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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

カテゴリー「日記というか雑記」の記事一覧

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雨だけど優雅な一時を


今日は毎年恒例ドイツ学園のオクトーバーフェストに
GAGAちゃんを誘って行ってきましたー
しかし天気はあいにくの雨。
しかも結構雨足強くて私達が着いた12時前頃がちょうどピークだった感じ。
毎年楽しみなドイツ美少女や美女のディアンドル(ドイツの民族衣装)姿も
傘のせいであまり楽しめず、
ざーざー降りの雨の中とりあえずGAGAちゃんの昼食に
名前忘れちゃったけどドイツ風ミネストローネ?みたいなのと
野菜スープの中にソーセージが入ってるのを確保して屋内に避難。
ドイツカフェが12時半からとの事だったのでぼちぼちできはじめた列に並んで待ってましたー
ちょうど私達が並び始めた時が起点?になったらしくて
私達の後ろには長蛇の列が。
30分ほどお喋りしながら待っていよいよ開場。
ところが後から並んでたドイツカフェの入り口のドア付近に立ってた人から入り始めてて、
その前から並んでた人達は後回しにされて、
「私達も前から並んでたんですけど…」と宣言して入れてもらうおばさま達がいたので
私達も便乗して先に入れてもらいました。
毎年言ってるけどドイツカフェ並ぶの分かってると賢くなれて良いですね。
経験って大事だわー。

ケーキたくさん種類有って悩んだのですが後の人がつかえてたのであまり時間もかけられず
写真のチェリーのケーキとアップルクーヘン、
毎年1個は食べるチョコケーキをそそくさと選びました。
アップルクーヘンは素朴なお味で美味しかったですー
でも去年食べたのの方が美味しかったかな。
チョコケーキも去年の中までぎっしりチョコが詰まってるのの方が好みだったけど、
チョコの中に少しフルーツの酸味も入ってて美味しかったです。
上のチョココーティングがかっちかちでぱきっと固いのもチョコ好きにはたまらない!vv
チェリーのケーキは
さくらんぼの甘酸っぱさとクリームの優しい甘みがマッチしてて凄く美味しかったですー
3個ぺろっと平らげました。
朝食抜きで行ったとは言え胃痛も胃もたれもしない私の鋼の胃は財産ですわ。
その後はGAGAちゃんが参加してるボランティアの会合が仲町台の地区センターであるので
早々とドイツ学園を去って地区センターに向かいました。
本当はもう少しドイツ美少女を堪能したかったのですがしょうがない…
ディアンドルも色や柄色々あって見てて楽しかったですー
上衣やエプロン、スカートに細かい刺繍が入ってたり。もっとよく観察したかったなー
ともあれ今年もドイツ学園の和気藹々とした雰囲気の中で
美味しいケーキを食べられて満足です。


仲町台の地区センターではちょうど13時30分からロビーで
有賀葵さんと樋口由希子さんという方達の
アイリッシュハープとフルートのコンサートがやるというので聴いていくことに。
お二人はママ友で子供達の保育園で知り合ったと言っていましたが、
プロではないのかな?プロと比べても遜色ない演奏でとっても良かったです!
千と千尋のいつも何度でもや星に願いを、アルルの女よりメヌエット、
グノーのアヴェ・マリア等有名な曲ばかりで親しみやすかったし、
ハープの優しい音色とフルートの軽やかな旋律に癒されました。
お二人のお揃いの衣装もドレスと言うには略式でしたが、
紺に近い青地に身頃とスカートの裾にお花と葉のプリントが入ってて上品で素敵でしたー。
アンコールもあったのですがお二人のどちらかの息子さんがまだ小さいのに
「アンコールせーだいな拍手をありがとうございましたー」と
堂に入った口調で口上してて笑いを誘ってました。

コンサートを聴いてる内にすっかり天気も晴れてきて、
ドイツ学園もこれ位晴れてたら…と思わずにはいられませんでしたが;;
今年もオクトーバーフェスト行けて、思わず素敵なコンサートも聴けて良かったですー
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武道館の寝心地


まだそんなに話題たまってないけどイラストが大分ストックできたので日記。
ちなみに絵はお嬢様の通う寄宿学校の制服をイメージして描いた粉雪。
制服の色本当は薄いグレーなんですがPC上では青灰色に見えますね;;
寄宿学校の制服はシンプルながらも上品な感じのイメージなので
そんな感じのデザインに見えるように頑張ってみました。
にしても私スカートつまんで下着のペチコートが見えるように描くの好きね…
ビバ!チラリズム!!

