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雨の通り道

5月16日作成 管理人・小雨がオリジナル・版権イラスト、日記などを雑多に書いているブログです。

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ショーマストゴーオン!(*≧∀≦*)


絵は先日書いた「王女の遺言 ガーランド王国秘話」のイラストを描かれている
ねぎしきょうこさんの絵に影響されてチューダー朝(ルネサンス)風ドレスを着た貴婦人。
全体的な色合いや衣装の形、塗りが良い感じに出来て気に入ってます(o´艸`o)♪


WOWOWで去年気になっていた
バレリーナを目指すトランスジェンダーの少女ララの葛藤を描いた「Girl」という映画を観ました。
ドキュメンタリーの様にララのすぐ側で彼女の毎日を追う映像がとても臨場感があって、
トランスジェンダーの人々のリアルな気持ちが良く理解できて良かったです~
ホルモン注射を打ち、だんだん自分の体が女性らしくなっていくのを嬉しく思う反面、
医師に「手術をしても結局何も変わらなかったらと思うと怖い」と吐露するララ。
ぺニスにテープを貼ってバレエ学校に行くララ。
そんなララに「いつも私達の裸見てるんだから良いでしょ」と
ぺニスを見せることを強要する残酷な「少女」達…
ララの男性として生まれた自分の性を認められず苦しむ姿がとても胸に迫って苦しかったです。
このララ役の女優さん、本格的なバレエシーンもあるしヌードもあるけど、
本当にトランスジェンダーの女性が演じてるのかな?
とはいえ豊かな金髪と青い瞳の美しい女優さんで、
だからこそ女性の性を渇望する姿に観ている方も苦しくて仕方なかったです。
あえて母親の存在を描かず
ララを献身的に支える父親のキャラクターを描くことで
ララが家族にとても恵まれているのが分かる所は
辛いシーンが多いこの映画の中で大きな救いになっていると思いました。
ララと10歳違いの弟ミロもとっても愛らしくて!!
でもある朝服を着替えるのを愚図るミロに「やめてヴィクトル」と
男性だった時の名前を呼ばれ、「もうその名前で呼ばないで」と言うララのシーンは
それだけでララが今まで自分の性を受け入れられず苦しみ続けていた事を如実に物語っていて、
過去のララの苦しみが目に見えるようでした。
ララが救急車を家に呼んだ後にぺニスにハサミを入れるシーンは
観ていて物理的にも精神的にも痛くて痛くて仕方なかったです。
でも病院に運ばれたララの元に走って駆けつける父のひたむきな姿が救いになっていて良かった。
ラストシーンは最近観ているディズニーの実写化映画みたいな
気軽なエンターテイメント映画では決して味わえない、
一つの物語がはじまって終わるまでを二時間で体感すると言う
映画の楽しみ方を思い出させてくれる、示唆にとんだ終わり方で良かったです。
私達は当たり前に生まれた自分の性を享受しているけど、
その性を身体を手術してでも欲している人達がいると言うことを
男性も女性も知っているべきなのかも知れないと思いました。


WOWOWで13日にやっていた「僕らのミュージカル・ソング2020 第二夜」観ました~
前書いた第一夜がもっとバンバンミュージカルナンバーを歌ってくれると思ってたので
トークばかりで期待はずれと書きましたが、
今回はそのトークが凄く興味深い内容ばかりで、
私自身去年のひな祭りの日にせっかくヘルニアが治ったんだし一番良い席で観よう!!と
予約していたミュージカルアナスタシア、公演中止になってとっても残念だったので、
他にも去年国内で公演予定だった様々なミュージカルの舞台に出演予定だった俳優さん達の
正直な気持ちや自粛中の過ごし方の話などをとても興味深く観られました~
司会の井上芳雄も第一夜の時は毒舌で嫌な感じと思ったけど、
だんだん気にならなくなってそういうキャラとして観られる様になりました~
知っているナンバーは一個も無かったけど、
ジャージーボーイズ・四月は君の嘘・ダディ・ロング・レッグス等々
ゲスト達の歌うミュージカルナンバー新鮮で楽しめました~
ミュージカル「エリザベート」等で知られる演出家小池修一郎さんの語る
芸大在籍時の井上芳雄さんの昔話なんかも面白かったです。
坂本真綾さんの語るミュージカルの魅力、
俳優さんがすぐそこに居るという臨場感と言うのにも納得でした。
コロナで辛いのは好きな舞台を観に行けなくなった私達観客だけじゃなく、
むしろ何ヵ月もその舞台のために準備を重ねてきて気持ちが高まっていた所に
中止せざるを得なかった俳優さん達が一番辛いのかもなあと思いました。
最近少しずつ日本のミュージカルも観る様になって俳優さん達の名前も覚えてきていたので
コロナ禍の中でそんな彼等が何を感じどう生きているのかというのを知られて、
とても楽しめた時間でした(*^ー^)ノ♪


