
四話とも連続している話だったのはちょっと残念だったし、
平安あや解き~が三角関係拗らせてるので
今作ではこう子と政征がすんなりくっつくと思って楽しみに読んでたけど
それもあやふやに終わったのは物足りないと思わないでも無かったですが、
ライトなノリと思わせて高貴な人の業とかままならなさみたいな物が感じられて
これはこれで面白く読めたので良かったです。
小田さん的には如子が推しなんだろうけど、彼女のキャラには特に感銘を受けなかった…(^^;)))


流離の花嫁は椎名咲月さん挿絵で
ブックオフオンラインで220円から110円になるのずっと待ってたので喜び勇んで買いました♥
以前書いた同じく椎名さん挿絵の
「ランジャールの宝冠」も貴嶋さんとは知らずに買ったのですが、
ランジャールの宝冠よりずっと良く出来たお話で良かったです‼
衰退した帝国の皇女が敵対しているアラビアンな世界観の帝国の国王に嫁がされる事になり…
とだけ書くとそこらの少女小説やTLにゴロゴロしてる設定ですが、
今作では嫁いだ皇女イレーネが妾腹で周囲から冷遇されて育ち
皇帝である異母兄や祖国の帝国を憎んでいて、
嫁いだ国の王ジャファルを殺そうとして故郷の帝国が滅ぼされれば良いと思っていたり、
ジャファルが数年前実の母であるアストリアに謀反を企てられ、
実弟ラティフをそのせいで幽閉しておかなければならなくなり苦しんでいたりと、
そこここで設定や展開に一捻りあるのが独自性出していて良かったです。
ジャファルの細かいことに拘らない豪胆で飄々とした性格に見えて、
実の母である母后アストリアに冷淡に扱われる事への苦しみも抱えている所がきゅんとしました。
アストリア様も成人に達した息子を産んでいるとは思えないほど若々しく美しいお妃様という、
絶対私の好みな美女なので挿絵欲しかったです・゜・(つД`)・゜・
少女小説界はもっとお妃様萌えという需要を理解するべき‼((ヾ(≧皿≦メ)ノ))
自分が逃げようとしたせいで
唯一心を許せる大事な従弟アキウスを死なせてしまったと自分を攻め続けているイレーネに、
ジャファルが
「人が死ぬということは
その者が抱いていた希望や思いまでもが立ち切られてしまうということだ。
だからアキウスの意思を覚えていて引き継ぐ事が死を無駄にしないと言う事だ」
と諭してあげる所がとても良かったです。
イレーネを殺そうとしたアストリアもまた失われた帝国の幻に支配されているのだと
彼女を許すのではなく理解するイレーネも、
幽閉を解かれて旧ドゥーカス領の総督に任命されたラティフの元で
監視下に置かれるアストリアという落とし所も、厳しすぎなくて好きでした~
ラスト、イレーネがずっと大事にしていたアキウスのペンダントを湖に投げ、
この人の元でなら安心して生きていける、そう、きっと─
そう、きっと─
と、二回繰り返して終わる所が余韻を感じさせて凄く良かったです。
椎名さんの挿絵はあまりアラビアンな世界観が伝わってこなかったのがちょっと残念でしたが、
ジャファルとイレーネがお忍びで街に出かけるシーンは挿絵も展開も可愛くて好きです♥

NHKバレエの饗宴2022 感想


絵は楽描きなのに二時間半もかかった学パロ粉雪
正面向きが安定して描けるようになって嬉しくて描いたのですが、
この描き方確かに安定はしてるけど、輪郭のバランスが取りにくかった…


18日にNHKEテレでやっていたNHKバレエの饗演2022観ました~
ずっとこの日を楽しみに生きてたので観られて良かった~
開始数分で大雨警報のテロップが入って泣いたけど・゜・(つД`)・゜・

一番楽しみにしていた演目、パ・ド・カトル、
ごく淡いピンクのロマンチック・チュチュに花飾りをつけた
中村祥子さん、菅井円加さん、水谷実喜さん、永久メイさんの
四人の舞姫達が本当に絵から抜け出てきたように美しくてとっても良かったです~(*ノ▽ノ)
それぞれのソロ、永久さんは小鳥のように軽やかで可憐で可愛かったです♥
菅井さんは夏の午後を思わせるゆったりと優美な踊りで良かったです。
水谷さんは清潔感のある踊りが良かった。
中村さんはプリマオーラバシバシで貫禄ある踊りで素敵でした~
スタイルが良いので本当にTV映えする‼
ラストの今に残る絵画そのままのポーズを決める四人が本当に素敵でした。