ついったで書きましたが
18日に武道館で開催されたギャラクシーマスターズダンス選手権大会行ってきました。
…しかし私は当日の夜中2時に起きてしまい
それから延々だらだらとネットやってたら家を出る時間になってしまったので
結局3時間弱しか寝てない状態で行ったため
眠くてだるくてゆっくり競技を見学する余裕もなく
武道館の2階の一番後ろの誰もいない席を3つほど占拠してほとんど横になって寝てました…
肘掛けのないベンチの座席だからこそ出来る技!!
誰も注意に来ないし快適でした。
しかし武道館って初めてでしたが意外と大きくないのね…

たまに目が覚めると気まぐれに一緒に行った父の隣の席まで行って踊りを眺めてましたが、
ラテンだけかと思ったらモダンの方が多かったくらいで
ワルツとかクイックステップとかが生で見られて嬉しかったです~
Shall We ダンス?大好きなのであの世界まんまで幸せでしたー
本当にみんな選手の番号とか名前叫ぶのね…
女性もどんどん叫んでて女性のブラボーは控えめなバレエとの違いを感じさせられました。
しかし各競技一分位しか無くて曲が途中で終わるのが何ともすわりが悪い…
あと生オケだったのは良かったけどもっとメジャーな曲やってくれればいいのに~
曲名分かったのクイックステップでかかったイッツアスモールワールドくらいでした。
ウィンナワルツもやって欲しかったな~
でもモダンでの女性のダンス競技会独特の華やかなドレスがいっぱい見られて眼福でした。
男性はおじさ…壮年のぱっとしない方ばかりでしたが
女性は顔が小さくて背が高くてほっそりとしたスタイル良い方ばかりだったし。
しかし衣装凝ってる組は意外と勝ち上がらない感じ…?
午前の部の表彰式見てても上位入賞組は割とシンプルな衣装の方が多かった気がします。
午後は子供達の競技会とかもあったみたいなので
寝不足でさえなければ最後までいたかったのですが、
結局体力不足で午前の部まで見て早々と撤退。
一日中ダンス漬けで楽しむつもりだったのに自分の体調管理の甘さが憎いっ…
でも各部門一位入賞者のデモンストレーションとか見られたので良かったです。
これも音楽途中でぶつ切りなのが不満でしたが。

時間は前後しますが17日はGAGAちゃんと去年も行った自由が丘の女子校の文化祭に
知人の娘さんの出る演劇部の出し物を観に行ってましたー
本当は15時からのこれまた知人の娘さんの英語の暗唱も見るつもりだったんですが、
自由が丘に行く前に地元のサイゼで食事してたらケータイを忘れるというポカをやらかし
お店に取りに行ってたら時間に間に合いませんでした…
演劇も途中から見たのですが、
知人の娘さんのSちゃんも演劇部全体も去年より格段にレベルアップしてて良かったですー!!
新撰組の土方さんや近藤さん、沖田さんなどの5人が女性だったら…という
色物っぽい設定でしたが、
小ネタも去年よりずっと控えめで真面目な話だったけど最後まで飽きずに見られましたー
五人娘それぞれに竜馬とか歴史上の恋人がいるという設定で、
Sちゃんは斉藤一役でしたがメイン5人はみんな台詞への感情の乗せ方がとにかく上手い!
声もみんなよく通るし滑舌もしっかりしてるし、
男役の低い声とかもしっかり出せてて凄かったです!
衣装も新撰組の半被とかはまあ土産物かもしれないですが、
袴とかちゃんとしててパねかったです!
女子校なのに男役(本当は女性という役柄ですが)を演じてて全く違和感ないのが凄い。
各新撰組メンバー達が恋人から女性としての名前をもらうという所が良かったです~。
劇を観た後は早々と撤退してきましたが
このためだけにでも自由が丘まで行った甲斐がありました。