15日の誕生日の夕方からBSプレミアムでやっていた
「今だからこそシェイクスピア」という番組観てました~
数々のシェイクスピア劇に出演し、
彩の国シェイクスピア劇場の芸術監督を勤める吉田鉱太郎さん、
21歳で主演したハムレットで数々の賞を受賞した藤原竜也さん、
16歳でロミオとジュリエットのジュリエット役を演じ
その後もシェイクスピア劇に出演を続けている中川朋子さん等、
日本を代表するシェイクスピア俳優達が
シェイクスピアの魅力について徹底討論するという番組で、再放送だったのですが
先日書いたシェイクスピア警察読んで以来
シェイクスピアの戯曲が気になって仕方なかった私にはジャストタイミングでした~!(*>∀<*)
彩の国~の舞台で実際に着用された衣装の紹介もあってご機嫌!(☆∀☆)
個人的に大竹しのぶさんが演じたリチャード三世のマーガレット王妃の、
全体に赤薔薇をあしらった優美なドレスがとっても素敵で気に入りました~☆
街頭でシェイクスピアに対する印象を聞くと、
長台詞ばかりで難しいというイメージが強いとか
シェイクスピアの時代の歴史背景が今と違って理解出来なくて敬遠されがち、という意見には
中川さんが言ってらした
「演じてる私達だって全部の台詞を理解してる訳じゃない、
とにかく一度舞台を観に来てほしい、最後まで観ればきっと腑に落ちてくるから」
という言葉がとても印象に残りました。
前述のGirlみたいな映画もそうですが、
舞台も約2、3時間の上演時間で何らかの物語が始まって終わって、
その時間を体験すると何か必ず自分の中に残るものがある、と言うのは凄く良く分かるなあと。
私もずいぶん若い頃母と天王洲アイルでチェーホフの三人姉妹の原語上演を観に行った時、
全体の粗筋は理解できなかったもののラストシーンだけが今でもとても印象に残っていて、
それだけで観に行った意味があったと思っているので。
シェイクスピア四大悲劇の一つのリア王には
実は別人によって後世に書かれたハッピーエンドの結末の物があり、
一時はそれが悲劇の物と平行して上演されていたとか、
ロミオとジュリエットでロミオの元にロレンス神父の使いが届かなかったのは
実はその使いの僧が伝染病の家にいたために足止めされていたからだったとか、
初めて知る事実も盛りだくさんで、
吉田鉱太郎さんによるマクベスの有名なトゥモロースピーチの実演とかも
即興で台詞がすっかり入っていてこれだけの表現が出来る俳優って凄いなあと思ったり、
とっても楽しく興味深い時間を過ごせて良かったです~
400年経っても飽きることなく世界中で上演されてるって本当に凄いことですよね!!( ; ロ)゚ ゚
それだけシェイクスピアの言葉の魅力って偉大なんだなと、私も観に行きたくなりました(^^)b

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母が私を産んだ歳(追記有り)


36歳になりました。と言うわけで本日誕生日です。
母が私の歳には子供が二人いてバリバリ教師として働いてたのに…
とか思わなくもないですが、まあ私は私のスピードで歩いていくしか無いんだろうなと。
とりあえず去年の誕生日に書いた目標の1つでも出来ることを増やすについては
台所のシンクと三角コーナーの掃除とゴミ出し、トイレ掃除が出来るようになったので上出来かなと。
有言実行偉いぞ私。
来年までには風呂掃除とコンロの掃除が出来るようになっていたい。