その次のvariation for fourは初めて観たけど、
男性版パドカトルという感じで、四人の男性ダンサーの妙技が観られて見応えありました。
個人的には厚地康夫さんの、男性だけど優美で気品のある踊りが特に印象に残りました~

牧神の午後の前奏曲は、紫山紗帆さんと飯野萌子さんの
互いに鏡のようにシンメトリーにポーズを決める踊りが
まるでどこまでが現実でどこからが幻想の世界か境目が曖昧になるような
魔術的な雰囲気に幻惑されました~
牧神役の小尻さんの踊りは、青春期にある若者の迷いや悩み、
まだ見ぬ物への憧れや恐れと言った青年特有の感情を表しているようで良かったです。
フルートの立木さんはダンサーでないのがもったいないほどの美女でした‼

スターダンサーズバレエ団のウエスタン・シンフォニーは、
ちょっとヅカのレビューを思わせるような雰囲気で、
ちょっと長かったけど陽気な雰囲気で嫌いじゃなかったです~

永久メイさんとビクター・カイシェタのロミオとジュリエットのバルコニーのパ・ド・ドゥは、
永久さんは少女らしい可憐さで良かったけど、
カイシェタが髪型のせいかあまり少年らしさが感じられなくて残念…(^-^;

菅井円加さんと清瀧千晴さんのドン・キホーテのグラン・パ・ド・ドゥは、
菅井さんが筋肉ムキムキでキトリに見えなくて…( ´д`)
でもキトリのバリエーション、
見栄の切り方と言うかポーズの決め方や表情は上手いと思いました~
清瀧さんはバジルのバリエーションはあまり印象に残ってないけど、
コーダのジャンプはとても高くて良かったです。
菅井さんのグラン・フェッテはさすがに安定感が凄くて良かったです~

ラストの中村祥子さんと厚地康夫さんが踊った金森穣さん振り付けのanndanteは、
ラストの光の中に消えていく二人の姿が
これから二人が手を取り合って歩んでいく未来を想像させて印象的でした。


それから、16日と17日にWOWOWで
メトロポリタンオペラのM・メイヤー演出とB・シャー演出の
リゴレットのライブビューイングをやっていたのですが、
メイヤーは舞台を16世紀のイタリアから1960年台のラスベガスに、
シャーはワイマール共和国時代のドイツに移し変えていて、
それぞれの個性が出ていて見比べるのが楽しかったです~
リゴレットは何回も観ていて見所はわかってるしヴェルディの流麗な音楽が親しみやすくて、
上演時間も比較的短いので何とか飽きずに観られました。
メイヤー版は装置のネオンが第3幕では雷を表現していたり面白かったです~
マッダレーナ役の歌手がリリー・ヘザーぽくて萌えた(笑)
シャー版は、アールデコのドイツの退廃的な社交界の様子が美しくて好みでした~
女性達のドレスやティアラが素敵♥
メイヤー版も面白かったけど、
こちらの方が本来のリゴレットの薄暗い雰囲気が出ていて好きでした。
そしてどちらもチェプラーノ夫人役の歌手が
スリムで金髪のゴージャスな美女で素敵でした♥
二つの演出のリゴレットを観て、無垢であるがゆえの悲劇と言うか、
無垢である事の罪、純粋さは罰せられる運命なのかと言ったテーマを感じました。

満月の夜につかまえて


            

ブログめちゃめちゃ放置してて申し訳ありませんm(。≧Д≦。)m
元気なのですが、最近本を読んだりTVで舞台を観たりしても
この感動を伝えたい!!感想を残したい!!
と思うことがめっきり無くなってしまいf(^^;
やはり年を取る毎に感受性って衰えていくのね~
まあ読んだ本や舞台があまり刺さらないのが続いてるのもあるんですが。
そしてお絵描きも1ヶ月以上サボってたのですが、
昨日からまた描きたい意欲が湧いてきたのでまたぼちぼちアップします。
と言うことで、今年のハロウィン絵です~
毎年お馴染み魔女っ子粉雪とヴァンパイア聖夜。
今回は更に黒猫と狼男の仮装まで欲張ってプラスしてみました~
聖夜は結構可愛く描けたけど、
粉雪のデフォルメや顔が上手く描けなくて苦戦しました( ;´・ω・`)
粉雪の三つ編みは新鮮で気に入っております。

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HN:
小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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