以下いつも通りの読書日記なので斜め読み推奨です。
日高砂羽さんのコバルト文庫「魔王の花嫁と運命の書 男装王女と誓いのくちづけ」
思ったより早く108円になってたので喜び勇んで買ってきました~
最後かなり駆け足でちゃんとまとまるのか?と心配でしたが、
何とかケリを付けててまあ良かったかな。
天命の王妃の時も思ったけど日高さんってラストが毎回ちょっとご都合主義で
そんなに何もかもが上手くいって良いの?と思うところはありましたが。
帝国とローザンヌとの和平を確固とした物とするために
帝国の皇子に嫁ぐことになったセシーリアが
嫁ぐなら自分の秘密を知っているルードルフしかいないと彼を説得して
甘甘な恋人同士を演じるという全巻よりもラブ度多めな展開で面白かったですー
もう少しセシーリアの祖国のため政略結婚でルードルフに嫁いで当たり前、という気持ちから
ルードルフだからこそ嫁ぎたい、と思うようになるまでの
心の動きを丁寧に書いて欲しかったなーとは思いましたが、
思いの外積極的に恋人らしく振る舞うルードルフがかっこよかったですー
エーリヒの壁ドンからのセシーリアの胸わしづかみとコンラートの台詞にも笑いました。
日高さん本当に公爵様のパティシエールの頃から比べると
キャラ同士のかけあいが上手くなってて良かったです。
何度も言うようにちょっとご都合主義で強引な解決方法だったけど
レオンの呪いも解けてめでたしめでたしで良かった。17歳のレオンの挿絵も見たかったなー。
アルブレヒトや皇帝のキャラも立ってて面白かったし
日高さんの文章ってそんなに固くないので気軽に糖度補給が出来て満足です。
ルードルフの方が一方的にセシーリアラブな感じはちょっと可哀想だったけど報われてるしね…

サボってた読書日記


絵はヴィクトリアンなお嬢様のイメージで。
ずっとこういうローウェストドレス描きたかったのです~
首と腰のリボンを茶色のボーダーにしたら結構可愛くなったので良かったです。
でも黒い編み上げブーツはちょっとごつくなっちゃって
ヴィクトリアンな雰囲気が出なくて残念。
19世紀のお嬢様が履いてるつま先の細い編み上げブーツ描くの難しいです…

ブログの日記のネタに対して一緒に載せる絵のストックが乏しいので
いつも有る程度話題がたまってから記事を書くようにしてるんですが、
今回はこの絵を出し惜しみするあまり
読んでからかなり時間が経ってしまった本ばかりで内容ほとんど覚えてないですが
最近読んだ本の感想。

藍川竜樹さんのコバルト文庫「偽姫 血族の花嫁と捕食者たち」読みましたー
藍川さんネットで評判良くないので期待してなかったのですが
私には合ってたのか楽しめました。
タイトルと表紙とあらすじからもっとえぐくてどろどろした話を想像してたのですが、
コミカルで面白かったです~
血族と呼ばれる貴族達が
その潜在能力によって18階位に別れた守護獣を呼び出せるというファンタジー設定も
無理なく読ませるし違和感もなくてすんなり納得できる所が良かったです。
主人である令嬢のために身代わりになったヒロイン・ティナが
学園で耽美系から俺様系から甘え系まで
ありとあらゆる貴公子達に迫られるところは笑えましたー
乙女ゲーとかの逆ハー展開を揶揄してるのかな?と思いました。
学園の鬼教官・レギオンが貴公子達に
「俺は血族の一人としてお前等に消えろと言ってる。
俺に勝つ自信があるなら挑んできて構わんぞ」
と言い渡して彼等を蹴散らすところもかっこよかったですー
しかしコバルトっていうか少女小説は本当に主役カップルが過去に会ってた設定好きね…
ジャックの正体とかティナの出自とかどんでん返しもあって面白かったです。
主役カップルはカップルになる前に終わってたけど、
将来が楽しみな感じで良かったですー
でも続編は評判良くないみたいなので読まなくて良いかな…


ずっと前から近所のブックオフに置いてあった相川真さんのオレンジ文庫
「明治横浜れとろ奇譚 堕落者たちと、ハリー彗星の夜」
「堕落者たちと、開かずの間の少女」
がこの度やっと108円になってたので買ってみましたー
シリーズ2作目の開かずの間の少女の方を先に買って読んだのですが、
寅太郎、有坂、谷の三人の堕落者達のキャラも立ってるし
明治の横浜が舞台と言うことでレトロな雰囲気も良く出てて
横浜在住の身としては楽しめました。
ただ女学校の教師が殺人を犯す動機があまりにも弱いのと
おひいさまと呼ばれている久がいくら閉塞感から逃れるためとはいえ
自分から異国に誘拐して欲しいと頼むのはちょっと無理があるような…
別にミステリじゃないので良いのでしょうが謎の明かされ方も雑…
でも女学校が舞台と言うことで華やかな雰囲気は楽しめたので良かったです。