Twitterで日付変わってすぐに今日誕生日ですと呟いたら早速フォロワーさんにたくさんおめでとうリプ頂けて嬉しかったです♡
ていうか深夜でも意外と皆様Twitter見てらっしゃるんですね(*_*)
今年はケーキは桃のショートケーキとモンブランとダークチェリーのタルトを頂きました(*≧∀≦*)
ショートケーキは生クリームは美味しいんだけど
桃があまり新鮮じゃなくてちょっと残念でしたが、
久々に食べたポンデラルマ(ケーキ屋さんの名前)のモンブラン濃厚で栗の渋みも絶妙で、
ダークチェリーのタルトもタルト生地安定のサクサク感と香ばしさで
ダークチェリーの甘酸っぱさと合っていて美味しかったです~(。-∀-)♪
いつも誕生日はお天気に恵まれて、夏らしさを感じられる日で
ああやっぱりこの日に生まれて良かったなあと思います(о´∀`о)
て言うか生々しい話コロナ禍の中一年生き延びられて本当に良かった…(´д`|||)
どうか来年の誕生日も無事迎えられます様に。

リアルでもオンでもお祝いしてくださった皆様ありがとうございました!( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

─追記─

大事なマブダチjunさんが
誕生日プレゼントにお洋服を贈って下さいました~:*(〃∇〃人)*:

何て可愛いラッピング!!と既に目が♡♪

中身はこんな素敵なワンピースでした!( 〃▽〃)
夏らしく清楚でしかも涼しげ!
まるでオフィーリアが着ているようなワンピースです~(ノ≧▽≦)ノ
実際は写真よりもう少し青っぽいお色で、
小花柄や草花柄の刺繍がとっても可愛いんですよ~m(。≧Д≦。)m

サイズもちょうど良くて、着心地も抜群!
junさん、いつもjunさんが着ていらっしゃる可愛らしいお洋服とは縁がないと思っていた私に
こーんな愛らしいワンピをプレゼントしてくださり本当にありがとうございました!(*^▽^*)
来年の夏にはこのワンピを着てデート出来ると良いなあ(*^。^*)

バレエと読書どっちも好き♥


7月になっちゃったけど王道のウェディングドレスも描きたくてマリアベールのリリー・ヘザー
マリアベール上品で清楚で大好きです♥背景の素材と絵の相性が良くて良かった。

早目の誕生日プレゼントにKバレエのシンデレラのDVD買ってもらいました~
前に東京文化会館の音楽資料室で観た事あったのですが結構面白かったのと、
WOWOWで今月Kバレエの放送3つもやるの楽しみにしてたのに
マンションの共同アンテナが4K対応してなくて観られない事が分かったので代わりになればと。
シンデレラ一回観ただけだったのでほとんど忘れてて楽しめました~
シンデレラ役の松岡梨絵さんは第二幕の舞踏会でのソロ
控えめで清楚なシンデレラの性格が良く出ていて凄く愛らしい踊りで素敵でした!
王子役の宮尾俊太郎さんは
Amazonのレビューで下手下手言われてましたが十分及第点だと思うけどなあ。
ポジションの甘さとか通の目からしたら色々言いたいことはあるのかもしれませんが。
舞踏会でシンデレラの継母と義姉達に乗られて戸惑った顔してる所好きです。
熊川哲也のアレンジで一幕で仙女が四季の精を呼び出すところを
よりシンデレラの生活に密着した花瓶の薔薇や庭のトンボ、ティーカップ等が
妖精になって寄り添ってくれるという変更も面白かったです~
トンボの踊りがゆったりしてて良かったです。
第三幕で偽のガラスの靴を仕立てて王子を騙そうとして死罪になりそうになった継母を
シンデレラが助けて感極まった継母と抱き合う所はとても感動的でした~
辛く悲しい境遇にあっても懸命に生きていた心優しい少女が
その優しさを失わなずにいたお陰で幸せをつかむという、
ごくシンプルなシンデレラストーリーがとてもしみじみと心に染みるバレエでした~
王子様と並んでお城に向かうシンデレラの頭上で
流れ星が光るラストシーンが美しくて良かったです!


最近読んだ本は久賀理世さんの集英社オレンジ文庫
「王女の遺言 ガーランド王国秘話」、
水守糸子さんの同じく集英社オレンジ文庫「乙女椿と横濱オペラ」の二冊。

王女の遺言はまだコバルト文庫があった頃コバルトから出た
「招かれざる小夜鳴き鳥は死を呼ぶ花嫁 ガーランド王国秘話」のスピンオフ?
招かれざる~が題材は好みなのに凄く地味でひたすら退屈だったので
そのスピンオフでそれも4巻完結が決まってるというのを聞いて
4巻分もあの熱量の無い話を追いたくない…と全く買う気は無かったのですが、
書店でねぎしきょうこさんのチューダー朝風の重厚なドレスを着た王女と物乞いの表紙と
本編の前のキャラ紹介のイラストを見て俄然気になり始めて、
高かったけど遂に買ってしまいました~結果悔い無し!!(*≧∀≦*)
先日のシェイクスピア警察も凄く独創性あって面白かったけど、
王女の遺言も王道の筋立てとキャラクターながら堅実な筆致で楽しめました♥
キャラクター造形やキャラ相関はテンプレながら、
ヒロインの王女アレクシアが凛とした聡明な性格でしゃべり方が古風なのも合っていて
娼館に売り飛ばされそうになっても見ず知らずの少女達と友達になって
知恵を絞って脱出する所とか大胆で読んでいて気持ち良かったです~
アレクシアとシャノン、カーラ、マディ達少女が仲良くなっていく過程も
微笑ましくて可愛かったです~
重厚な歴史絵巻が読めると思ってたら良くも悪くも少女小説的な筋運びでしたが、
もう一人のヒロイン、アレクシアの身代わりを勤める事になる女優のディアナと
アレクシアの従兄弟のアシュレイの関係も今後どうなるのか気になります~
アシュレイもいかにも穏やかで優しげな貴公子キャラに見えて裏がありそうですが。
アレクシアと従者ガイウスの関係はテンプレ過ぎて萌えられませんでしたが。
アレクシアが馬車の御者に自分の美しい金髪を切って賃量にする所はかっこ良くて痺れた!(*>∀<*)
まだ1巻目でどうなるか全然わかりませんが、最後まで追いたいです~


乙女椿と横濱オペラは好きなイラストレーター丹治陽子さんの表紙が凄く可愛くて
舞台もレトロな感じで好みそうだったので買ったのですが、こちらは若干期待外れでした…
表紙とタイトルからレトロモダンな可愛い恋物語だと思って読んだら中身は薄いホラーでした。
一話一話の内容は嫌いじゃないんだけど、
恋模様もホラーもどっちも薄くていかんともしがたい…
「椿の神隠し」は何とも薄すぎて感想の書きようが無い話でした。で?っていう。
「すみれリボンと花幽霊」は佳花の正体は見抜けなかったけど
乙女達の花園女学校の描写をもっと盛って欲しかったです。
「狗神の恋」は私好みのどろどろしたホラーの要素があってまあまあ楽しめたけど、
草介の秘密とか紅との恋の行方とかが中途半端で何かなあ…
全体的に横濱と銘打ってる割には横浜要素がほぼほぼ薄くて、横浜市民としても物足りなかった。
ガーランド王国と一緒に買ったのですが、明暗が別れました…( ´△`)
110円ならまあちょうど良いかなと言う感じの内容でした(^o^;)

向日葵娘


3月
の卒業袴絵以来の本気絵です
粉雪とロリ服と向日葵と青空が描きたかったのです♪
色々ミスしててへこむけど、全体的には気に入ってる絵です~(*^。^*)
雲はクリスタの無料のブラシで描いたのですがチープになっちゃった( ノ;_ _)ノ
もう少し頑張れば良かったです(。´Д⊂)
まあリアルな向日葵と空と言うより
記号的な省略した感じなのもそれはそれで味かな…
Twitterでこの絵柄のノートとか便箋が欲しいと言って頂けて嬉しかった♡
夏生まれで夏大好きなのに夏の絵ってほとんど描かないので
対極のキャラ粉雪で夏全開な感じにするの楽しかったです~(。-∀-)♪
梅雨明け前ですが夏気分に浸って頂けると嬉しいです(^^)d