1作目のハリー彗星の夜の方はまだ三人のキャラが確立してない感じで
事件の明かされ方も相変わらず雑だしその辺はいまいちでしたが、
寅太郎を心配して追いかけたのに素知らぬふりをする有坂と谷のツンデレが可愛かったです(笑)
ニアホモじゃない3人の男達の友情が爽やかで良いなあと。


我鳥彩子さんのコバルト文庫「公主様のお約束! それはうっかり出逢うこと」
読みました。贅沢な身の上のヒロインだった花連の娘・花梨の物語といういわゆる次世代編?
天綸の親馬鹿っぷりも微笑ましかったし花連の煌恋小説・歌劇好きも相変わらずで
贅沢な身の上を読んでるとにやりと出来る所もあって良かったですが、
贅沢を読んでなかったら正直訳分からないうっすい話だと思う…
花梨が母とそっくりと言われることにコンプレックスを感じていて
母が成し遂げられなかった20巻ルールを達成することを誓っているところとか、
贅沢ほどじれじれラブを引き延ばさないところに今のコバルトのカラーを感じました。
花連と比べて花梨の変態度も控えめだし。
ヒーローの楽耀も天綸と違って始めからイージーモードだし
今はもう贅沢みたいに14巻も続けてラブをやる余裕もないんでしょうね…
そんな感じで恋愛部分は薄味だったけど
我鳥さんはキャラ作りやギャグがこなれててさすがという感じでした。
天帝が杏果に
自分を漫画に登場させるときはイケメンを侍らせるようにと要求する所とか笑えました。
でも我鳥さんいつもあとがきでヒロインをちゃんづけしてるのが気になる…
経験的に自キャラにちゃん付けする作家にはろくなのがいない…


最近書店で新刊をチェックしないので
ブックオフに並んでるのをみて初めてこんなの出てたんだーと思うことが多いのですが、
そんなこんなで畠中恵さんのアイスクリン強しのシリーズ3作目「若様とロマン」
出てからそんなに経ってないのにかなり安く買えて嬉しかったですー
前作「若様組まいる」が凄く好きだったけどまさか続編が出るとは思ってなかったので嬉しい!
…でも読んでみたら中途半端な謎解き要素は微妙だし
若様達のキャラも前作ほど立ってないし
何より作者の畠中さんの登場人物達への愛情が感じられない
商業主義的に書かれたんだなと言うのが伝わってくる内容で残念でした…
前作が奇跡の傑作だったのかなあ…
でもアイスクリン強しでも最後はほっこりとした味が残ったし
若様組の方でも同じ巡査養成所で学んだ仲間達との友情が爽やかな後味を残して良かったのに
今回はそもそもの戦争を避けるために若様達をお見合いさせるという
小泉家のご当主の思惑からして無理があるし
単にシチュエーションありきのお話の割にキャラ立ちは微妙なので
いまいち乗り切れませんでした…
園山さんの縁談とか凄く美味しいと思ったのにあっさり流されるしなあ…
若様達の間で言葉遣いとかが安定してないのも興ざめでした。
でも一応長瀬の沙羅への恋心に決着が付いたのと
真次郎と沙羅の行く末がきちんと結末がついてるのはまあ良かったかな。

大長編読書日記☆


絵は15歳当時のネグリジェリリー・ヘザーさん。
結婚式を経てこれから初夜の床に向かうとこrごふんごふんっ…
コバルト文庫の読み過ぎですっかり初夜&朝ちゅんフェチになってしまいました
15歳の物知らずな少女が政略結婚で初夜の床を経て大人の女性へ…ってロマンだと思うの…
全力でキモくてすみません。
フリルのたっぷり付いた真っ白なネグリジェは大好きです!しめなわお下げも。

と言うわけで今回は久々にコバルト文庫その他の読書日記。
シリーズ物も2つ読んだので冊数で言えば何と14冊分ですよ…
当たりもあればいまいちなのもありましたが、とりあえず読んだ順に感想。


天命の王妃の日高砂羽さんの最新シリーズ、「魔王の花嫁と運命の書」の一作目、
「男装王女は潜入中!」読みましたー
お姫様は着飾ってなんぼだと思うので男装物とか全く食指が動かなかったのですが、
何だかんだ言って日高さん好きだし108円になってたので買ってみました。
最初読んだ感想は「薄い上に何一つ解決してない…」だったのですが、
今この記事書くためにぱらぱらと流し読みしてみたら
充分華やかな要素もあるし
公爵さまのパティシエールの時のような文章のぎこちなさも無いし、
ヒーローのルードルフもちゃんと魅力があって良かったです。
ギャグシーンのテンポやキャラ同士のかけあいも上手くなってて良かったですー
ルードルフとアルブレヒトが舞踏会で
「贈り物をしただろ」「ムカデや蛇のことですか?」「木登りしただろう」「突き落とされましたね」
と過去のことを応酬するシーンは笑いました。
ヒロインのセシーリアもこの手のヒロインにしてはたくましくて好感が持てました。
しかし本当少女小説って主役カップルが過去に出会ってたってパターン好きだなあ…
それはおいておいても日高さんのお話って予定調和で多分こうなるだろうなって通りになるので
もう一皮剥けて欲しい所です。エマが裏切ろうとするの予想しやすすぎ…
とりあえずレオンの呪いはまだ全く解けてないのは変わらないわけで、
次巻であり完結巻でもある「男装王女と誓いの口づけ」でどう収拾するのか待ちたいと思います。


京都日記で書きましたが、
第21回日本ホラー小説大賞佳作を受賞した岩城祐明さんの「牛家」読みました。
凄く密度が濃くてホラーだけど次は何が?とわくわくしたし
怖くて不条理な中にもコミカルさもある文章や展開が面白かったですー
主人公・俺の妻の病みぶりが本当にまさに「狂気」って感じで、怖かったです…
人形の赤ん坊の足をもいで食べさせる所とかもだけど
帰りの遅くなった「俺」に髪の毛を切って炊飯器の中に入れて
ご飯と髪の毛を混ぜて食べさせる所が色んな意味でぞっとしましたー
でも結局牛男とは何なのか、牛家と妻の関係は何なのかと言うことが
明かされないまま終わったのが肩すかしでした…
でもラストの一文は情景が浮かぶようで綺麗に締めくくられてるなーと思いました。
巻末に載ってる選評の宮部みゆきさんの
「美味しいかと聞かれて多分…としか答えられない異国の料理の様な味」という言葉がぴったり。

同時収録の「瓶人」は時に自己ツッコミも入ったりする少年の一人称で語られて、
平易だし笑えるところは笑えて読みやすくて面白かったけど、
もう少し瓶人という物の作り方の成り立ちとかを詳しく掘り下げて欲しかったですー
牛家に比べるとページ数は変わらないのに内容もすかすかだし。
理不尽な感じのオチも予想できるしなあ。まあそれ見越してのオチだとは思いますが。
岩城さんにはまた牛家のテイストでホラー書いてもらいたいですー


随分前から集めてはいたけど
なかなか全3冊が揃わず読めずにいたかたやま和華さんのコバルト文庫
「紫陽花茶房へようこそ」ようやく揃ったので三冊続けて一気に読みましたー
これは当たりでしたーとっても良かったです!
時は大正、銀座の裏通りにある西洋館「紫陽花茶房」で
茶店を営むイギリス人青年紫苑・イシャーウッドと
ほとんど押しかけ女房のような形で給仕の仕事に就いたハイカラ女学生、小鳥遊月子。
魔女の孫を自称する店主・紫苑の入れる紅茶には不思議な力があって…
今ラノベ業界で流行のほっこりお店物ですが、とっても私好みの世界観で素敵でしたー
ちょっと雰囲気が波津彬子先生の漫画に似てるなーと思ってたら
彬子という名前のキャラが出てきたり三人の魔女を思わせる老女達が登場したりで、
ああこれは確実にリスペクトしてますわ…と確信しました。
かといって決してパクリではなく、そういう不思議な出来事の合間にも
少女小説らしくじれったいラブの方もしっかり進展していくのが良かったですー
紫苑を始めとするキャラクター達もしっかりキャラ立ちしてるけど
いかにもラノベラノベしたわざとらしさが無いところも好感が持てました!
個人的に遼一お兄様の悪戯好きでくえない所が凄く好きです。