大ヒットの読書日記♥


絵は相変わらずTL小説を買い漁って貪るように読んでるうちに
自分でもTLの挿し絵風のモノクロ絵が描きたくてたまらなくなって描いた絵。
色んなTL絵師さんのイラストをいっぱい見て研究して
どんな線や絵柄が自分の描き方に合うか考えた上でテストに描いたのですが、
やっぱりまだまだこなれてなくて改善の余地ありですね( ノД`)…
私の画風自体が全くTL向きじゃないのは禁句としても(^o^;)
線の太さとかトーンの貼り方とかもっと研究しないとなあ…
でもこの一つ前に描いたモノクロ練習絵で
クリスタのトーンが何度貼り変えても書き出し時にモアレてしまうか反映されない現象が起こって、
もう憧れの編点トーン貼ったモノクロ絵は描けないんだとショック受けてたので、
ネットでググって解決出来ただけでも良かったです~ヽ(;▽;)ノ
拙い所はいっぱいあるけど、全体的な雰囲気は気にいってる絵です。
没落子爵家の令嬢で家財や美術品等を質屋に入れて凌いでいる
レディ・パトリシア・ソールズベリ(愛称トレイシー)と
そんな彼女に契約結婚をもちかける謎めいた紳士、リチャード・ウォーロック。
トレイシーのバッスルスタイルのドレスがシンプルながらも可愛く出来たかなと(o´艸`o)♪
無難に衣装が描きやすいヴィクトリアン舞台です(((^^;)
しかし本当に私は男性の美形が描けない…・゜・(つД`)・゜・


昨日と今日で二冊本を読みました~
おなじみ櫛木理宇さんの角川ホラー文庫「ホーンテッド・キャンパス 待ちにし主は来ませり」と
菅野彰さんの集英社オレンジ文庫「シェイクスピア警察 マクベスは世界の王になれるか」
の二冊。
どちらも買って大満足の快作で、特にシェイクスピア警察の方は没頭してしまいました!


ホーンテッド・キャンパスはシリーズ何冊目だ…?とりあえず最新作です。
今回はついに森司とこよみちゃんのクリスマスデートが実現‼
もうお前ら何で付き合ってないんだという二人のもどかしくも愛しいラブ模様の背後で、
いつものオカルト事件 も 着々と進行していて…という巻。
今回は全編X'mas舞台のオカルト事件が目白押しで、
バックに親に見捨てられて悲しみを背負った子供達という共通するテーマが通底にあって
いつもより統一感が出ていて良かったです~
X'masマニアとしてはX'masを舞台にしたホラーはあまり読みたくないと思ってしまいますが、
二作目の「黒いサンタクロース」とかちょっとほっこりした後味の話もあったし、
通常のホラー展開でも合間に口直し的に森司とこよみちゃんのデートの情景が書かれているので
いつもより怖さ控えめだったのも返って良かったです~
いやむしろ二人のデートの情景の口直しにホラー要素があるのかと思うくらい、
いつにも増して二人のラブ増量で、なおかつギャグ要素も増し増しでとっても楽しめました‼
初期の頃はホラーに恋愛要素とかイラネと思ってましたが、
18冊だか19冊もじれったい二人を見せ続けられると
何かもう見守る親のような気持ちになります(笑)

「有罪、無罪、原罪」は
社会的地位は高くてもクレーマー気質の傲岸不遜な離婚した父親に虐げられてきた少年円谷勇雅が
鬱病の母親を支えるためと自らの学費のためにホストのアルバイトをして、
常連客の女性に殺されるという何ともやりきれない話でしたが、
黒沼部長の
「僕は復讐肯定派だよ 一瞬で殺してしまうより生かして社会的地位を奪った方が苦しめられる」
という何とも因果応報な結末にすっとしました。

「黒いサンタクロース」はサエちゃんの父方の祖父が可哀想と思ってたので
真実が明かされて実は祖父がワンマンな悪者だったと知ってこれまたすっきりしました。
澪子とバーテンダーの仲が上手くいってほしいです~
鈴木と泉水ちゃんの会話も男同士気安い感じで良かったです~
ラスト泉水ちゃんが視たバーの外のクリスマスツリーの側に立っていた少年が
実は澪子とバーテンダーの未来の子供か妖精だったのでは?という
何ともほのぼのな幕引きと思わせて不穏な鈴木の心情で終わる所も良く出来てました。