好きなエピは「白い十字架」、「雨、あがる、」「トロイメライ」かな。
白い十字架は孤児院で育った孤独な少女が嘘をつくことで本当の自分を見出していた…という
ちょっぴりシビアなお話でしたが、最後に救いを思わせる感じで終わるのが良かったです。
雨、あがるは瓦解後の西洋かぶれに怒り心頭の元旗本の虎蔵翁の素直じゃ無さと
可愛らしい顔に似合わず肝が据わっていて義父想いの彬子との
夢の中でのやりとりが可愛かったし感動的でした。
トロイメライは紫苑と月子が出会うきっかけとなった三人の元・大奥女中達の話。
歴史の流れの儚さと人の業、そして少しの友情がエッセンスになっていて美味でしたー
このように紫苑の入れる不思議な「英国式魔法茶(イングリッシュ・ポーション)」で
夢の世界へ旅立つまでは同じでも、
その後の出来事や読後感はこんな風に様々なのがとっても味わい深くて良かったです!
最終話「夜のお茶会への招待状」は大使館での舞踏会やイブニングドレスと言った
華やかな単語が踊っていて胸がときめきましたーv
最後華麗に変身した月子が大使館で紫苑とワルツを踊るラストを期待していたのですが、
こういう静かででもじわじわと幸福感が広がっていくような終わり方も良いなあと。
北斎もつれて2人と一匹で海を渡るのが夢になった月子のこれからが楽しみですv

紫苑のとぼけていたりかと思えばキザな台詞や行動を平気でするくせに
本当の心はなかなか見せることが出来ない不器用な所も可愛かったし、
月子の女性の社会進出が珍しい時代に夢をかなえるために労働することを厭わないばかりか
誇りに思っている所も一生懸命で凄く良かったです。
読み終わった後つい紅茶をストレートで煎れてみたくなるような、
心温まる愛おしいお話達でしたーコバルトに求める路線とは少し違ってたけど、
思いがけず素敵な作品に出会えて良かったですーvv



7月位から図書館で順番に借りて読んでた藤原眞莉さんのコバルト文庫、
「王宮ロマンス革命」シリーズ全9冊、昨日やっと最終巻読み終わりましたー
元々は一冊目「姫君は自由に恋する」を十年前位に図書館で借りて、
あまりの事件の解決のしなさに続刊は探すこともしていなかったのですが、
7月に偶然最寄りの図書館で目に入ったのでまあただなら最後まで読んでみようと思ったのですが
毎巻毎巻思わせぶりなワードが頻出する割に本筋の謎は全く明かされない牛歩展開と
主人公のエヴァが自分を一途に思い続けてくれる公爵家の御曹司アレックスより
惚れる要素が見あたらないうさんくさい伯爵ミシェルを選ぶのが読んでていらいらしました…
アレックスが黒髪で真面目で誠実な好青年で好みのタイプなので
アレックスとくっつくのだけを見たくて読み進めてましたがまさか本当に当て馬だったとは…。
何だかんだ言って最終巻でエヴァの母クルト・ウルディが生きていた!の辺りからラストまで
力づくで納得させられたような形でしたが、
よく考えればあれだけ心を通い合わせていた侍女のアリアの事を思い出しもしないんかい、と
ツッコみたくなりました…まあ私自身忘れ去ってましたが。

最終巻に収録されてるエヴァの姉クリスティーナの短編は
母后の祖国の王太子エミールに嫁ぎ王太子妃として愛される喜びを感じながらも
フィリップの優しさにも惹かれてしまうクリスティーナの
切ないすれ違いの恋が個人的には好きでしたが、これ展開がほとんどTL…ごふんごふん

まあ何はともあれ最後まで読了することが出来て良かったです…
アレックスが報われなさすぎてかわいそうだけど彼には新たな恋でもして幸せになって欲しい。
エヴァ?どうぞご自由に。



懲りずに28日に横浜帰ってきた時新横浜のブックオフで更に4冊もコバルト買っちゃったので
またちゃっちゃと読んで感想書きたいです~

ピーターラビット展行ってきたよー


ガラホで撮った写メがPC上で見るとことごとく暗くなり過ぎちゃうので、
明度をかなり上げて撮ってみたら初秋だというのにまるで初夏の様な写真に(笑)
という訳で今日はBunkamuraミュージアムにピーターラビット展観に行ってきましたー
どっちかと言えばブックオフ渋谷センター街店に行く方がメインの目的だったんですが、
ピーターラビット展思いの外良かったですー!!
ピーターラビット実は読んだこと一度も無いんですが、
整った上品な絵から洗練された物語だと思ってたら、
結構素朴な作風で時に皮肉が効いてたりブラックユーモアがあったりして、
作者・ビアトリクス・ポターが生きた当時のイギリスの世相なんかも反映されてる感じで
観ててとっても楽しかったです♪

ピーターラビットのお話の原型となったのは、
ポターが知人の子供で病気を患っていたノエル君を励ますために描いた絵物語。
これを数年後に私家版として売り出したところ大人気となり、
出版社から発売されたピーターラビットのお話でポターは一躍ベストセラー作家に。
以降どんどん新キャラクターを使ったお話が出版され、
ピーターラビットシリーズとして現代まで読み継がれているのだそうです。
展示されていた私家版ピーターラビット、口絵は水彩の色合いが綺麗で可愛らしいし
本文の挿絵は黒インクだけで描かれたシンプルな感じが返って味わい深くて良かったですー

その後絵本として出版されたピーターラビットシリーズの原画が
お話の内容と共にいっぱい展示されてて、どのお話の絵もとっても可愛くて素敵でしたー
ただサイズが小さめなので
そんなに混んでる訳じゃないのに他のお客さんの頭とかで隠れちゃうのが難点でしたが^^;;
ピーターラビットのお話ってうさぎの話だけじゃなくて
色んな動物が主人公になってるんですねー
解説でポターは動物の筋肉の構造や解剖学的な事をしっかり勉強して描いていて、
どの動物もこの動物が二本足で立ったらこうなるだろうという様に正確に描かれている、
と書いてありましたが、
本当にどの動物の絵も擬人化されつつも
ちゃんとその動物特有の動きとかが織り込まれてる感じでさすがでした!

特に気に入ったのは「こわいわるいうさぎのおはなし」と「モペットちゃんのおはなし」。
こわいわるいうさぎのおはなしは知人の子供に
ピーターみたいな良い子じゃなくて
本当に悪いうさぎが主人公のお話が読みたいと言われて描かれたお話だそうで、
最後の悪いうさぎが撃たれてしっぽもひげも抜けたつるつるの姿で逃げていく結末と挿絵が
何とも言えずブラックユーモアを感じてとっても好きでした。
日本昔話でたぬきがやっても違和感ない感じというか。
モペットちゃんのおはなしは子猫のモペットちゃんがねずみにからかわれる話。
もう一枚目のちょこんと座ってるモペットちゃんからして可愛すぎて猫好きとしてはたまらん!
穴の空いた布にねずみをつめて遊んでるモペットちゃんも
いかにもおもちゃにじゃれつく無邪気な子猫といった感じで可愛かったですーvv

原画コーナーの後はポター本人の生き様にスポットを当てた展示に。
会場内にポターの住んでいた湖水地方の家を思わせるセットが組まれていて、
中にはポターお気に入りの人形やそのドレス、
ポターが商標を取ってシュタイフ社に作らせたピーターラビットのぬいぐるみや
ウェッジウッド社から発売されていたピーターラビットのティーセットなどの他、
ポターゆかりの品が展示されていてとっても興味深かったですー
人形の青いドレス色あせてるところがまた趣があって可愛かったなー
ティーセットも普通に欲しい…!!
ポター自身が描いた水彩スケッチも何点か展示されてましたが、
印象派の影響を受けてるのかいきいきとした緑や湖など
自然を愛した彼女らしい美しい絵ばかりでとっても素敵でした。

最後に今回の展覧会で
音声ガイドの解説も担当しているオフィシャルサポーターのディーン・フジオカが
ポターゆかりの湖水地方を旅する映像が上映されてて、
最近は展覧会行っても映像は観ないのですがこれは楽しく観られて良かったー
本当イギリスの自然って美しいですね。

物販で買ったクリアファイルと布と紙を合わせて作られたポスカ。
タビタ夫人とモペットちゃん達子猫ちゃん好きですー

どのお話からも本当にユーモラスで飾らないポターの人柄が感じられて、
もちろん一枚絵として観ても水彩の塗りとか動物のデッサン力とか名人級で
しばし優しい雰囲気に和むことが出来て良かったですー
ピーターラビットのお話が現在まで広く私達に愛されている理由が分かる気がしましたー
ピーラーラビット展とっても楽しかったです!行って良かったー!!

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プロフィール

HN:
小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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