「待ちにし主は来ませり」はその引きからの呪いの人形譚で、
黒沼部長の古今東西の民話や伝承に登場する再生のシンボルである木と呪術逃走譚という
民族学的・神話学的観点から見た解説が興味深かったです~
いつも参考文献が巻末にずらりと載せられるほど研究熱心な櫛木さんには珍しく
白雪姫の粗筋やペルセポネーが冥界から戻れなくなった等
ちょくちょく間違いがあったのは気になりましたが。
そして今までのパターンと違って1巻で全ての事件が解決せず
次回に続く様な引きだったのはちょっと消化不良でしたが、
それもいつにも増して飛ばしてるギャグで帳消しになりました~
小山内の天然モテ自慢とか森司とこよみちゃんの観に行った大人の純愛映画が
ラブシーン多すぎて隣のこよみちゃんの顔を見られなくなって
「二人の恋の行方よりこの後の自分のいく末の方が気になる」
「お前らのキスは見飽きた」森司とか
こんなに気まずかったのは法事で
父親所蔵のセクシービデオを従兄弟の結婚式のDVDと間違えて流してしまった時以来だ、とか。
黒沼部長が女子達に囲まれてケーキビュッフェで撮った写メを見て
「羨ましい状況のはずなのにあまりそう思えないのは何ででしょう」
「完全に溶け込んでるからだろうな」と言う鈴木と泉水ちゃんの会話も好き。
ホタテのなんちゃらも笑いました。
X'masらしくホラーなのにハッピーな気分になれるシリーズ最新作でした(*≧∀≦*)


シェイクスピア警察は以前ちらりとネットで評判を見かけて気になってたのですが、
こちらも文句なしに快作でした~‼
シェイクスピア本人が書いたとされる戯曲37作について、
あまりにも自分勝手な脚色や解釈をした舞台が多すぎると言う理由で
英国で発令され世界各国で批准されたたシェイクスピアの戯曲の台詞、設定等一切を
原典から変更する事を禁じると言う法律と
その法に従い不適切な戯曲の上演を監視し精査し
問題の無い舞台だけを上演出来ると言う権限を行使するシェイクスピア警察と、
その法に抗い自らの潤色したシェイクスピアの戯曲を水面下で上演する
シェイクスピアテロリストという対立する立場にある二人の美丈夫、
シェイクスピア警察天道とシェイクスピアテロリストの空也。
そして二人の王に付き従うそれぞれの思惑を持った関係者達のドラマを描いた作品。
最初こそその突飛すぎる設定に笑いながら読んでましたが、
話が進むにつれ
読み解く人間によっていかようにも解釈できるシェイクスピアの戯曲の奥深さ、
言葉と言う物が持つ力、そして舞台俳優や脚本家のプロ意識と
何より作者の生の生き物である舞台を鑑賞する喜び、
シェイクスピアや演劇に対する愛がひしひしと伝わってきて、
私も今更ながら観劇が恋しくてたまらなくなりました。
梅田の
「俺は左でも右でもリベラルでも
 シェイクスピアの言葉を自分の思想を主張するのに使いたくない」
という台詞が好き。
魅力的な登場人物やあっと驚く展開も満載で、
5歳の頃から天才子役として舞台に立ち芸歴21年になる天才役者飛鳥のキャラが特に好きです~
収容人数3000人の大劇場で何度も演じた経験があり
声が反響して自分の声が聞こえないという仲間達に
的確なアドバイスをする所とか頼もしくて好き。
マクベスの三人の魔女を思わせる三婆達も良い味出してて大好きです。
シェイクスピアの戯曲はロミジュリ位しかまともに内容知らない私でも
全く困らない位マクベスやリチャード三世、リア王、ハムレットなど
解説をきちんとしてくれるのも凄く読みやすくて良かったです!(*^▽^*)
「うっざ…この客」とか
「何がロイヤルシェイクスピアだバーカバーカ」とか
ギャグも豊富でとっても楽しめて読み応えありました‼
やっぱりDVDやTVでは決して感じられない劇場で体感する臨場感は格別ですよね。
早く私もまた観劇に行きたい‼。゚(゚´Д`゚)゚。

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プロフィール

HN:
小雨
性別:
女性
職業:
大学生
趣味:
読書、映画鑑賞
自己紹介:
7月15日生まれのかに座、A型。
めんどくさがりでものぐさ。

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